オーター・マドル夢
ハニートラップとは?
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「マドル家と懇意になり、あわよくば我が家との玉の輿を狙いなさい」
薄汚い守銭奴みたいな顔をして私に命令をしてくるお父様
女に生まれたからには、なにか一つでも役に立て
政治的な道具になれ我々の地位を安泰にするためにも
昔から女というだけで蔑まれ罵られて利用価値がないと言い聞かされてきた
こんなクソ野郎の命令なんて正直聞きたくないが、あの堅物な同級生のあいつをハニートラップしてみるのも悪くないと思う自分がいた
高等部からイーストン魔法学校に編入してきて互いに同じ寮で神覚者を目指した戦友でもある
オーター・マドル
今じゃ同じ神覚者として魔法局勤めだしな
恋愛には興味ないの一点張りだけど
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「ねーオーター今週末飲みにでもいかない?」
「どう?ダーツバーにでも?」
「ナマエが誘ってくるなんて珍しいな」
「えーだって最近忙しくて全然行けてなかったじゃん!!」
「お昼も最近赤い髪の子…ドット君だっけ?」
「あの子に捕まってるし」
「…たしかに最近かまってやってなかったな」
「なにそれ、飼い主が恋しい犬みたいじゃん」
「あながち間違ってないな」
「はぁー?!そもそも堅物の誰かさんは仕事仕事仕事ーばっかりだからたまには息抜きも必要かと気を使って差し上げたんですけどー!?」
「いらん気遣いだな…」
「そもそもこの仕事に関して別に苦と感じたことがないからな」
「仕事が恋人じゃん!」
「恋愛なんてものに現を抜かしてるくらいなら溜まった書類仕事を片付けたほうが何倍も効率的だ」
うわーでたー効率厨
「えーでもオーター恋愛したことないじゃん」
「経験上で語るなら分かるけど未経験で言っても説得力にかけるんですけど…」
「……恋愛に興味がないだけだ」
「興味さえでればいいってこと?」
「ふん、くだらん…早く仕事にもどれ」
「えー」
「週末までに仕事が終わらなくてもオレは知らんぞ」
「おおいにあり得ることなので、仕事に戻りまーす!」
どうにかこうにか週末のデート?のために死にものぐるいで働いた
鬼のような仕事量とちょくちょく仕事を増やしてくる合理主義極めた感情のないマシーンと化したオーター・マドルがいたが…
終わらなくても知らんからなという顔をしながら約束を破ったらそれはそれで
砂に埋められそうだし
いや絶対お説教始まって規律やら規則やらの話がはじまるのは目に見えている
というか何回かそれされたからな
でも今回は頑張った
これもそれもオーターにハニートラップを仕掛けるためだけに…
今日はあいつに…オーターにバーでたくさんお酒を飲ませてやるわ!
バシュッ
バシュッ
バシュッ
うわーマッシュくんの顔ボロボロじゃーん
「てっきり今回も仕事が終わりませんでしたと来ると思っていたが?」
「わたしを何だと思ってるの?ひどくなーい?」
「手のかかる同期……いや犬の間違えか」
「オーターも知ってるでしょ?」
「わたしはやればできる女ってこと」
「フゥー…いつもそうしてもらいたいものだがな」
「まーいいじゃん!」
「今週末も頑張ったので、
「………。」
カチンッ
「おい、飲みすぎるなよ」
「こんなのぜんぜん余裕過ぎる」
「むしろオーターが飲まさなすぎじゃないの?」
「お前がハイペースなだけだ」
「えーじゃあほら飲み比べしよ」
「そんな非合理的なことはしない」
「何言ってんの?こんなときだからするんでしょ?」
「マスターお酒追加でー」
「おい!」
「あ、オーターこの勝負勝ったら私の言うこと何でも一つきいてよねー」
「……ふーオレは忠告したからな…どうなってもしらなんからな」
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頭がイタい…
あぁ…たしか昨日………
いや、ここどこだ…
見たことない天井じゃん
わたしはハッとなって布団の中を見る
あー生まれたときの姿じゃん…
いやいや…まさかまさかOne Nightしちゃったの…
急いで隣を見る……いない
良かっ……安心できないこの部屋とベッドそもそも知らんし
ガチャン
扉が開く音がした
ゆっくり開いた扉に目を移動すると
オーターと目があった
「おはよう」
「……おはよう」
気まずい
どうしようか…いやでも今のオーターは服を着ている
わたしが服脱いで寝たのかもしれな…
「昨晩はすまなかった」
「え……」
「この責任はきちんとわたしがするつもりだ」
「…………え?」
「身体の方はどうだ?」
ハッ、そういえば腰あたりが痛いような下腹部あたりがダルいような……
「オーターさん?」
「………なんだ?」
「まさかと思いますが私たち昨晩……エッチしたんですか⁉」
「……………。」
無言は肯定
というかこころなしかオーターの耳が赤い気が…
おいおい…初かよ
わたしは天を仰ぎみた
「そっか…ならしかたないよね…責任取ってもらうわ 」
「ああ…」
わたしは考えるのを放棄した
むしろこれを望んでいたんじゃないか
あまりにも上手くい来すぎて逆に幸先不安になるが…
後日
「え、何これ?」
目の前に白い紙いな婚姻届けが一枚
「責任をとるといっただろう」
あぁ…そういうことか
責任をとるってまさか結婚するってことだったのか
予想の斜め上を行くな…あとすこし重いけど
「わざわざ…あ、ありがとう…えっと今書けってことだよね?」
「ああ、わたしは書いたからナマエが書いて終わりだ」
「うわ、証人の欄まできちんとうめられてる」
「いや、ライオやんけ…もう一人はカルドだし」
こいつら絶対面白がって書いたな…
というか止めてやれよ…
せめて教えてやれよ…
段階を踏んでから結婚するもんだって…
もう色々飛ばしすぎてこれが普通なんかじゃないかと思えてくるよ
「どうした?」
「いや、オーターはこれでいいのかなって…わたしのこと好きなの?」
「……好きかどうかと聞かれたら正直わからん
だがそういった感情がないかと言わればそうだとは言い切れない…ただあの日を境に…護ってやりたいという保護欲というのか…ナマエを愛おしくかんじることが増えたのはたしかだ…」
や、やたら素直じゃん
まーオーターはなんやかんや優しくて仲間思いだしな
「そ、そっかー」
「…ナマエは…」
「わ、わたし?」
ハニートラップする気満々だったなんて口が避けても言えない
「…オーターならありかなと…」
「そうか」
なにこの初々しいかんじ…
まーでも身体の相性は悪くなかったしな
「不束者ですがよろしくお願いします」
「あぁ」
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ナマエ起きろ、遅刻するぞ
少しは休め…体調管理も仕事のうちだが?
あぁ、もうすぐ終わる…いっしょに帰れるぞ
次の週末調整できそうだか
どこか行きたいところはあるか?
早く起きろ朝食が冷めるぞ
毎日朝と夜キスをしろだと?
おい、待て…行ってきますのキスをしてないが?
ナマエ、おやすみ…チュッ
お前が弁当を作ったのか…まぁまぁだ…
なんだ今日は弁当はないのか?
私はべつに口に合わないとは言ってない
愛してる
そんな薄着でいるな…羽織っていろ
いや甘すぎる
あの合理主義の塊…規律の鬼が…
これはほんとうに予想外だった
オーターは身内にはとことん甘いということが分かった
ハニートラップは失敗したが
まー丸く納まったので
めでたしめでたしってことでいいよね
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