宣戦布告
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入学式は塔に隣接する建物で行われる
......と、門番の悪魔が言っていたけれど、
入学式が始まるや否や
「つまんねーー!!」
と、ラズベリィは会場を飛び出した
「ちょっと!何やってるの!?」
「だって入学式とかつまんねーもん」
「ベリアール様に新入生代表スピーチをしなさいって言われたんじゃないの?」
「じぃちゃんが勝手に決めた事だしー!んな事より先輩達に挨拶してくる!」
真面目なのか不真面目なのか解らない
ラズベリィの気の向くままに塔の中へ入る
入り口にはウェイターの様な服装をした悪魔が仁王立ちしていた
「お前、ベリアール様のお孫様じゃねぇか」
「おっさん!マスタープールのロビーに行きたいんだけど!」
「おっさんじゃねぇ!俺は教師だ。ってお前此処のルール知ってんだろ?マスタープールに会いたきゃ自力で登って行くんだな」
ラズベリィはキョトンと首を傾げると
「教師にはそんなルール無いじゃん?『連れて』行ってよ!」
自称教師のその悪魔は、
咥えていた煙草を口から離すと口の端をニィと上げた
「....それでこそお孫様だぜ」
さっきとは打って変わって態度を変えた教師は、踵を返し「付いて来い」と顎で近くの扉を指す。
扉の中はエレベーターの様になっており、「これは教師専用だからな」と、魔法陣の様な印に手を翳した
「俺はロア。サービスするのは今回だけだ。くれぐれも学長にチクるんじゃねぇぞ」
「解ってるって!」
ラズベリィは手を狐の形にし、ロアに向かって動かした
教師って敬うものじゃないの?.....まぁ、私も人の事言えないけどさ。
エレベーターが止まり、ロアが先導する。
「天井を見ろ」
ラズベリィと私は上を見上げる。
一部分だけ派手な装飾の、観音開きの窓があった。
「あれの先がお望みのロビーだ。後は好きにしな。但し、此処に居座ることは許さねぇ。用が済んだら一階へ降りな。マスタープールに挑戦する前に俺がお前らを殺してやる」
それが此処のルールだ
「せいぜい殺されない様、見るだけにしておけよ新入生」
ロアはそう言い残すと、再びエレベーターへ乗り、姿を消した