モノクロ∞ブルースカイ
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翌日から毎日、
レヴィ様の部屋を訪れる様になった
レヴィ様は私の話へ熱心に耳を傾け、
代わりに魔界について様々な事を教えてくれる
教えられる全ての事に興味を惹かれ、自分の知見が広がって行く喜びに胸が高まった
特段、勉強が嫌いという訳ではない
生きる為に必要な知識は勿論だが、
どの世界でも共通している事がある
『君はどう思うかね?』
そもそも質問するという行為は相手を試しているのであって、皇族等に対しては特に失礼に値する
自分は皇族でも王族でも無いが、
自分の考えを求められ、試される場面に何度も遭遇してきた
その様な時、自分とは無縁だと思っていた知識が役に立つ事もある
.........というのは母の受け売りだが、単純に、今まで知り得ない事を教えて頂けるのはとても楽しい
魔界の法則は摩訶不思議
何故その様な事が可能なのか
魔法と魔術、何が異なるのか
「言葉を翻訳する魔術の成り立ちを知りたいのですが」
「あら、それに関しては私よりもさっちゃんの方が詳しいわ」
「さっちゃん?」
「私と同じ、三傑の1人よ」
ベリアールもね。と付け加えられ、ベリアール様とレヴィ様、知り合いだったのかと意外な繋がりを知る。
「.......そうねぇ」
レヴィ様は口元に手をあて、考える仕草を取ると
「会ってみる?」と提案してきた
レヴィ様の為に継ぎ足そうとした茶器の手が止まる
「そろそろ音楽祭が始まる頃だし、鑑賞ついでに行ってみたらどうかしら........バビルス」
その名を聞いた途端
軍曹とジャズ達の顔が頭に浮かぶ
「さっちゃん、バビルスの理事長なのよ。あの学校は行事が多いから忙しい身だけど、私が話を通せば時間を作ってくれるかもしれないわ」
「そこまでして頂かなくても.....」
「ほんの少しよ。用が済んだらレビアロンに帰って来なさい。キサちゃんはもうウチの子なんだから」
レヴィ様はニッコリ微笑み私の手を取った
この方は本当に悪魔なのだろうか
レヴィ様の言葉に胸が熱くなる
「お言葉に甘えさせて頂いて、宜しいのでしょうか?」
「勿論よ」
それからは、トントン拍子に話は進み
音楽祭当日はやはり難しいが、その前ならば時間を作ってもらえるという知らせが届いた
音楽祭の観覧に関しても、招待して頂けるとの事で、およそ1週間程、滞在の許可が降りる
「直ぐに戻って来い」
例の如くレイヂに命令される
「ほんの1週間ですよ」
「3日で帰って来い」
「そんな無茶な....」
眉間に皺を寄せてため息を吐くと
レイヂは私の頬に手を寄せ
親指で私の唇をなぞった手を
自分の口元へ運びペロリと舐めた
「..........何がしたいんですか」
「これでも、我慢している」
「だから何を........」
レイヂは口端を上げニヤリと笑う
「成程、キサはこの手の事に関しては鈍いのだな」
なんだか.....馬鹿にされた気がする
「キサに何が足りていないのか、解った気がする」
戻って来たら
「私色に染めてやろう」
と意味不明な言葉を残し、踵を返して去って行った