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チンピラを店から離れた森に放る
「あんた達の名前は?」
「俺はジャズ。アンドロ・M・ジャズ。もう1人はアロケル」
「そう、ジャズ。ここからは貴方1人で店に戻りなさい」
「ってかお前、誰だよ」
さっきから偉そうに、とブツブツ呟くジャズの目の前で猫の姿へ変身すると、ジャズはポカンと口を開けて私を指差す
「お、お前、軍曹の念子.....!!??」
「私はキサ。訳あってあの店であんた達の面倒を任されたけど、軍曹の念子では無い」
加えて
「あんた達の何倍も強いから、今後は無謀で余計な事はしない様に」
大人の世界で感情的になるな
常に観察しろ
相手の考えを読み取れ
手取り足取り教えて貰えると思うな
自分の頭で考えろ
捲し立てる様に説教をし、ジャズの頭に猫パンチする
「おらぁ!!何処行ってた!!何サボってんだ新人!!」
「すんません!!!」
店に戻り直角に頭を下げたジャズは、不在の間対応してくれていたであろうアロケルにも謝罪していた
.....っとに世話の焼ける弟子ね
私は2人の間をするりと通り抜け、定位置のクッションの上に丸まった
「キサちゃん何処行ってたカ?」
不在の間、店に来ていたのだろう。
軍曹から顎を撫でられる
「おジャズと遊ぶのも良いけど、僕の事忘れないでよ〜」
答える様に、ニャアと鳴く。
ジャズの視線が凄いが無視を貫いた。
「さぁ、いつもの行くよ〜」
軍曹と弟子達は毎日こうして一回、コインで勝負を行なっている
弟子達が勝てば、バイトから直ぐ解放
軍曹が勝てば、バイト継続
既にラズベリィとのやり取りを知る私は、
軍曹に遊ばれる弟子達を不憫に感じながらも口には出さず只々その光景を見守る
自分で答えを見つけないと成長出来ない
大人の世界って、本当、面倒で、理不尽で、不条理よね
でもまぁ、この弟子達がどう成長するのか興味はある
何も考えず淡々と生きるのか、それとも.....
「残念〜〜〜」
悔しがる弟子達を見て自然と口角が上がる
きっとそれは軍曹も同じ
もっと、もっと
貴方達が成長する為に、もっと不条理を与えなければ
行き詰まって、壁を乗り越えた先に成長は待っている
さぁ、何だか楽しくなってきた