スパルタ
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「何だこのガキ」
「待てよ、あいつらじゃなくて、コイツにしようぜ。弱そうだし、女悪魔の方が利用しやすい」
下卑た笑顔を浮かべた悪魔は、私の目の前に刃物を突きつけた
「ちょっと俺らに付き合ってもらおうか、嬢ちゃん」
なんだ
相手の強さが測れない只のチンピラか
.......私が気にするまでも無かったかしら
「店の中だと店長が煩いんでね、外に出ましょう」
「ノリが良い嬢ちゃんだな」
そいつは私の肩に手を回し、
逃がさないと言わんばかりに手に力を込める
.....気持ち悪いが店を出るまでの我慢だ
出た瞬間痛めつけて2度とその面見せられない様にしてやる
「何してんすかお客様?」
.....馬鹿
弟子の1人がこちらに気付いて近付いてくる
「何でもないわ。貴方は仕事に戻りなさい」
すかさず一蹴し睨みつけると
「嫌がっている様に見えたけど、俺の気のせい?」
「そうね、合意の上だから問題ないわ」
「いや、1人より2人の方が良い、お前も着いてきな」
..........はぁ、チンピラも弟子も、馬鹿ばっかり
ため息を吐き弟子と共に店を出る
並んで歩く弟子にだけ聞こえる様「あんた後で覚悟しておきなさい」と呟く
緊張感の欠片も無くキョトンとした顔でこちらを見るその表情に少しの殺意が芽生えた
「大人しくて助かるぜ。今連絡を取るから待ってな」
人気のない場所まで連れていかれ、チンピラは携帯を取り出すと誰かへ連絡を始めた
好都合だと杖を取り出しチンピラに向ける
「なっ.......!!!??」
身体を硬直させる魔法を使う。
チンピラが落とした携帯を拾い、誰かに繋がったままのそれを耳にあてた
「.........もしもし」
『誰だ』
威圧感のある、重低音ボイスが返ってきた
お前こそ誰だと返したいが、声だけで只者では無い雰囲気を感じ取り、言葉が出て来ない
答えずに黙っていると、弟子から携帯を取り上げられる
「うちの店はテイクアウトお断りなんで〜2度と来ないでクダサイ」
そう言って電源を切った
あ、あ、あ、
我慢の限界だった
「あんた!何してんの!?ヤバいのに目つけられるわよ!?」
「お前こそ、如何にもヤベぇ奴らに自分から絡みに行って何してんだよ」
「はぁ?こいつらが?」
見せつける様に杖を振り、チンピラ達を締め上げ気絶させる
弟子は「嘘ぉ....」と口に手を当て一歩引くが、これで私の怒りは収まらない
「あんたは後で説教よ」
電話口の奴とは声だけのやりとりしかしていない。私達の姿を知るチンピラ達から情報を漏らす訳にはいかない。
気絶したチンピラ達の額に杖を当て、記憶を弄る。相手の脳内を操作する複雑な魔法。
ふーっと息を吐き、集中していると、またもや弟子に邪魔される。
「ってかお前、何者?」
「煩い、黙って」
最後の警告よ
弟子は私の殺気を感じ取ったのかその後は一言も発しなかった