晴れの特異日
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「おい!!あのフルフル軍曹が来てるらしいぞ!!」
「えっ!?今戦場じゃなかったっけ?」
「何かさ、学長に呼ばれたらしい」
今日のジャカポは一際騒がしい
生徒達はバトルそっちのけでソワソワしていた
「フルフル軍曹って、誰?」
ラズベリィの肩の上で伸びながら聞く
「魔谷大戦三大英雄の末裔で、北方の戦場で争ってる大将」
面白く無さそうに答えるラズベリィ
何が何だかわからないが、とりあえず有名人なんだな、と言う事は伝わった
「あ!クソジジイのお孫チャン!」
噂の悪魔だろう、一際目立つ様相に周りの生徒達ははしゃぎまくっていた
「やっほ!軍曹!何しに来たの?暇なの?」
「クソジジイに呼ばれて来たんだけどネ。大した用じゃ無かったヨ」
「へー!じゃあさ!俺と遊んで行かない?」
「僕、忙しいんだけどナ。仕方がないからコインならイイヨ」
.......普通にやり取りしているが、所々言葉に棘があるのは気のせいかしら......
軍曹はコインを投げると素早い動きで手の中に収める
「右か左か?」
目で追えなかったが、多分、左?
ラズベリィはと言うと
「左の手のひらと、右の親指の後ろ、あと舌の裏と脇にもあるかな」
は?
「相変わらず、面白くない餓鬼ネ」
軍曹の両手にはコインが握られており、べっと見せた舌にも同じコインが乗っていた
ラズベリィはドヤ顔で
「俺だったらあと3枚位仕込むな!」
やめてやめてラズベリィ。張り合わないで
髪の毛の間から顔を覗かせてラズベリィの頬をペロっと舐める
私に気付いた軍曹は首を傾げて「随分珍しい使い魔を連れているネ」と素早い動きで私の首根っこを掴んで持ち上げた
「あっ!!!返せ!!」
ラズベリィが飛び上がるも体格差がある為届かない
「この生き物はお孫チャンの弱点カ?」
そんな訳ないでしょ!さっさと離せ!!
心の中でそう叫び、フーッ!!っと威嚇すると、軍曹は目を丸くして吹き出した
「お孫チャンより、こっちの方が面白いネ」
そのまま軍曹に連れ去られそうになったその時
「生徒の持ち物に手を出すんじゃねぇ」
「ロア」
久しぶりネー!!!と、軍曹は私を捨てるとロアに近付いた
「教師なんて仕事辞めて俺と戦場に行かないカ?」
「興味ねぇな」
と、とりあえず助かった。
投げ捨てられて華麗に着地をきめ、直様ラズベリィに駆け寄る
軍曹はロアと仲良さげに話始め、満足するなりこちらを一瞥して去って行った