晴れの特異日
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先輩達へ啖呵を切った翌日から、ラズベリィによる怒涛のジャカポ荒らしが始まった
「新入生は此処1階から、1位の悪魔だけが2階への入室が認められます。その後も同様に各階にて1位を目指し、階数を上げて行って下さい。教師の目に留まる不正行為についてはこの限りではありませんのでご注意を」
口上を述べた教師は「では」と読んでいた書類を畳み、「これより1階のゲーム『間違い探し』を行います」と述べた
「1番初めに間違いを見つけた生徒に、2階への入室を認めます」
「何が間違いかはお答えできません。皆さん初対面ばかりでしょうし、話し合って貰って構いませんよ」
昨日の入学式で初めて顔を合わせた者も多いだろう
ざわつき始める生徒達を他所に、ラズベリィはキョロキョロと周りを見渡し始める
そうこうしている内に、1人の生徒が手を挙げこちらに近づいて来た
「お前、学長の孫だろ?妙な生き物連れて、どう見てもこいつが此処に居る事が間違いじゃないんですか?いや、場違いか?」
ははははは!と馬鹿にした笑い声が聞こえ、そいつは私に手を伸ばす
引っ掻き返してやろうと構える前に、ラズベリィがその手を勢い良く払った
「キサに触んな」
馬鹿にした生徒はたじろぎ後退りする。
ラズベリィは生徒達を他所に、教師の目の前に立つと「あんたが間違いだろ?」と首を傾けた
「教師面してるけど、教師じゃない。昨日会った教師のおっさんと全然違うじゃん」
えっ?教師じゃないの?
と、辺りが騒つく
確かに、如何にも教師の様に説明を始めたが、この悪魔は自分の事を教師だとは一言も発していない。
誰もが教師だと「信じて疑わなかった」のだ
指摘を受けた悪魔はニコリと微笑むと、被っていた帽子を脱ぎ、
「正解です」とお辞儀をした
「まさかこんなに早く見つけられるとは。流石でございますラズベリィ様、ご武運をお祈り致します」
と、上層への入室許可の証として「2」と書かれたバッジをラズベリィへ授与した。
「やったね!あ、そうだそうだ忘れてた」
ラズベリィは思い出した様に、先程馬鹿にした生徒の目の前に立つ
「お前、今度キサに突っかかったら殺すからね」
生徒は震えながら頷く
ラズベリィは満足した様に私の顎を軽く撫でた
「ありがとね」
ラズベリィにしか聞こえない様に、小声で囁くと、嬉しそうにニコリと笑った