おかしな幕開け
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秘境の中に佇む城
そこは選ばれた女性のみが通う事の出来る学校
その学校で学ぶ事はただ一つ
『魔法』
そう、ここは魔女の学校なのである
「キサさん、また学年1位ですって」
「素晴らしい才能ね」
「でも、授業に参加されている所は見た事がないわ?どうしてあんなに優秀なのかしら」
.......うるさい
「きっと独学で勉強されているのよ」
「先生方も何も仰りませんものね」
.......うるさくて堪らない
「案外もっと単純なのかもしれませんわ」
「どういうですの?」
「彼女は『特別』ですもの」
「ああ....納得しましたわ」
「それなら....そうですね」
「何といっても
校長のご令嬢ですから」
嫌だ、嫌だねぇ
女の嫉妬っていうのは
特にあの喋り方、貴族の真似事?
あー煩い。煩わしい。
こんなつまらない学校、早く卒業してしまいたい。
屋根の上に寝転がり空を見上げていると、
ピーチクパーチク囀る女生徒達の会話が聞こえてきた
校長の娘だから優秀って、クローンでも無いのにあり得ないでしょ
全部自分の努力と実力の賜物だっつーの!
あー。家に帰りたい。ゲームしたい
魔女なんて今時流行らないのよ
何百年前から薬草を鍋で煮込むんだよ
母さんの「伝統と格式を守り続けなければならい」って重すぎるよ
やりたい人だけにやらせなさいよ
自分の娘巻き込むなよ
「キサ!!」
ほら来た
「貴女また授業サボったって!?良い加減にしないと本当に閉じ込めるからね!!」
「ええどうぞ!お望みの首席を差し上げても満足しないんですもの!あなたみたいな傲慢な方は魔女よりも悪魔の方がお似合いですわ!!」
嫌味ったらしく吐き捨てて、私は箒に跨り城を後にした。
まだ明るい空を見上げる
「......今夜がベストね」
雲ひとつない空は、私を歓迎している様だった
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