あなたに近付きたくて
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翌日からシロは私の頭の上か、
肩の上が定位置となった
触れているだけで良いそうなのでシロの好きにさせている
出勤するや否やカルエゴ先生に「貴様、何だその生き物は」と突っ込まれた
「私の使い魔です!」と自信満々に準備していた答えで返す。
モフモフ仲間ですよ先生!仲良くしてください!という言葉をなんとか喉元で留めたが
「わぁー!カルエゴ先生みたいですね!!」
ロビン先生ーーー!!!
それ言ったらアカンやつですーー!!!
案の定カルエゴ先生は不機嫌を露わにし、ロビン先生に向かって「殺す」と殺意を向けていた
「キサくん...!!」
「バラム先生!おはようございます!」
たまたま職員室に来ていたのだろう
バラム先生は目を輝かせながらシロに釘付けになっていた
「こ、この生物は、見た事がない....!!モグリンの変異種なのかな?体毛からして鳥とも考えられるけど、キサくん!この生物に名前はあるのかい!?」
「私はシロって呼んでますけど.......」
「貴様、いきなり名をつける奴がいるか...」
と、カルエゴ先生は頭を抱えてため息をついた
「キサ、着いて来い」
カルエゴ先生に連れられて来たのは使い魔召喚の儀で使用した場所
「得体の知れない生物を使い魔として認める訳にはいかん」
先生、人の事を言えるんですか
なんて、ツッコミを入れたら瞬殺されるだろう
カルエゴ先生の周りにバチバチと電気の様な物が現れ、それはやがて犬の頭へ具現化された
「ケルベロス」
私は圧倒されて言葉を失うが、シロは逃げる事も隠れる事もせず微動だにしなかった
カルエゴ先生はそれが気に食わなかったのか、
近づいてシロを摘み上げる
慌てて先生から奪い返そうとすると
「......今は見逃してやるが、危害を加える様な事があれば粛正対象だ」
「この見るからに無害なふわふわの何処が危険なんですか!」
警告するカルエゴ先生からシロを取り返し、頬を膨らます
いや待て、ふわふわでも実害がある危険な使い魔。目の前に居るわ。
慌てて話題を変えようと
「というかカルエゴ先生、使い魔居ないって言っていたのにしっかり強そうなの居るじゃないですかー!」
「使い魔では無い
ナベリウスの血に刻まれた呪いだ」
「呪い、ですか」
産まれた時から刻まれる呪い
一生自分に付き纏い、逃れることの出来ない運命
まるで.......
ケロベロスを引っ込めたカルエゴ先生へ駆け寄る
「先生。呪われた者は...
産まれ変わっても、呪われたままなのでしょうか」
何を訳の分からない事を聞いているんだ私は
そもそもカルエゴ先生は私の生い立ち等知らないではないか
「産まれ変わる前に受け入れろ」
カルエゴ先生の瞳は真っ直ぐだった
ああ、やっぱり
何度でも思う
私は、貴方の様になりたい