欲しがり屋の扱い方
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「師団披露?」
「そうだ。本来ならば既に準備を済ませていなければならないのだが、どこぞの用務員が居なかったせいで一部遅れが出ている」
ぐうの音も出ない。
しかもそんな私の反応を見て面白がっている。
どこから出したのか、大量の資料を目の前に積まれ
「昨年の資料だ。頭に叩き込め。その後は師団毎の企画内容を確認しろ。設置場所、利用許可、予算と見合っているか、掲示物に不正が無いか実際に見て来い」
「い、いつまでに....?」
「貴様、自覚はあるのか」
「今日中に終わらせます!ボス!!」
流石に、肝心の予算決定や対外的な事は終わっている様なのでこれくらいで済んで良かったのだと自分で自分を励ました
早速昨年の資料を読み解く事から始める
これ、全部読んでいたら終わらないわ
今年の資料と混在しない様気をつけながら、一つ一つ見比べて行く
幸いにも師団の企画内容は昨年とほぼ同じだった為、本当に怪しい所のみの確認で済んだ
とは言え師団の種類が多い事もあり、結局夕方まで掛かってしまった
これから現場見回りかぁ、帰れるかなぁ
何だかデジャブ。
魔界に来ても私は残業地獄かこの野郎
屋台関連は最後に回し、体験型・披露型から確認して行く
問題児クラスでお馴染みのジャズ君とリード君から絡まれたり、サブノック君の語りを聞いたり、すれ違う教師達に揶揄われたりと、後回しにしていた屋台関連場所に来た時にはとっくに日が暮れていた
「うう、お腹すいた」
「あ、キサさんやぁ」
訛りのある声が聞こえた
「キリヲ君!」
「何や久しぶりやなぁ」
「キリヲ君も師団披露の準備?」
「ん。可愛い後輩達とお泊まり会しとるんや」
何それ楽しそう!
「キサさんはまだ仕事かいな?」
「そうだね.....」
ずーんと暗くなると
「ほんなら、一緒にお泊まり会する?」
「えっ?」
「キサさん来たら後輩達もきっと喜ぶわ」
「うーんでも....」
と、言いかけた所で腹の虫が鳴った
キリヲ君はふふっと笑い
「お夕飯、食べよ」と私の手を引いた
恥ずかし過ぎる....忙しさを理由に昼を抜いた自分を殴りたい
「......面目ない」
恥ずかしさで顔が熱くなる。
私の手を引くキリヲ君が前を向いている事と、
暗がりで良かったと胸を撫で下ろした