お休み中の其々
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シャワーを浴び、汗と汚れを洗い流す。
着替えようとすると、シロの声が聞こえた
『キサ、右の引き出しを開けてみて』
声だけで姿はない
引き出しを開けると、そこには見慣れた生理用品が入っていた
.....何で??
シロは答えてくれなかったが、有り難く使わせて貰う
お掛けで重ね着をする必要は無くなった
バラム先生にカルエゴ先生への言付けをお願いし、見送った後、ベッドに横になった
「シロ、いる?」
「いるよ、キサ」
目の前にふわふわが現れた
「さっきは助かったわ、有難う」
「ご主人様の力でね、キサの望む物なら準備出来るよ」
家の中だけね
と付け加えてシロは転がった
本当に、人間の為に建てられたお家なのね
不思議
「シロの、ご主人様ってどんな人?」
シロは沈黙の後
「キサが帰る時に教えてあげる」と答えた
えっ
「帰れるの.......?」
唐突すぎて言葉が出ない
「僕が力を取り戻したら、きっと、帰れると思う」
「シロの、力?」
「キサは魔術の源が何か知ってる?」
そりゃあ
「魔力じゃないの?」
「そう。僕には今、鍵の役目を務めるだけの魔力しかない。でも、時間が経てばきっと、キサの力になれる」
「どれくらい?」
「それは僕にも解らないんだ。魔力と一緒に記憶も無くしてしまったみたいで.....ごめんねキサ」
「ううん。いいの。有難うシロ」
ふわふわのシロを抱きしめてひたすら眠った
疲れ切った体を癒す様に、毎日食べる、寝るを繰り返した
その間、
誰かに会う事は避けたいとシロにお願いすると、花壇の入り口から家への空間を遮ったと教えてくれた
何のことかわからなかったけれど、その間は本当に誰も訪ねて来なかった
そうして6日目、体の具合も良くなってきた所でバラム先生へ復職のメールを送る
真っ黒な暗黒大帝が怒っている姿を想像し、出勤の前に一言断りを入れる為だ
「シロ、そろそろ外を散歩してみようと思うの。多分大丈夫だから」
「解った」
久々に家を出る
外の空気が美味しい
「キサちゃん?」
ん?
家を出ると、花壇の入り口にオリアス先生が居た
「たまたま通りかかったらキサちゃんに会えるなんて、俺は本当にツイてるなぁ」
眉を下げ、安堵した様な、力無く笑うオリアス先生。
何だかいつもの先生と違う気がするのは気のせいだろうか
「オリアス先生、何かありました?」
「キサちゃんに会えなくて寂しかったって言ったら慰めてくれる?」
小首を傾げながら甘えてくるなんて、あざといですよオリアス先生...!!!
思わずトキメキそうになったけれど耐えた
「もう、たった1週間足らずじゃないですか〜。寂しいだなんて大袈裟な.....」
最後まで言い終わる前に、腕を引かれ、言葉を発しようとした口はオリアス先生に塞がれた
「.......っ!?」
突然の口付けに思考が止まる
オリアス先生は唇を離すと
「信じてくれた?」
と、いつもの様な悪戯顔でニヤリと笑った