はじまりと猫耳
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風が止んだ
「着きました。歩けますか?」
オペラさんが止まったのはとても大きなお屋敷の前
私はごくりと唾を飲みこんだ
「はっはいぃ!!!」
ヤバい。怖い。
オペラさんは私の返事を待ってから、ゆっくり降ろしてくれた
.....が、
「あっ?あれ?あれ。どうして?」
地面に足がつかない。
いや、正確にはついたと思ったら、上に飛び上がってしまう。
というか飛んでいってしまいそうで、反射的にオペラさんの洋服を掴んでしまった
オペラさんは怪訝な顔をし、再び私を抱き上げる
「ご迷惑をお掛けします.....」
小さな声で謝罪したが、オペラさんに届いているかは分からない。
屋敷の中に入る。
お屋敷、というよりお城みたい....
高い天井。
高級そうな装飾品。
キョロキョロしていると、ある扉の前で止まった。
オペラさんがノックをし、中に入る。
ドキドキする......
「失礼します。理事長。お連れいたしました」
「うん。ようこそ魔界へ、人間のお嬢さん」
部屋の中には角が生えたお爺さん。
いや、老紳士?
とりあえずとても偉い人のオーラを纏っている老人が立っていた。
今度こそ私を降ろすオペラさん。
私が不安な顔をしていたのだろう
「室内なので、問題無いかと」
無言で頷き、ふかふかの絨毯の上に降りた
「おや。随分動きにくそうだねぇ、はい。重量操作(フラクタル)」
おじいさんがそう唱えると、さっきと違い、きちんと立つ事が出来た。
え?今何したの?
「今のは魔術、そして此処は魔界。吾輩は悪魔である」
ひぃい.....異世界トリップ失敗してるぅぅ....
「何故この世界に来てしまったのかはわからないけれど、望むのなら人間界へ帰してあげよう」
へ?私、食べられるんじゃないの?
「帰れる...んですか.??」
「ああ。安心してくれていいよ。突然いなくなった君の事を心配している人もいるだろうし。」
「うっ嘘じゃないですよね!!!???」
お爺さんはにっこり微笑んだ
それからは手続きの為に色々聞かれ、人間界へ帰る準備を整える間、客間で待つ様に言われた。
曰く、人間が捕食対象なのは本当だが、そういった野蛮な悪魔達から人間を守り、保護する組織もあるそうだ。
「なーんだ、驚いちゃった。」
フカフカのソファにもたれ掛かり胸を撫で下ろした
安心したらなんだか眠くなってきちゃった....
時間がかかるって言ってたし少しだけ.....
すぅ........
「本当に無防備な方ですね」
意識の遠くでオペラさんの呆れた声が聞こえ、温かい毛布に包み込まれた感触があった
目が覚めたら自分のベッドの上でありますように