初仕事
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コンコンコン
ノックをし、職員室のドアをゆっくり開ける
「失礼しまーーす.....」
が、目の前には大きな壁。
ではなく大きな人。
「あれ?君が新しい用務員の子かな?」
見上げると、白く長いザンバラ髪に金属のマスクをつけた悪魔
髪の毛から覗く三白眼にじっと見つめられて固まり、動けなくなってしまった
「やっと来たか。」
大きい人の圧に固まっていると、脇からカルエゴ先生が現れた
「カルエゴ先生!!」
知っている人を見つけた時の安心感よ。
ほっと胸を撫で下ろし、カルエゴ先生の元へ小走りで駆け寄る
「遅くなってすみませんでした」
今日から宜しくお願いします
と、新人研修時代に叩き込まれた癖で、ペコリと頭を下げた
「早速だが、」
カルエゴ先生は大きい人を親指で指すと
「今日はバラム先生に付いて行くように」
ん?
「あのー。私の仕事って....」
「庶務だ」
「庶務」
思わず復唱してしまった
何故なら、元の世界での仕事も庶務に近しい仕事だったからだ
バラム先生と呼ばれた大きい人に振り返り、
同様にペコリと礼をした
「バラム先生。キサです。宜しくお願いします。色々勉強させて下さい」
「あっ。うん。宜しくね。」
バラム先生は職員室ではなく、自分の準備室に机や資料があり、なんとそこで寝泊まりもしているらしい
....大学の教授みたいだな
バラム先生の後ろを付いて準備室へ向かう
「どうぞ」
招かれた準備室は見たことのない植物や生き物で溢れていた
「ふわぁ」
好奇心がくすぐられてキョロキョロしてしまう
「散らかってるから気をつけて。そこにどうぞ。」
「あ、はいっ。失礼します」
バラム先生が指差した椅子に座り
バラム先生も私と向き合う形で椅子に腰掛けた
「さて、早速だけど....」
何をさせられるんだろう
身構えていると、バラム先生は腕を組んでじっと私を見つめた
「キサくんは、どうして悪魔学校に?」
あ、
試されてる
一瞬でカルエゴ先生とバラム先生の思惑に気づいてしまった
警戒されてる
「あの.......正直に言うと、悪魔学校でなくても、仕事を貰えれば何処でも良かったんです」
本当の事だ
「たまたま、身寄りのない私を拾ってくれた悪魔が、たまたまこの悪魔学校の理事長で、働き口が欲しいという私の願いを聞いて、この悪魔学校に置いてくれる事になりました」
間違った事は言ってない
疑われてもしょうがないけれど
「だから、どんな仕事でもきちんと向き合います。ここで働かせて下さい」
バラム先生の目を真っ直ぐ見つめた
「私のモットーは、働かざるもの食うべからずです」
バラム先生は顎に手を充て
「キサくんは、不思議な考え方をする子なんだねぇ。多分今の格言なんだろうけれど、聞いたことがない」
「キサくんの出身はどこ?」
んんんんんんんん
いやまぁそれっぽいこと聞かれちゃうかなーっとは予想していたけれど、
なーーんて答えるかなぁ
脂汗なのか冷や汗なのかわからない汗が全身から吹き出しそう
「えーーーっとぉおおお!!!あっ!バラム先生!!バラム先生の体って大きくて強そうですね!!腕相撲しませんか!?私結構力強いんですよーー!!!勝ったら特別にバラム先生にだけ教えてあげます!!」
く、苦しい
「いいよ」
即答かーい!!