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カリブー
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体の部分部分で分けて鐘の人の血をひたすら拭いとることかれこれ一週間程、この人本当にすごくからだが大きいもんだから一回で拭き取れるにも限度があってここまでかかってしまった。特に膝から爪先にかけてが特に大変でどれほど重なったのか、そこだけ石でもくっついてるのかと思ったほど。それもお湯に溶かしながらなんとかとってやった。ものすごい達成感。
血のにおいが少しだけ薄れた気がして、寝るときに感じとる変化に喜んでいたりする。それとよく分からない服を着ていることもわかった。なんだろう、布みたいなのを巻いているようで拭いているときにそこを触れるとほどいてくれるので続行させてもらった。
「ありがとうございました。どうでしょう、さっぱりしました?」
彼がいるほうを向いて問いかけると首筋にすり寄られて喉をならされる。一瞬ビックリはしたもののホッとする。甘んじて受け入れてくれてた時点で大丈夫とは思っていたけれど、ちゃんと反応してもらえると嬉しい。すり寄ってきた頭に私からも寄り添うように首をかたぶける。なんだか、幸せだなぁ…なんて。
しばらくそのままゴロゴロ言っていたが、身じろぐので首を戻すと彼の体温が離れていく。それを少し名残惜しく思っていると彼の方からリンと鈴の音、いつも聞く鐘の音よりも随分と軽いか弱い音。そのままリンリンリンとならされた鈴は私の後方に回され、そのまま一つくくりしてある髪の付け根にくくられた。キョロキョロと頭を動かせばリンリン。それに答えるように鐘の音が鳴らされるものだから、まるでお互いの名前を呼びあっているような感覚におちいった。
リン
カーン
リンリン
コーン
もしかして、本当に名前を呼びあっているのではないだろうか。考えてみたら私もこの人に名前を教えたことがなかった。名前こそ知らないこの人だけれど、呼び掛けるための術が本人に与えられた彼の名前なのだと思うと胸が熱くなる。やっと、ようやく私からこの人を名前で呼び掛けることができるんだ。この鈴の音が彼の名前なのだと、鐘の音は私の名前を呼んでくれているのだと思えた。
その日からは寝るときの「おやすみなさい」に鈴と鐘の音が加わることになった。鐘と鈴が私とこの人の、二人だけの言葉みたいで、特別な感じがした。
血のにおいが少しだけ薄れた気がして、寝るときに感じとる変化に喜んでいたりする。それとよく分からない服を着ていることもわかった。なんだろう、布みたいなのを巻いているようで拭いているときにそこを触れるとほどいてくれるので続行させてもらった。
「ありがとうございました。どうでしょう、さっぱりしました?」
彼がいるほうを向いて問いかけると首筋にすり寄られて喉をならされる。一瞬ビックリはしたもののホッとする。甘んじて受け入れてくれてた時点で大丈夫とは思っていたけれど、ちゃんと反応してもらえると嬉しい。すり寄ってきた頭に私からも寄り添うように首をかたぶける。なんだか、幸せだなぁ…なんて。
しばらくそのままゴロゴロ言っていたが、身じろぐので首を戻すと彼の体温が離れていく。それを少し名残惜しく思っていると彼の方からリンと鈴の音、いつも聞く鐘の音よりも随分と軽いか弱い音。そのままリンリンリンとならされた鈴は私の後方に回され、そのまま一つくくりしてある髪の付け根にくくられた。キョロキョロと頭を動かせばリンリン。それに答えるように鐘の音が鳴らされるものだから、まるでお互いの名前を呼びあっているような感覚におちいった。
リン
カーン
リンリン
コーン
もしかして、本当に名前を呼びあっているのではないだろうか。考えてみたら私もこの人に名前を教えたことがなかった。名前こそ知らないこの人だけれど、呼び掛けるための術が本人に与えられた彼の名前なのだと思うと胸が熱くなる。やっと、ようやく私からこの人を名前で呼び掛けることができるんだ。この鈴の音が彼の名前なのだと、鐘の音は私の名前を呼んでくれているのだと思えた。
その日からは寝るときの「おやすみなさい」に鈴と鐘の音が加わることになった。鐘と鈴が私とこの人の、二人だけの言葉みたいで、特別な感じがした。