memo
久しぶりの更新
2021/03/14 23:56忙しくてあまり執筆できず、気づいたら前回の更新から結構日があいてしまいました…。不定期になってしまうと思うのですが、これからも何かしら更新したいなと考えています。
最近はテニプリの他に、ツイステや呪術廻戦とかにハマってます。ツイステの最推しはジェイドさん。メモ帳漁ったら、いつかジェイ監の長編も書きたいと思って書いたのが出てきたので、追記のとこに載せときます。ほんと導入だけですが…。しばらくの目標はテニプリの長編を完結させることですが、並行して書けたらいいな~。
最近はテニプリの他に、ツイステや呪術廻戦とかにハマってます。ツイステの最推しはジェイドさん。メモ帳漁ったら、いつかジェイ監の長編も書きたいと思って書いたのが出てきたので、追記のとこに載せときます。ほんと導入だけですが…。しばらくの目標はテニプリの長編を完結させることですが、並行して書けたらいいな~。
追記
※女主人公(not 監督生)
目の前に広がるのは、見知らぬ世界。
私、ナーシャ・ミローディアはなぜか棺の中にいた。
辺りを見渡すと、たくさんの棺が浮いている。
今まで生きてきた中で、こんな不思議な光景を見たことがなかった。
夢なら早く醒めてほしいと思い、頬をつねってみたが痛い。
どうやら夢ではないようだ。
いつまでも棺の中にいては仕方ないので、縁を跨いで床に足をつける。
ここがどこなのか全く分からない私は、近くの廊下へ進むことにした。
外廊下をそわそわしながら歩く。
縁側には広い中庭があり、林檎の木がそびえ立っていた。
中庭はよく手入れされていて、晴れた日にここで食事をしたら、より美味しく感じるだろうと思う。
ちょうど曲がり角に差し掛かったところで何かにぶつかった。
「すみません。私の前方不注意で……」
「大丈夫ですか? ――――おや」
慌てて顔を上げると、そこには黒い服を纏った長身の男がいた。
オリーブとゴールドのオッドアイに左耳のピアスが印象的だ。
彼は驚いたように少し目を見開いている。
「……あの、ここはどこですか? 私、気づいたら棺の中にいて、何がどうなってるのか分からないんです」
せっかくここで会ったのも何かの縁。
私は思いきって目の前の男に尋ねてみた。
「そうですね……まずは、名前を教えていただけませんか。そうすれば、あなたの知りたいことに答えましょう」
「私の名前……? ナーシャ・ミローディアです」
「やはり、そうでしたか」
彼がぽそりと呟いたように見えたが、聞き取れなかった。
「何か言いましたか?」
「いえ、こちらの話です。時間がないので、歩きながらあなたの知りたいことについて話しましょう」
彼の話によると、ここはツイステッドワンダーランド――――魔法が使える世界らしい。
私が今いる場所、ナイトレイブンカレッジは名門魔法養成学校であり、全寮制のため、生徒たちは7つの寮のいずれかに所属するようだ。
「しかし困りましたね」
「困る……というのは」
目の前の男は、右手を顎にあて考え込んでいる。
ただでさえ異世界に飛ばされて不安しかないのに、これ以上悩みの種が増えるのはごめんだった。
「ここは男子校なので、どうしようかと思いまして」
「だ、男子校!?」
「ポムフィオーレ寮には中性的な顔立ちの方も多くいるので、そこは大丈夫なのですが……さすがに今のあなたの服装では一目で分かってしまうので、着替えていただきます」
男は部屋の前で一度立ち止まり、扉を開けた。
収納棚やダンボールがたくさん置いてあるあたり、おそらく備品室なのだろう。
男がちらりと視線をこちらに向ける。
私は今までいた世界の制服を身に纏っていた。
つまりスカートを履いているのである。
この姿では、性別を誤魔化すのは難しい。
「サイズはこれでよさそうですね」
どうやら私に初めから着替えてもらうつもりだったらしく、棚から黒い衣装やブーツを手に取った。
「ああ、そうだ。あなたは魔法が制御できないと思うので、このブレスレットを身につけてください」
男は礼服からブレスレットを取り出す。
「これは?」
「これはあなたを守る、お守りのようなものと思っていただければと。肌身離さず持ち歩いてください」
「はあ……」
私は魔法が扱えないのに意味があるのかと思い、曖昧に頷く。
「僕は外にいますので、着替え終わったら声をかけてください」
ではこれを、と衣装と共にブレスレットを差し出される。
男はそのまま規則正しい足どりで、扉の向こうへ消えてしまった。
ふと渡された衣装に目を落とす。
ブーツを床に置き、衣装を広げてみると、それは礼服だった。
男も同じ服を着ていたことをふまえると、今日は式典でもあるのだろうかとぼんやり考える。
早速袖を通してみるとサイズがちょうどよかった。
「直接測ったわけじゃないのになんで……?」
ブレスレットも身につけ、私は悶々としながら男が待っているであろう、部屋の外へと向かった。
「これで大丈夫でしょうか?」
恐る恐る扉から顔を出す。
「ええ、とてもお似合いです。それでは、入学式の会場へ向かいましょうか」
男は満足げに頷き、廊下を歩み始めた。
入学式。
ナイトレイブンカレッジの生徒ではない者が、参加出来るのだろうか。
右も左も分からない私は、目の前の男についていくしかなかった。
物腰が柔らかい印象を受けたので大丈夫と思い、とりあえずついていくが、この世界で私が知らないことはあまりにも多い。
そもそも、目の前を歩く彼の名前さえ分からなかった。
「あの、あなたの名前を教えていただけませんか?」
意を決して尋ねると、男は足を止めて身を翻した。
「ふふ、ようやく僕に興味を持っていただけましたか」
彼の顔を見ると、まるで花が舞っているよう。
先程までの笑みより喜色が表れていた。
「僕の名前は、ジェイド・リーチ。オクタヴィネル寮の副寮長であり、ウツボの人魚です」
「ジェイド……先輩」
ジェイド先輩とは初対面であり、彼の名を知るのも初めてなはずなのだが――――なぜか初めてではない気がして、私は首を捻るのだった。
目の前に広がるのは、見知らぬ世界。
私、ナーシャ・ミローディアはなぜか棺の中にいた。
辺りを見渡すと、たくさんの棺が浮いている。
今まで生きてきた中で、こんな不思議な光景を見たことがなかった。
夢なら早く醒めてほしいと思い、頬をつねってみたが痛い。
どうやら夢ではないようだ。
いつまでも棺の中にいては仕方ないので、縁を跨いで床に足をつける。
ここがどこなのか全く分からない私は、近くの廊下へ進むことにした。
外廊下をそわそわしながら歩く。
縁側には広い中庭があり、林檎の木がそびえ立っていた。
中庭はよく手入れされていて、晴れた日にここで食事をしたら、より美味しく感じるだろうと思う。
ちょうど曲がり角に差し掛かったところで何かにぶつかった。
「すみません。私の前方不注意で……」
「大丈夫ですか? ――――おや」
慌てて顔を上げると、そこには黒い服を纏った長身の男がいた。
オリーブとゴールドのオッドアイに左耳のピアスが印象的だ。
彼は驚いたように少し目を見開いている。
「……あの、ここはどこですか? 私、気づいたら棺の中にいて、何がどうなってるのか分からないんです」
せっかくここで会ったのも何かの縁。
私は思いきって目の前の男に尋ねてみた。
「そうですね……まずは、名前を教えていただけませんか。そうすれば、あなたの知りたいことに答えましょう」
「私の名前……? ナーシャ・ミローディアです」
「やはり、そうでしたか」
彼がぽそりと呟いたように見えたが、聞き取れなかった。
「何か言いましたか?」
「いえ、こちらの話です。時間がないので、歩きながらあなたの知りたいことについて話しましょう」
彼の話によると、ここはツイステッドワンダーランド――――魔法が使える世界らしい。
私が今いる場所、ナイトレイブンカレッジは名門魔法養成学校であり、全寮制のため、生徒たちは7つの寮のいずれかに所属するようだ。
「しかし困りましたね」
「困る……というのは」
目の前の男は、右手を顎にあて考え込んでいる。
ただでさえ異世界に飛ばされて不安しかないのに、これ以上悩みの種が増えるのはごめんだった。
「ここは男子校なので、どうしようかと思いまして」
「だ、男子校!?」
「ポムフィオーレ寮には中性的な顔立ちの方も多くいるので、そこは大丈夫なのですが……さすがに今のあなたの服装では一目で分かってしまうので、着替えていただきます」
男は部屋の前で一度立ち止まり、扉を開けた。
収納棚やダンボールがたくさん置いてあるあたり、おそらく備品室なのだろう。
男がちらりと視線をこちらに向ける。
私は今までいた世界の制服を身に纏っていた。
つまりスカートを履いているのである。
この姿では、性別を誤魔化すのは難しい。
「サイズはこれでよさそうですね」
どうやら私に初めから着替えてもらうつもりだったらしく、棚から黒い衣装やブーツを手に取った。
「ああ、そうだ。あなたは魔法が制御できないと思うので、このブレスレットを身につけてください」
男は礼服からブレスレットを取り出す。
「これは?」
「これはあなたを守る、お守りのようなものと思っていただければと。肌身離さず持ち歩いてください」
「はあ……」
私は魔法が扱えないのに意味があるのかと思い、曖昧に頷く。
「僕は外にいますので、着替え終わったら声をかけてください」
ではこれを、と衣装と共にブレスレットを差し出される。
男はそのまま規則正しい足どりで、扉の向こうへ消えてしまった。
ふと渡された衣装に目を落とす。
ブーツを床に置き、衣装を広げてみると、それは礼服だった。
男も同じ服を着ていたことをふまえると、今日は式典でもあるのだろうかとぼんやり考える。
早速袖を通してみるとサイズがちょうどよかった。
「直接測ったわけじゃないのになんで……?」
ブレスレットも身につけ、私は悶々としながら男が待っているであろう、部屋の外へと向かった。
「これで大丈夫でしょうか?」
恐る恐る扉から顔を出す。
「ええ、とてもお似合いです。それでは、入学式の会場へ向かいましょうか」
男は満足げに頷き、廊下を歩み始めた。
入学式。
ナイトレイブンカレッジの生徒ではない者が、参加出来るのだろうか。
右も左も分からない私は、目の前の男についていくしかなかった。
物腰が柔らかい印象を受けたので大丈夫と思い、とりあえずついていくが、この世界で私が知らないことはあまりにも多い。
そもそも、目の前を歩く彼の名前さえ分からなかった。
「あの、あなたの名前を教えていただけませんか?」
意を決して尋ねると、男は足を止めて身を翻した。
「ふふ、ようやく僕に興味を持っていただけましたか」
彼の顔を見ると、まるで花が舞っているよう。
先程までの笑みより喜色が表れていた。
「僕の名前は、ジェイド・リーチ。オクタヴィネル寮の副寮長であり、ウツボの人魚です」
「ジェイド……先輩」
ジェイド先輩とは初対面であり、彼の名を知るのも初めてなはずなのだが――――なぜか初めてではない気がして、私は首を捻るのだった。