第二章 世界の終わりを予言する少年
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ルークの部屋は2階にあったが、ノックをしても返事をくれることはなかった。
留守ではなく、どうやら警戒されているようだ。
私は扉越しに話しかけることにした。
「私はエルシャール・レイトン、君のお父さんの友人だ。少し話を聞かせてくれないかい。」
すると彼は応じてくれたが、会うにはナゾを解く必要があるようだ。
そうか、ルークは私たちを試すつもりなんだ…。
「教授、やってみましょう!」
無事彼のナゾを解くことができた。
そう、彼は『何をしても会うことはできない。』と言っていた。
ということは、逆に言えば『何もしなければ会うことができる』ということだったのだ。
実にいいナゾだった。
「行動しないことが扉を開く鍵になる。なかなか考えたね、ルーク。」
レミもこのナゾにあっけに取られていた様だ。
彼は約束どおり扉を開けてくれた。
中に入ると水色の帽子を被った少年がこちらを振り返る。
この少年こそクラークの息子、ルークなのだろう。
そして、私にこの助けを求める手紙を送った張本人に間違いない。
理由はいくつかある。
まず、クラークは普段から手紙は手書きだった。しかし、この手紙はタイプで作られている。
また、私との間柄をよく知る人物はこの街には限りなく少ない。とすると、彼から昔話を聞けるような身内が該当するだろう。
そして、クラークには夫人と息子の2人がいるが、夫人は手紙を出す前には旅行に行っている。
そうすると、考えられるのは1人しかいないのだ。
ここに居る2人にそう説明を終えたところ、クラークも部屋に入ってきた。
今の話が聞こえたようで、勝手に手紙を出したことに怒っている。
彼が、ルークは魔神の現れた半年前から無視をするようになったと話を進めようとしたその時、ルークは突然口を開く。
「もうすぐ…世界は滅ぶんだ。」
私はルークに問いかける。
「世界が終わる…。どういうことだい?」
しかし、彼は黙ってしまう。
「気になる事を言っておいてどうして黙るの?」とレミも続く。
「その子は誰ともしゃべろうとしない。いつからこうなってしまったのか。口を開いたかと思えば、今のようにわけのわからん事を口走る。予言じみた、馬鹿げたことをね。」
私の中で一つの言葉がひっかかった。
「予言じみた…?」
これも私のせいかもしれん…。とクラークはうなだれ、ルークにゆっくり話を聞かせてもらいなさいと言うと書斎に戻っていった。
入れ替わるように執事のドーランドさんが、ルークに寝る時間だと告げにきた。
おかしい。そんなに話し込んだ時間でもなく外もまだ夕方である。
しかし、彼は時間ですからと我々に退出を求めてきた。
すかさず私は申し出をする。
「待ってください。ひとつだけ聞きたいことがあります。町が魔神に壊されていながら、まだひとりの犠牲者も出ていません。魔神の出現を予言する謎の人物が住人を避難させているそうですね。そして…、その予言者こそが、ルークなのではありませんか?」
私の推測ではあるが、おそらく当たっているだろう。
レミとドーランドさんは驚きを隠せずにいた。
私はルークに問う。
「答えてくれ、ルーク。魔神はいつ現れるんだい?」
執事に制止されるも、彼は答えてくれた。
「今夜です…。魔神が次に現れるのは…今夜です。」
「えええっ!?」
先程よりさらに驚くべき発言に思わず声を発するレミ。
確かにこんな急に出現するものだとは驚きである。
さらにルークは今夜魔神が出現する場所に案内をしてくれるという。
ルークは、止めようとしたドーランドさんにお父さんには内緒にするよう告げると、彼にいつもどおり魔神のことを住人たちに伝えてくれたかと確認した。
彼はちゃんと伝えてくれたようだが、念のため確認しに行くと言い部屋を出て行った。
「それで、次に魔神が現れる場所ってどこなの?」
「エリーノース3番街…。」
2人のやり取りを聞いて、私も言う
「では、そこへ向かってみよう。魔神を止められるかもしれない。」
そうして私たち3人は屋敷をでた。
目的地はボート乗り場を抜けた後の十字路を北に向かうと着くらしい。
しかし、事件を解決するためにも、エリーノースへ向かう前に魔神の痕跡について調べておこう。町にはまだ魔神の暴れた跡が残っていることだろう。
痕跡を追って被害がでた場所に足を運んでみたが、残念ながら今は結論を出せるほどの情報は集まらなかった。
仕方がない、聞き込みをしながらエリーノースに向かうとしよう。
エリーノース地区にはあっという間に到着した。
そこでふと、レミがルークに手紙にメッセージを隠した意図を尋ねた。
しかし、ルークは答えなかったので私がレミに説明する。
あの手紙は私を試すために作られたものだということ。
そして、誰かが屋敷から自分を連れ出してくれることを望んでいた。あれはそれを意味したメッセージだったのだと。
そこから見えてくるのは、あの屋敷には何か秘密があるということだ。
「君は自分がそれを知っていることを、あの屋敷の人間に気づかれないようにしている…。」
今言ったことが正解かどうかは、彼の顔にはっきりと現れた。
レミもそれを察したようだ。
「さあて、ルークくん。話してくれないかな?この町で何が起こっているのかを…。」
しかし、彼は今は言えないと口をつぐんでしまった。
無理強いはしない。英国紳士としてはね。
彼が話したくなったら聞くとしよう。
とりあえず、まずは魔神が現れるという今夜が問題だ。調査をスムーズに進めるためにも、拠点となる場所が必要だと、告げると彼は3番街のホテルを紹介してくれた。
そこを目指すとしよう。
ホテルに着くと誰もいないようだった。
どうしたものか悩んでると、レミがカウンターの上に置いてあるベルをこれでもか、というほど鳴らすと人がでてきた。
このホテルのオーナーのようだ。
ここは今夜魔神が現れるので避難を促すが、我々もわざわざここに泊まりに来ていることから同じようなものではないかと正論を言われてしまった。
その流れで彼を悩ませていたナゾを解いたところ、一番長めのいい部屋を手配してくれた。
私はお礼を言い、部屋に向かった。
「いい部屋ですね。ここからなら外もよく見えるし、魔神が出てきても観察できます。」
魔神が現れる時には霧が発生するらしいが…本当に見られるのだろうか。
留守ではなく、どうやら警戒されているようだ。
私は扉越しに話しかけることにした。
「私はエルシャール・レイトン、君のお父さんの友人だ。少し話を聞かせてくれないかい。」
すると彼は応じてくれたが、会うにはナゾを解く必要があるようだ。
そうか、ルークは私たちを試すつもりなんだ…。
「教授、やってみましょう!」
無事彼のナゾを解くことができた。
そう、彼は『何をしても会うことはできない。』と言っていた。
ということは、逆に言えば『何もしなければ会うことができる』ということだったのだ。
実にいいナゾだった。
「行動しないことが扉を開く鍵になる。なかなか考えたね、ルーク。」
レミもこのナゾにあっけに取られていた様だ。
彼は約束どおり扉を開けてくれた。
中に入ると水色の帽子を被った少年がこちらを振り返る。
この少年こそクラークの息子、ルークなのだろう。
そして、私にこの助けを求める手紙を送った張本人に間違いない。
理由はいくつかある。
まず、クラークは普段から手紙は手書きだった。しかし、この手紙はタイプで作られている。
また、私との間柄をよく知る人物はこの街には限りなく少ない。とすると、彼から昔話を聞けるような身内が該当するだろう。
そして、クラークには夫人と息子の2人がいるが、夫人は手紙を出す前には旅行に行っている。
そうすると、考えられるのは1人しかいないのだ。
ここに居る2人にそう説明を終えたところ、クラークも部屋に入ってきた。
今の話が聞こえたようで、勝手に手紙を出したことに怒っている。
彼が、ルークは魔神の現れた半年前から無視をするようになったと話を進めようとしたその時、ルークは突然口を開く。
「もうすぐ…世界は滅ぶんだ。」
私はルークに問いかける。
「世界が終わる…。どういうことだい?」
しかし、彼は黙ってしまう。
「気になる事を言っておいてどうして黙るの?」とレミも続く。
「その子は誰ともしゃべろうとしない。いつからこうなってしまったのか。口を開いたかと思えば、今のようにわけのわからん事を口走る。予言じみた、馬鹿げたことをね。」
私の中で一つの言葉がひっかかった。
「予言じみた…?」
これも私のせいかもしれん…。とクラークはうなだれ、ルークにゆっくり話を聞かせてもらいなさいと言うと書斎に戻っていった。
入れ替わるように執事のドーランドさんが、ルークに寝る時間だと告げにきた。
おかしい。そんなに話し込んだ時間でもなく外もまだ夕方である。
しかし、彼は時間ですからと我々に退出を求めてきた。
すかさず私は申し出をする。
「待ってください。ひとつだけ聞きたいことがあります。町が魔神に壊されていながら、まだひとりの犠牲者も出ていません。魔神の出現を予言する謎の人物が住人を避難させているそうですね。そして…、その予言者こそが、ルークなのではありませんか?」
私の推測ではあるが、おそらく当たっているだろう。
レミとドーランドさんは驚きを隠せずにいた。
私はルークに問う。
「答えてくれ、ルーク。魔神はいつ現れるんだい?」
執事に制止されるも、彼は答えてくれた。
「今夜です…。魔神が次に現れるのは…今夜です。」
「えええっ!?」
先程よりさらに驚くべき発言に思わず声を発するレミ。
確かにこんな急に出現するものだとは驚きである。
さらにルークは今夜魔神が出現する場所に案内をしてくれるという。
ルークは、止めようとしたドーランドさんにお父さんには内緒にするよう告げると、彼にいつもどおり魔神のことを住人たちに伝えてくれたかと確認した。
彼はちゃんと伝えてくれたようだが、念のため確認しに行くと言い部屋を出て行った。
「それで、次に魔神が現れる場所ってどこなの?」
「エリーノース3番街…。」
2人のやり取りを聞いて、私も言う
「では、そこへ向かってみよう。魔神を止められるかもしれない。」
そうして私たち3人は屋敷をでた。
目的地はボート乗り場を抜けた後の十字路を北に向かうと着くらしい。
しかし、事件を解決するためにも、エリーノースへ向かう前に魔神の痕跡について調べておこう。町にはまだ魔神の暴れた跡が残っていることだろう。
痕跡を追って被害がでた場所に足を運んでみたが、残念ながら今は結論を出せるほどの情報は集まらなかった。
仕方がない、聞き込みをしながらエリーノースに向かうとしよう。
エリーノース地区にはあっという間に到着した。
そこでふと、レミがルークに手紙にメッセージを隠した意図を尋ねた。
しかし、ルークは答えなかったので私がレミに説明する。
あの手紙は私を試すために作られたものだということ。
そして、誰かが屋敷から自分を連れ出してくれることを望んでいた。あれはそれを意味したメッセージだったのだと。
そこから見えてくるのは、あの屋敷には何か秘密があるということだ。
「君は自分がそれを知っていることを、あの屋敷の人間に気づかれないようにしている…。」
今言ったことが正解かどうかは、彼の顔にはっきりと現れた。
レミもそれを察したようだ。
「さあて、ルークくん。話してくれないかな?この町で何が起こっているのかを…。」
しかし、彼は今は言えないと口をつぐんでしまった。
無理強いはしない。英国紳士としてはね。
彼が話したくなったら聞くとしよう。
とりあえず、まずは魔神が現れるという今夜が問題だ。調査をスムーズに進めるためにも、拠点となる場所が必要だと、告げると彼は3番街のホテルを紹介してくれた。
そこを目指すとしよう。
ホテルに着くと誰もいないようだった。
どうしたものか悩んでると、レミがカウンターの上に置いてあるベルをこれでもか、というほど鳴らすと人がでてきた。
このホテルのオーナーのようだ。
ここは今夜魔神が現れるので避難を促すが、我々もわざわざここに泊まりに来ていることから同じようなものではないかと正論を言われてしまった。
その流れで彼を悩ませていたナゾを解いたところ、一番長めのいい部屋を手配してくれた。
私はお礼を言い、部屋に向かった。
「いい部屋ですね。ここからなら外もよく見えるし、魔神が出てきても観察できます。」
魔神が現れる時には霧が発生するらしいが…本当に見られるのだろうか。