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「謝らないで、先生。私先生の役に立てるのが、本当に嬉しいから。」

nameがそう言うと、露伴はぎゅっと彼女を抱き寄せた。

「僕としたことが、今回ばかりはほんとに馬鹿なことをしたよ。君にあんな思いをさせた上、妻がいるのに不倫するヤツの気持ちなんか、これっぽっちもわからなかった。全く、大損だぜ。」

露伴は優しくnameの頭を撫でる。

不倫ごっこのような状況を作ることで、不倫のスリルを感じられるかと思ったが、露伴の目には終始、nameはいつもどおり愛しい妻として写り、むしろヘブンズドアーに操作されなんとなくぼんやりとしてしまっている彼女の様子に、寂しい思いを感じた。

（毎日顔を合わせて、毎日愛を注いでいると言うのに、「会いたかった」なんてあんな顔で言われるなんて冗談じゃあないよ…）

「私、先生の期待に応えられませんでしたか…？」

nameが不安そうに言うと、露伴はその頭をこつんと小突いた。

「僕には一生、不倫するヤツの気持ちは理解できないと思うよ」

愛してる、と耳元で囁かれ、nameは顔も耳も真っ赤にした。

どちらからともなく口づけを交わすと、露伴はnameの首筋に唇を落とす。
露伴に少しずつ溶かされていきながら、nameはぽつりと呟いた。

「私は、不倫する人の気持ち、少しわかっちゃいました….。」

「なに…？」

「んっ…」

優しく触られていた胸の飾りを強めにつねられて、nameは痛みと快感を感じたが、不機嫌そうな露伴の表情に、慌てて口を開く。

「私、先生に奥さんにしてもらえなくても、先生のこと絶対好きになってたと思うから…。」

露伴はその言葉に、優しくnameを抱きしめた。

「君は、僕の奥さんなんだ。もしも、なんてこの世にはないんだよ。けど、どんな出会いだったとしても、僕はnameと一緒にいるのを選ぶ。」

あまりにも真っ直ぐな想いを告げられ、nameが嬉しさのあまり戸惑っていると、露伴はにやりと笑った。

「だが、あんなにも君が僕のことを思ってくれてたなんて…感激したよ。」

「うん…大好き…先生。ずっとそばにいてね。」

「…ふん…お願いされなくたって、そばにいるよ…」

一瞬前まで挑発的だった彼が少し照れたのが嬉しくて、nameは露伴を強く抱きしめた。



END

冒頭から読み直して、露伴先生の気持ちを想像するのも楽しいかもしれません♡
不倫はいけませんね。
約1年ぶりの投稿でした。
読んでくださってありがとうございました⭐︎
メッセージ、とてもありがたく読んでいます！
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