6 実技試験
「大物か……」
「五つ星ってどのくらいの強さなんだ?」
アルフレッドと一緒に戦っていたワルターと三位のカイルもユーリとレティシアのもとに集まる。
一年生の中で最も優秀なこのチームは、騎士の上位三人と魔法使い上位二人で構成されていて、全員もれなく自尊心も好奇心も強かった。
「五つ星は、この学園の教師でも複数で対応しないと手こずるレベルさ」
「父親がよく王宮からの指示で討伐していたのが、五つ星クラスだった気がする」
アルフレッドの言葉に、残りの騎士二人は顔を見合わせた。アルフレッドの父親といえば、言わずと知れた王宮の騎士隊長だ。
「どうする? 教師に任せて避難するかい?」
ユーリの言葉に全員が首を振った。
「自分の腕を試すいい機会だ」
「決まりだな」
***
白くふわふわした物の避難指示の警告を聞いた時、教師のジオは東エリアの入り口付近を警備していた。
大騒ぎしながら避難して来る候補生たちを入り口に誘導し、他の教師に警備を頼むと、自分は上着の内ポケットから青色の魔法書を取り出す。中のページから一匹の召喚獣を呼び出すと、四つ足の中型の獣が現れジオの足元にすり寄った。
『主、何用か』
「悪いがちょっと協力して欲しい。強敵が出現したみたいなんだ」
『了解した』
四足獣の足下に魔法陣が現れる。ジオは召喚獣の首に手を伸ばし、素早い転移になんとか間に合った。
北エリアの森に一瞬で飛ぶ。
東エリアとの境目にあった柵がなぎ倒されていて、おそらく東エリアにいた候補生達が倒れているのが見えた。EクラスやDクラスの生徒たちだ。
ジオは生徒たちを見て嫌な予感を覚えた。
彼らはシンのチームメンバーだったと記憶していたからだ。ジオは生徒たち全員のチームを覚えていなかったが、シンのいるチームは覚えていた。東エリアに出発する時も見守っていたのだ。
「まさか……」
ジオの嫌な予感は的中した。
森の中で暴れている五つ星の魔物と、近くで戦っている生徒二人。
一人はAクラスの魔法使い候補生で、魔物に対応しているのはおもにその生徒だ。そして彼に隠れるようにして震えているシンの姿が見えた。
「あれは、獏の突然変異なのか……」
獏が突然変異した理由は、ジオにはすぐに分かった。獏は魔力を吸い取る生き物だ。シンに施された理事長の封印を吸い取ったのだろう。
幸いにもまだ理事長は来ていない。理事長はすぐにやって来るだろうが、その前になんとかしなければならないとジオは考えた。生徒たちを守るのが自分の仕事だ。
「五つ星ってどのくらいの強さなんだ?」
アルフレッドと一緒に戦っていたワルターと三位のカイルもユーリとレティシアのもとに集まる。
一年生の中で最も優秀なこのチームは、騎士の上位三人と魔法使い上位二人で構成されていて、全員もれなく自尊心も好奇心も強かった。
「五つ星は、この学園の教師でも複数で対応しないと手こずるレベルさ」
「父親がよく王宮からの指示で討伐していたのが、五つ星クラスだった気がする」
アルフレッドの言葉に、残りの騎士二人は顔を見合わせた。アルフレッドの父親といえば、言わずと知れた王宮の騎士隊長だ。
「どうする? 教師に任せて避難するかい?」
ユーリの言葉に全員が首を振った。
「自分の腕を試すいい機会だ」
「決まりだな」
***
白くふわふわした物の避難指示の警告を聞いた時、教師のジオは東エリアの入り口付近を警備していた。
大騒ぎしながら避難して来る候補生たちを入り口に誘導し、他の教師に警備を頼むと、自分は上着の内ポケットから青色の魔法書を取り出す。中のページから一匹の召喚獣を呼び出すと、四つ足の中型の獣が現れジオの足元にすり寄った。
『主、何用か』
「悪いがちょっと協力して欲しい。強敵が出現したみたいなんだ」
『了解した』
四足獣の足下に魔法陣が現れる。ジオは召喚獣の首に手を伸ばし、素早い転移になんとか間に合った。
北エリアの森に一瞬で飛ぶ。
東エリアとの境目にあった柵がなぎ倒されていて、おそらく東エリアにいた候補生達が倒れているのが見えた。EクラスやDクラスの生徒たちだ。
ジオは生徒たちを見て嫌な予感を覚えた。
彼らはシンのチームメンバーだったと記憶していたからだ。ジオは生徒たち全員のチームを覚えていなかったが、シンのいるチームは覚えていた。東エリアに出発する時も見守っていたのだ。
「まさか……」
ジオの嫌な予感は的中した。
森の中で暴れている五つ星の魔物と、近くで戦っている生徒二人。
一人はAクラスの魔法使い候補生で、魔物に対応しているのはおもにその生徒だ。そして彼に隠れるようにして震えているシンの姿が見えた。
「あれは、獏の突然変異なのか……」
獏が突然変異した理由は、ジオにはすぐに分かった。獏は魔力を吸い取る生き物だ。シンに施された理事長の封印を吸い取ったのだろう。
幸いにもまだ理事長は来ていない。理事長はすぐにやって来るだろうが、その前になんとかしなければならないとジオは考えた。生徒たちを守るのが自分の仕事だ。