3 新しい生活
握手をした後、ハンスはシンが口を挟む隙がないくらいずっと自分の話や学校や魔法について話していた。シンは自分の事を話すのが苦手だからハンスの話を面白く聞いていたけれど、生徒たちが教室に増えて来てもずっとお喋りしていたので、前に座っている席の女の子から睨まれてしまった。
「ねえ、ちょっと静かにしてくれない?」
前の席の女の子は、茶色いストレートの髪を二つに結んだキリリとした顔の子で、名札にはナタリー、その横に132の数字が記されている。
「あっ、ごめん」
素直に謝ったハンスに肩をすくめ、ナタリーはちらっとシンを見た。
「あんたの髪、黒いのね。染めてるの?目も真っ黒だけど」
「いや……これは」
「シンは都育ちなんだろ?オシャレだよな」
「あんたの声はうるさいから黙ってて」
「もとからこういう声なんだよ」
染めてる訳じゃないんだけど、というシンの主張は二人の耳には全然届いてなさそうだ。
そのうち担任の先生が入ってきて、生徒たちは喋るのをやめた。
担任の先生は、痩せていて気の弱そうな人だった。ジオ先生が担任だったら良かったとシンは思ったが、警備担当だと言っていたのでクラスは受け持っていないのだろう。
「……という訳ですので、皆さんクラス落ちする事なく揃って卒業できるよう頑張りましょう」
先生はそう締めくくって、ホームルームは終了になった。それから生徒たち全員で屋内闘技場に移動する。
移動する途中、ハンスが小声で
「ナタリーって可愛いよな」
とシンに言ってきたのでとりあえず頷いておいた。
屋内闘技場にはすでに騎士候補生が集まっていた。中央のスペースは教師や上級生がいて、周りの観覧席に生徒たちがクラス順に座っていく。すごい人数だが、席にいるのは多分一年生だけだ。騎士候補生は魔法使いに比べてみんな体格がよくて男の人が多い。それでも女性もたくさん座っている。魔法使いは男女半々くらいだ。
女の子の魔法使い候補生が、騎士候補生の集団を見て黄色い悲鳴を上げている。Cクラス以下の騎士には目もくれず、声援を送っているのはAクラスやBクラスの騎士ばかりだ。騎士候補生も魔法使いが気になるのか、モテそうな人たちがこっちに手を振っている。
兄さんどこにいるのかな、とシンが探していると、中央のスペースに騎士や魔法使いの上級生達が登場し、入学式が始まった。
「ねえ、ちょっと静かにしてくれない?」
前の席の女の子は、茶色いストレートの髪を二つに結んだキリリとした顔の子で、名札にはナタリー、その横に132の数字が記されている。
「あっ、ごめん」
素直に謝ったハンスに肩をすくめ、ナタリーはちらっとシンを見た。
「あんたの髪、黒いのね。染めてるの?目も真っ黒だけど」
「いや……これは」
「シンは都育ちなんだろ?オシャレだよな」
「あんたの声はうるさいから黙ってて」
「もとからこういう声なんだよ」
染めてる訳じゃないんだけど、というシンの主張は二人の耳には全然届いてなさそうだ。
そのうち担任の先生が入ってきて、生徒たちは喋るのをやめた。
担任の先生は、痩せていて気の弱そうな人だった。ジオ先生が担任だったら良かったとシンは思ったが、警備担当だと言っていたのでクラスは受け持っていないのだろう。
「……という訳ですので、皆さんクラス落ちする事なく揃って卒業できるよう頑張りましょう」
先生はそう締めくくって、ホームルームは終了になった。それから生徒たち全員で屋内闘技場に移動する。
移動する途中、ハンスが小声で
「ナタリーって可愛いよな」
とシンに言ってきたのでとりあえず頷いておいた。
屋内闘技場にはすでに騎士候補生が集まっていた。中央のスペースは教師や上級生がいて、周りの観覧席に生徒たちがクラス順に座っていく。すごい人数だが、席にいるのは多分一年生だけだ。騎士候補生は魔法使いに比べてみんな体格がよくて男の人が多い。それでも女性もたくさん座っている。魔法使いは男女半々くらいだ。
女の子の魔法使い候補生が、騎士候補生の集団を見て黄色い悲鳴を上げている。Cクラス以下の騎士には目もくれず、声援を送っているのはAクラスやBクラスの騎士ばかりだ。騎士候補生も魔法使いが気になるのか、モテそうな人たちがこっちに手を振っている。
兄さんどこにいるのかな、とシンが探していると、中央のスペースに騎士や魔法使いの上級生達が登場し、入学式が始まった。