3 新しい生活

 試験結果は試験の日から一カ月後にそれぞれの家に配達される事になっていた。

 シンは結果が届くのが待ちきれなくて、郵便が配達される時間になると、家の前に行って馬車を待つことにした。
 しかし父親に家の外で待つことは止められてしまったので、郵便が来たらすぐに届けてもらうように侍女にお願いして部屋に戻る。

 合格者には入学案内の大きな荷物が、不合格者には小さな封筒が届くらしい。
 シンは小さな封筒じゃありませんようにと願った。

 アルフレッドは合格発表なんてまるで気にしてないらしく、最近ではいつも試験会場で会った騎士候補の友達と遊びに出かけていて、昼はあまり家にいない。シンには正直あの余裕が羨ましかった。

「まだかな……」

 ベッドに転がっているとドアがノックされた。

「シンぼっちゃま!荷物が届きましたよ」

 ミリアの声だ。
 シンは急に心臓の鼓動が大きくなったのを感じながら、急いでベッドから飛びおりた。ドアを開けると、廊下にはミリアがいて、床に両手に抱えるほどの大きさの荷物が置かれていた。

 それでも心配で急いで荷物を開く。

『合格通知書』

 一番上に入っていた書類の文字を見てシンはようやく安堵した。

「良かった」
「ぼっちゃま!合格ですか!さすがです。ミリアは信じておりました」

 これで育ててくれた父上や母上に少しは恩返しができるし、兄の期待にもこたえられる。

「アルフレッド坊ちゃまにも大きな荷物が届いてましたよ~。今日はお祝いですね」

 喜ぶミリアにお礼を言って、荷物を部屋に運んだ。
 箱の中には合格通知以外に制服と教科書、それに分厚い学校のパンフレットが入っていた。

 もう一度合格通知を読むと、138の文字が目に飛びこんできた。
 その紙には
『あなたの順位は138位です』と書かれていた。
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