第4夜〜家路にて〜
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隣から微かに聞こえる寝息に、ラビはどうしたものかと眉尻を下げていた。
任務中は終始「頼れる先輩」として映っていたエリーが、今はラビに凭れかかる形で眠っている。
帰還中の汽車の中でさえ、どこか気を張っているように感じたというのに、教団の地下水路の舟に乗り込んだ途端、ふつりと眠ってしまったのだ。
ウィル曰く、任務後はいつもこうなのだという。
特に今回のように無茶な戦い方をした後は、戦闘の余韻が抜けた途端に、こうして一気に疲労に襲われるのだそうだ。
(難儀なやつさねえ……。)
ラビは不安定に揺れるエリーの頭を軽く支えつつ、肩を抱き寄せて膝枕をする形に寝かせた。
それでも起きる様子がない彼に戸惑いつつも、ここぞとばかりにその容姿を観察してやることにした。
彼は任務中、ほとんどフードを被っていたため、自己紹介の時以外はろくにその顔を見ていないのだ。
改めて見ると、かなりの美形だと思う。
中性的というわけではないが、「かっこいい」より「美人」と言える顔立ちだろう。
その肌は日焼けを知らぬほど白く透き通っていて、同じく透き通るような色味の金髪が、さらりと目元に流れている。
そこでふと、唐突に気づく。
(……こいつ、アルビノか?)
彼自身の対アクマ武器の名称でもある、「アルビノ」。
色素欠乏症とも言われるそれは、ごく稀に生まれる遺伝子変異体だ。
身体中の色素が薄く、陽の光に弱いのが特徴だとされる。
彼の髪色は、光の加減によっては白銀にも見えるので、普通のブロンド髪とは違う。
それに目の色も、アルビノだとしたら合点がいく。
恐らく、元々の色彩は青色なのだろう。
その色素が薄まり、眼球の血管が透けて見えることで、血液の色と重なり紫色に見える。
だからどうというわけではないのだが、腹の底の読めない彼の、口に出されていない内側を知れたようで、何故だか奇妙な優越感がある。
(後で起きたら聞いてみるか。)
アルビノなのかと聞いたら、彼はどんな顔をするのだろう。
少しは驚くだろうか。
それかけろりとした様子で、「隠すつもりもなかったし」などと宣うかもしれない。
ともあれ今は、本部に着くまでの残り数分、淡く柔らかな髪の手触りを堪能してやろう。
任務中は終始「頼れる先輩」として映っていたエリーが、今はラビに凭れかかる形で眠っている。
帰還中の汽車の中でさえ、どこか気を張っているように感じたというのに、教団の地下水路の舟に乗り込んだ途端、ふつりと眠ってしまったのだ。
ウィル曰く、任務後はいつもこうなのだという。
特に今回のように無茶な戦い方をした後は、戦闘の余韻が抜けた途端に、こうして一気に疲労に襲われるのだそうだ。
(難儀なやつさねえ……。)
ラビは不安定に揺れるエリーの頭を軽く支えつつ、肩を抱き寄せて膝枕をする形に寝かせた。
それでも起きる様子がない彼に戸惑いつつも、ここぞとばかりにその容姿を観察してやることにした。
彼は任務中、ほとんどフードを被っていたため、自己紹介の時以外はろくにその顔を見ていないのだ。
改めて見ると、かなりの美形だと思う。
中性的というわけではないが、「かっこいい」より「美人」と言える顔立ちだろう。
その肌は日焼けを知らぬほど白く透き通っていて、同じく透き通るような色味の金髪が、さらりと目元に流れている。
そこでふと、唐突に気づく。
(……こいつ、アルビノか?)
彼自身の対アクマ武器の名称でもある、「アルビノ」。
色素欠乏症とも言われるそれは、ごく稀に生まれる遺伝子変異体だ。
身体中の色素が薄く、陽の光に弱いのが特徴だとされる。
彼の髪色は、光の加減によっては白銀にも見えるので、普通のブロンド髪とは違う。
それに目の色も、アルビノだとしたら合点がいく。
恐らく、元々の色彩は青色なのだろう。
その色素が薄まり、眼球の血管が透けて見えることで、血液の色と重なり紫色に見える。
だからどうというわけではないのだが、腹の底の読めない彼の、口に出されていない内側を知れたようで、何故だか奇妙な優越感がある。
(後で起きたら聞いてみるか。)
アルビノなのかと聞いたら、彼はどんな顔をするのだろう。
少しは驚くだろうか。
それかけろりとした様子で、「隠すつもりもなかったし」などと宣うかもしれない。
ともあれ今は、本部に着くまでの残り数分、淡く柔らかな髪の手触りを堪能してやろう。