用語解説
今回は第12話でジャンヌが語っている内容について、書いてみたいと思います。
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・ぼうせい【防勢】
1. 反撃をもって相手を退ける戦略的立場
2. 反対は、自ら打って出る「攻勢」
3. 反撃を伴わない防御に価値はないといわれている
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イギリスの海軍史家・コーベットは、戦争の目標には以下の2つがあるといいました。
- 積極的目標:敵からなにかを奪い取る類いの目標
- 消極的目標:敵が優位に立つのを防ぐ類いの目標
⚓
目標が前者の場合、軍隊は攻勢的な作戦を取ります。対して後者の場合、防勢的な作戦をとります。
ただ、ここでいう防勢とは、防御一辺倒の戦い方(要はひたすら耐えるやり方)ではありません。防勢は「反撃」という考え方を伴うことで、はじめてその真価を発揮する(言い換えれば、反撃する気がない防勢に価値はない)とコーベットはいいます。
つまり防勢には、攻勢を伴う(伴わないとまずい)ということです。
対して、攻勢の場合も大抵は防勢を伴います。攻勢に出れば自国の領土を部分的に無防備にさらすため(どうしても守り手が減るため)、そこを守る必要(=防勢)が生じるからです。
⚓
たとえば、日露戦争で日本は、
「ロシアが朝鮮を占領することを防ぐ=ロシアが優位に立つのを防ぐ」
という消極的目標を掲げていました。
ですが、実際にとった作戦においては「朝鮮の占領」という積極的な目標を掲げていました(ロシアに奪われる前に奪ってしまえというわけです)
つまり、戦略(目的)的には防勢でしたが、戦術(手段)的には攻勢だったとコーベットは分析します。
あらゆる作戦は攻勢あるいは防勢一辺倒ということはまずなく、両者は常に表裏一体。作戦において異なるのは、双方の配分・力のかけ方ということになります。
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・ぼうせい【防勢】
1. 反撃をもって相手を退ける戦略的立場
2. 反対は、自ら打って出る「攻勢」
3. 反撃を伴わない防御に価値はないといわれている
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イギリスの海軍史家・コーベットは、戦争の目標には以下の2つがあるといいました。
- 積極的目標:敵からなにかを奪い取る類いの目標
- 消極的目標:敵が優位に立つのを防ぐ類いの目標
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目標が前者の場合、軍隊は攻勢的な作戦を取ります。対して後者の場合、防勢的な作戦をとります。
ただ、ここでいう防勢とは、防御一辺倒の戦い方(要はひたすら耐えるやり方)ではありません。防勢は「反撃」という考え方を伴うことで、はじめてその真価を発揮する(言い換えれば、反撃する気がない防勢に価値はない)とコーベットはいいます。
つまり防勢には、攻勢を伴う(伴わないとまずい)ということです。
対して、攻勢の場合も大抵は防勢を伴います。攻勢に出れば自国の領土を部分的に無防備にさらすため(どうしても守り手が減るため)、そこを守る必要(=防勢)が生じるからです。
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たとえば、日露戦争で日本は、
「ロシアが朝鮮を占領することを防ぐ=ロシアが優位に立つのを防ぐ」
という消極的目標を掲げていました。
ですが、実際にとった作戦においては「朝鮮の占領」という積極的な目標を掲げていました(ロシアに奪われる前に奪ってしまえというわけです)
つまり、戦略(目的)的には防勢でしたが、戦術(手段)的には攻勢だったとコーベットは分析します。
あらゆる作戦は攻勢あるいは防勢一辺倒ということはまずなく、両者は常に表裏一体。作戦において異なるのは、双方の配分・力のかけ方ということになります。