神様仏様
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嗚呼、神様仏様、いや、この際もう誰でもいい。誰かこのちっぽけな女の懺悔を受け止め、苦境を乗り越える勇気を下さい。ここに白状しましょう。私は我儘でした。利己主義で自己中心的、どこに出しても恥ずかしい愚かな女です。自覚はありました。それ故に隠して生きて来ました。私が本音で話すのは心の内と、そしてこうして吐露する瞬間のみなのです。ですがどれだけの凡愚であっても、理性の切れ端を持ち合わせている矜持はありました。はじめは己の生き残りたいがためだけの欲だったのです。それが段々と心根に触れるにつけ、歴史上の人物というだけではなく、血の通った存在なのだと感じるようになりました。彼等も英傑で超人ではありますが、同時に私と同じ人間でもあるのです。汗も涙も感情も持っているのです。知ってしまってからどのように接したらいいのか分からなくなってしまいました。だって一度認識してしまったら、私の孤独感はどうなるのでしょう。たった一人異世界に飛ばされた哀れな身の上、という自己憐憫はどこへ行くというのでしょう。父と母、おじいちゃんおばあちゃん、友達、飼っていた猫、お世話になった教授、バイト先の上司、皆に忘れ去られることが怖くて泣いた夜は返ってくるのでしょうか。人は人である限り人を愛するように出来ている、私はそう思います。どれだけ拒絶しようと、認めたくなかろうと、私の心は愛し愛されたいと叫んでいます。この悲鳴は貴方に聞こえているでしょうか。誰かに届いていて欲しい、この魂のひび割れの音!ささくれ立つ私は温もりに飢えていました。そして今やこの有り様、私は世界一大事と決めていたこの命さえ投げ出そうとしています。どうぞ笑って下さい、意志薄弱な臆病者、淫らで奔放な娼婦、言葉を翻すニ枚舌の詐欺師だと。嘲って謗って打ち捨てて下さい。しかしこの虫けらの嘆願に免じて、ただ一つだけお聞き届け下さい。どうか、どうか彼をお救い下さい。この悪魔のために、私の命を捧げます。誰か聞いているなら、嗚呼!お願いです!神様!仏様!
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