乙女禁制
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いやちょっと待って神様。聞いてないよマジで。流石に困るよこれは、青少年の耳を塞がなければならない話です。うん。まずい。貴方に打ち明けるべき話題なのかどうかすら判りません。だけど私には他に心を曝け出せる人などいないんです。ですからどうかお付き合い頂きたい。一つ伺いたいのですが、魔女が悪魔と契約するとき、その体を捧げるというのは本当でしょうか。いや、聞きたくありません。答えは知りたくない。私の勘違いであってくれと願わずにはいられません。何故なら恐ろしいことに、私の身にそれが起ころうとしているからです。悪魔は山羊の姿で現れると言いますね。でも私には黒い羽根も、尖った角も、縦長の瞳孔も、切り裂く爪も認識できないのです。色男の皮を被って、私は淫猥な手管で誘惑されようとしています。ええ。ご存知の通り私は色狂いではありませんから、籠絡の類は強く作用しません。ですがやはり戸惑いはあります。奴の手は節ばっていて、心の臓は暖かいのです。そう、正に貴方が作りし人間のようではありませんか!騙されてしまいそうになるのもさもありなんと言う訳です。形は人のそれでありながら、やはり彼奴は人間とはかけ離れた存在であるに違いないと、私は確信しています。そうでなければ何故、あの肌蹴た胸元から攪乱するような薫りがするのでしょう。何故、笑顔が蕩ける香莢蘭のように感じるのでしょう。嗚呼一体何故、あの黒々とした瞳の奥に、一抹の寂しさが見えてしまうのでしょう。神様、教えて下さい。この気持ちは罪なるものなのでしょうか?
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