ぺーやん
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「林くーん!」
今日も元気にぺーやんを呼ぶ彼女の声が聞こえて来た。その声にぺーやんはビクッと肩を揺らした。この間から、ビクビクしているコイツに笑いが込み上げてくる。東卍の参番隊副隊長にして、かつてW林の片割れとして恐れられていた、あの林良平がたった1人の女の子に掌で転がされているのだ。そりゃ、笑いたくもなる。
「林くん!今日、一緒に帰ろ!」
「い、いや、今日はちょっと…」
「何か用事?」
コテンと首を傾げて見上げる彼女にぺーやんはタジタジだ。チラッとオレに助けを求めて来る。別に嘘を言う訳じゃねェんだから、普通に言えば良いのにと思いながらも助け舟を出してやる。
「今日、集会あるんだ」
「あ、そうなんだ!それじゃあ、仕方ないね」
あっさり引き下がる彼女にぺーやんはホッとため息をついていた。そして、彼女はニコッと笑ってぺーやんを見た。
「仕方ないから、今からセカンドミッション始めま~す」
「はっ!?ここで!?つーか、あれマジな訳!?」
「マジです、大マジです」
「いや、あれはあの場のノリだろ!?」
「セカンドミッションは~」
「って聞いてねぇし!」
「名前で呼び合う!」
「…無理」
「何で?」
「つーか、これオレを惚れさせるというより、名前で呼び合うなんて付き合ってからのミッションじゃねぇの!?」
確かに…とは思うが、これはこれで面白いから黙って見ておく。多分、今のオレはニヤニヤしててぺーやんに見られたらキレられそうだな。
「つべこべ言わな~い!」
「男ならバシッと決めろよ、ぺーやん」
「三ツ谷テメェ…!他人事だと思いやがって!」
「他人事だし」
「そうだけど…!助けろ!」
そう叫んだ所でタイミング良くパーちんが通りかかったので、ぺーやんはパーちんに縋っていた。
事情を聞いたパーちんはケロッとした様子で「それのどこがミッションなんだ?」と言っていた。
「…え?」
「ただ、名前で呼ぶだけだろ?何がダメなんだ?」
「いや、それは…、パーちんは呼べんのかよ!?」
「名前」
「はーい!」
パーちんがサラッと彼女の名を呼び、彼女も元気良く手を挙げて答えていた。その事にぺーやんは目を点にしていた。
「オレ、馬鹿だからよく分かんねぇけど、別に普通なんじゃねェのか?」
パーちんの言葉に少し笑ってしまう。そうだ、別に友達なら下の名前で呼ぶのはなんて事ない。だけど、それを躊躇うって事は、かなり意識しちゃってるって事。もう、完璧に1人の女の子として見てるんだろう。まぁ、コイツはアホだからその恥ずかしさや意識している理由が理解出来てないんだろうな。
「普通、そうか。コレは普通だよな」
まるで暗示のように自分に言い聞かせて、1人で頷いているのが面白くて、吹き出しそうななるのを懸命に我慢する。
「… 名前」
「なぁに?良平」
「やっぱり無理だっ…!!三ツ谷ぁぁあ!!!」
叫びながら、オレに助けを求めようとコッチに寄ってくるのを避ける。いや、ダミ声の男に近寄られても嬉しくねぇよ。
「ねぇ、もう1回呼んで」
「はっ!?」
「だって、普通なんでしょ?」
「…普通じゃねぇよ!!」
ぺーやんはそう叫んで、脱兎のごとく走り去った。いつも、のっしのっし歩いている癖にこんなに俊敏なの初めて見たかもしれない。
「あー、逃げた」
「苗字さん、弄り過ぎ」
「そう?」
「苗字さんのソレ、天然?それとも計算?」
「んー?何が?」
不思議そうに見てくる彼女の顔は本当に訳分からなそうで、計算には思えなかった。どっちが本当の彼女なのだろうか。
「よく分からないけど、ただ、困らせたいなって思うよ?」
「…は?」
「可愛いよね、困った顔」
ふふっと笑う彼女は凄く楽しそうだった。
あー、これは大変なヤツに好かれてしまったのかもしれないな。ぺーやんの春はもう少し先になりそうだ。
今日も元気にぺーやんを呼ぶ彼女の声が聞こえて来た。その声にぺーやんはビクッと肩を揺らした。この間から、ビクビクしているコイツに笑いが込み上げてくる。東卍の参番隊副隊長にして、かつてW林の片割れとして恐れられていた、あの林良平がたった1人の女の子に掌で転がされているのだ。そりゃ、笑いたくもなる。
「林くん!今日、一緒に帰ろ!」
「い、いや、今日はちょっと…」
「何か用事?」
コテンと首を傾げて見上げる彼女にぺーやんはタジタジだ。チラッとオレに助けを求めて来る。別に嘘を言う訳じゃねェんだから、普通に言えば良いのにと思いながらも助け舟を出してやる。
「今日、集会あるんだ」
「あ、そうなんだ!それじゃあ、仕方ないね」
あっさり引き下がる彼女にぺーやんはホッとため息をついていた。そして、彼女はニコッと笑ってぺーやんを見た。
「仕方ないから、今からセカンドミッション始めま~す」
「はっ!?ここで!?つーか、あれマジな訳!?」
「マジです、大マジです」
「いや、あれはあの場のノリだろ!?」
「セカンドミッションは~」
「って聞いてねぇし!」
「名前で呼び合う!」
「…無理」
「何で?」
「つーか、これオレを惚れさせるというより、名前で呼び合うなんて付き合ってからのミッションじゃねぇの!?」
確かに…とは思うが、これはこれで面白いから黙って見ておく。多分、今のオレはニヤニヤしててぺーやんに見られたらキレられそうだな。
「つべこべ言わな~い!」
「男ならバシッと決めろよ、ぺーやん」
「三ツ谷テメェ…!他人事だと思いやがって!」
「他人事だし」
「そうだけど…!助けろ!」
そう叫んだ所でタイミング良くパーちんが通りかかったので、ぺーやんはパーちんに縋っていた。
事情を聞いたパーちんはケロッとした様子で「それのどこがミッションなんだ?」と言っていた。
「…え?」
「ただ、名前で呼ぶだけだろ?何がダメなんだ?」
「いや、それは…、パーちんは呼べんのかよ!?」
「名前」
「はーい!」
パーちんがサラッと彼女の名を呼び、彼女も元気良く手を挙げて答えていた。その事にぺーやんは目を点にしていた。
「オレ、馬鹿だからよく分かんねぇけど、別に普通なんじゃねェのか?」
パーちんの言葉に少し笑ってしまう。そうだ、別に友達なら下の名前で呼ぶのはなんて事ない。だけど、それを躊躇うって事は、かなり意識しちゃってるって事。もう、完璧に1人の女の子として見てるんだろう。まぁ、コイツはアホだからその恥ずかしさや意識している理由が理解出来てないんだろうな。
「普通、そうか。コレは普通だよな」
まるで暗示のように自分に言い聞かせて、1人で頷いているのが面白くて、吹き出しそうななるのを懸命に我慢する。
「… 名前」
「なぁに?良平」
「やっぱり無理だっ…!!三ツ谷ぁぁあ!!!」
叫びながら、オレに助けを求めようとコッチに寄ってくるのを避ける。いや、ダミ声の男に近寄られても嬉しくねぇよ。
「ねぇ、もう1回呼んで」
「はっ!?」
「だって、普通なんでしょ?」
「…普通じゃねぇよ!!」
ぺーやんはそう叫んで、脱兎のごとく走り去った。いつも、のっしのっし歩いている癖にこんなに俊敏なの初めて見たかもしれない。
「あー、逃げた」
「苗字さん、弄り過ぎ」
「そう?」
「苗字さんのソレ、天然?それとも計算?」
「んー?何が?」
不思議そうに見てくる彼女の顔は本当に訳分からなそうで、計算には思えなかった。どっちが本当の彼女なのだろうか。
「よく分からないけど、ただ、困らせたいなって思うよ?」
「…は?」
「可愛いよね、困った顔」
ふふっと笑う彼女は凄く楽しそうだった。
あー、これは大変なヤツに好かれてしまったのかもしれないな。ぺーやんの春はもう少し先になりそうだ。