ぺーやん
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パーちん、ぺーやん、オレ。学校ではいつも大体この3人でいる。自分で言うのもなんだけど、ガラ悪い3人が固まっていれば、男女共に寄ってくる人も少ない。寄ってくるとなれば、同じ系統のヤツらに喧嘩を売られる時くらい。喧嘩は楽しいから別に嫌だとか思わないし、楽で良い。だけど、そんなオレらに喧嘩を売るわけでもない。普通に話し掛けてくる変な奴が1人いる。
ほら、今もニコニコ笑いながら駆け寄って来た。
「ぱーちーん!!今日も可愛いね!」
「「いや、可愛くねぇだろ」」
「あ、三ツ谷くん!今日もカッコイイね!林くんは…うん!」
「なんか言えよ!!」
「あはは、ごめんごめん。今日もガラ悪いね!」
「オレだけ悪口かよ」
「えぇ〜?褒めてるよ〜?」
この子は、 苗字 名前。オレらと同じクラスで少し変わった子。何かとパーちんがお気に入りらしく、よくパーちんにちょっかいをかけに来る。それで、オレらとも仲良くなった訳だが…。
「今日の給食、黒コッペパンに蜂蜜出るよ!」
「へぇ」
「反応薄いね。パーチん、蜂蜜好きじゃないの?」
「いや、特別好きなわけじゃねーけど」
「なんで、そう思ったわけ?」
「ほら、パーちんってぷーさんみたいでしょ?だから、好きかなって!」
にっこり笑ってそう言う彼女はやっぱり、少しではなくかなり変わっているかもしれない。
「私、いつかパーちんのお腹を枕にして寝る事が夢なの!」
「別にいいぞ」
「「いや、いいのかよ」」
何となくだけど、この子とパーちんのやり取りはツッコミたくなってしまう。2人の会話はボケとボケで圧倒的にツッコミ要因不足。あざとい感じは感じられないから、多分、彼女は天然なんだと思う。
「はぁ、苗字さんって顔は可愛いのに中身がコレだしなぁ」
「えぇ!?林くん、可愛いって…!?」
「情報を遮断するの上手いな」
「一番重要な所をシャットダウンしたな」
オレもぺーやんも若干、呆れ気味だ。パーちんは良く分かってないみたいで、頭の周りに疑問符が沢山浮かんでいるのが見える。
でも、まぁ、彼女のこういう所は3人とも嫌いじゃない。おもしれぇなとは思う。
「あっ!次、移動教室だからもう行かなきゃ!3人もちゃんと来るんだよ〜!」
「多分な」
「気が向いたら」
「ダメだよ!不良だって勉強大事だよ!」
「ちゃんと、2人はオレが連れて行くから大丈夫だよ」
「よろしくね!三ツ谷くん!」
そう言って、彼女は自分の机の中から教科書を取り出してパタパタと走ってドアへ向かう途中にピタッと足を止めて振り返った。
「そうだ!林くん!そのガラシャツ私も欲しい!どこに売ってるの?」
「いやいやいやいや…」
「女はアウトだろ…」
このシャツを好んで着ているぺーやんですら、ド肝を抜かれている。苗字さんがこの派手な柄シャツを着ているのを想像して、再度ペーやんと共に止めとけと反対した。そうすると、彼女は残念そうに眉を下げて「ダメかぁ」と呟いて、教室をあとにした。
彼女の後に続いて、サボる気満々だったぺーやんとパーちんを引きずって授業を受ける。
50分の授業は集中して聞いていれば、あっという間に終わった。
「ちゃんと授業受けてて偉いじゃん!」
「ぺーやんとパーちんは寝てただけだけどな」
「まぁ、居るのと居ないのじゃ印象が違うじゃない?」
そんな話をしていると、前から同じ手芸部の後輩が走って来たのが見えた。そして、真剣な表情で「部長!」と呼ばれたので、部活の件で何かあったのか?と思っていれば「受け取って下さい」と白い封筒を渡された。赤くなった顔、ギュッと瞑られた目、震える手、これらを見れば、中身を見なくても大体は想像がつく。そう言ったやつだろう。「ありがとう」ときちんとお礼を言ってから受け取ると、ペコリと頭を下げてその子は走り去った。
「へぇ。モテるね?三ツ谷くん」
「いや、別にモテるわけじゃねーけど」
「何でよぉ!同じ不良なのに三ツ谷だけモテるんだよ!なぁ!パーちん!」
「オレはバカだからわかんねー」
「誰かオレの事好きな女いねーのかよ!」
「私は好きだけどなぁ。林君の事」
「……え?」
色々喚いている横で、サラッと告白のようなセリフを言う彼女に3人の動きが止まる。
「え?それって、どういう意味だ…?」
「さぁね?なんだろうね!」
いつものような無邪気な笑顔ではなく、少し意地悪そうに口角を上げて笑う彼女にぺーやんは赤面していた。
「お、おまっ!んな事言われたら、変に意識しちまうだろーが!」
「すればいいんじゃない?」
「はぁ!?」
「じゃあ、またねっ!」
今度はいつもの笑顔を見せて、元気よく手を振りながら走って行く苗字さんの背中を呆然と3人が見送る。
「オマエにもそろそろ春が来るんじゃねぇの?」
「はっ?」
「良かったな。ぺーやん」
「はっ!?」
これで少しは、オマエばっかりと言われなくてすむかなと思うとホッとする。でも、まぁ、苗字さんとぺーやんか。案外、相性良かったりするんじゃねーのかな。猿みたいに真っ赤な顔をして狼狽えるぺーやんと何処と無く足取りが軽く見える彼女の背中を交互に見つめるのだった。
ほら、今もニコニコ笑いながら駆け寄って来た。
「ぱーちーん!!今日も可愛いね!」
「「いや、可愛くねぇだろ」」
「あ、三ツ谷くん!今日もカッコイイね!林くんは…うん!」
「なんか言えよ!!」
「あはは、ごめんごめん。今日もガラ悪いね!」
「オレだけ悪口かよ」
「えぇ〜?褒めてるよ〜?」
この子は、 苗字 名前。オレらと同じクラスで少し変わった子。何かとパーちんがお気に入りらしく、よくパーちんにちょっかいをかけに来る。それで、オレらとも仲良くなった訳だが…。
「今日の給食、黒コッペパンに蜂蜜出るよ!」
「へぇ」
「反応薄いね。パーチん、蜂蜜好きじゃないの?」
「いや、特別好きなわけじゃねーけど」
「なんで、そう思ったわけ?」
「ほら、パーちんってぷーさんみたいでしょ?だから、好きかなって!」
にっこり笑ってそう言う彼女はやっぱり、少しではなくかなり変わっているかもしれない。
「私、いつかパーちんのお腹を枕にして寝る事が夢なの!」
「別にいいぞ」
「「いや、いいのかよ」」
何となくだけど、この子とパーちんのやり取りはツッコミたくなってしまう。2人の会話はボケとボケで圧倒的にツッコミ要因不足。あざとい感じは感じられないから、多分、彼女は天然なんだと思う。
「はぁ、苗字さんって顔は可愛いのに中身がコレだしなぁ」
「えぇ!?林くん、可愛いって…!?」
「情報を遮断するの上手いな」
「一番重要な所をシャットダウンしたな」
オレもぺーやんも若干、呆れ気味だ。パーちんは良く分かってないみたいで、頭の周りに疑問符が沢山浮かんでいるのが見える。
でも、まぁ、彼女のこういう所は3人とも嫌いじゃない。おもしれぇなとは思う。
「あっ!次、移動教室だからもう行かなきゃ!3人もちゃんと来るんだよ〜!」
「多分な」
「気が向いたら」
「ダメだよ!不良だって勉強大事だよ!」
「ちゃんと、2人はオレが連れて行くから大丈夫だよ」
「よろしくね!三ツ谷くん!」
そう言って、彼女は自分の机の中から教科書を取り出してパタパタと走ってドアへ向かう途中にピタッと足を止めて振り返った。
「そうだ!林くん!そのガラシャツ私も欲しい!どこに売ってるの?」
「いやいやいやいや…」
「女はアウトだろ…」
このシャツを好んで着ているぺーやんですら、ド肝を抜かれている。苗字さんがこの派手な柄シャツを着ているのを想像して、再度ペーやんと共に止めとけと反対した。そうすると、彼女は残念そうに眉を下げて「ダメかぁ」と呟いて、教室をあとにした。
彼女の後に続いて、サボる気満々だったぺーやんとパーちんを引きずって授業を受ける。
50分の授業は集中して聞いていれば、あっという間に終わった。
「ちゃんと授業受けてて偉いじゃん!」
「ぺーやんとパーちんは寝てただけだけどな」
「まぁ、居るのと居ないのじゃ印象が違うじゃない?」
そんな話をしていると、前から同じ手芸部の後輩が走って来たのが見えた。そして、真剣な表情で「部長!」と呼ばれたので、部活の件で何かあったのか?と思っていれば「受け取って下さい」と白い封筒を渡された。赤くなった顔、ギュッと瞑られた目、震える手、これらを見れば、中身を見なくても大体は想像がつく。そう言ったやつだろう。「ありがとう」ときちんとお礼を言ってから受け取ると、ペコリと頭を下げてその子は走り去った。
「へぇ。モテるね?三ツ谷くん」
「いや、別にモテるわけじゃねーけど」
「何でよぉ!同じ不良なのに三ツ谷だけモテるんだよ!なぁ!パーちん!」
「オレはバカだからわかんねー」
「誰かオレの事好きな女いねーのかよ!」
「私は好きだけどなぁ。林君の事」
「……え?」
色々喚いている横で、サラッと告白のようなセリフを言う彼女に3人の動きが止まる。
「え?それって、どういう意味だ…?」
「さぁね?なんだろうね!」
いつものような無邪気な笑顔ではなく、少し意地悪そうに口角を上げて笑う彼女にぺーやんは赤面していた。
「お、おまっ!んな事言われたら、変に意識しちまうだろーが!」
「すればいいんじゃない?」
「はぁ!?」
「じゃあ、またねっ!」
今度はいつもの笑顔を見せて、元気よく手を振りながら走って行く苗字さんの背中を呆然と3人が見送る。
「オマエにもそろそろ春が来るんじゃねぇの?」
「はっ?」
「良かったな。ぺーやん」
「はっ!?」
これで少しは、オマエばっかりと言われなくてすむかなと思うとホッとする。でも、まぁ、苗字さんとぺーやんか。案外、相性良かったりするんじゃねーのかな。猿みたいに真っ赤な顔をして狼狽えるぺーやんと何処と無く足取りが軽く見える彼女の背中を交互に見つめるのだった。