恋時雨
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学校に着き、教室に入ると騒めいていた教室が一瞬にして凪いだ海のように静まった。
そして、私の顔をクラス中が一斉に見ている。この感じを私は知っている。中学の時に虐められていた時に味わった空気と一緒だ。
一気に血の気が引くような感覚と共にヒュっと喉が鳴り、過去が映像のように脳内に蘇って、心臓がドクドクと鳴る。無意識に助けを求めるように視線は松野君を探してしまうが、彼の席は空っぽだった。
立ち尽くす私の元にクラスメイトの女の子が駆け寄って来る。何を言われるのか怖くて耳を塞ぎたくなる。だけど、私の様子に構わず、彼女は興奮気味に口を開いた。
「ねぇ、松野君と付き合ってるって本当?」
「…え?」
その子の言葉を皮切りに私をチラチラと見ていた人達がザワザワと騒ぎ出し、私を取り囲んだ。
「昨日や雨の中、二人が抱き合ってるの見たっていう奴が居てさ」
「本当なの?」
昨日の夕方、私が一方的に抱き締めた時の事を言っているのだろう。それは事実だが、付き合っているという事実はない。あれだけ傷付けた上にこんな噂なんかを松野君が聞いてしまったら嫌な思いをすると思い、彼の耳に入る前に私一人でなんとかしようと思うのに、喉が締め付けられているようで、上手く声が出せなくて、じわじわと焦りが沸き起こる。
違うと言うように、力なくかぶりを振るが興奮した周囲には伝わらず、盛り上がったまま鎮まる事はない。
「ほんとに、違うの…」
「じゃあ、なんで抱き合ってたの?見たって人居たけど」
「それは…」
上手い言い訳が見当たらず、口ごもっていると友達は「本当なんじゃん」と恋愛トークを楽しむようなノリで高い声ではしゃいでいた。
席に座っていた子達も詳しく教えてと私を取り囲み始めてしまった。
人に囲まれるのが苦手だ。過去を思い出して怖くなってしまうから。足も震えて来てしまい、涙がじわりと滲んだ瞬間に、耳に入って来た言葉が心を抉った。
「あの松野と付き合うってさ、平野もヤベェ奴なんじゃねーの?真面目なフリして、本当はヤベェのな」
「それ分かる。表向きじゃ、真面目な普通の女だけど、裏は松野と一緒にヤベェ事やってそうだよな」
嘲笑うかのようなクラスの男二人の声が、重く強く胸に響く。それに釣られて、「言えてる」と笑う声がチラホラ聞こえてくる。
違う、やめて。
そう叫びたいのに声にならない。
どうして、私の声はいつも大事な時に出てくれないの。ひと握りの勇気が出ない。私のちっぽけな世界は少しもひっくり返ってはくれない。
人に囲まれた中心にいる私を置いてけぼりで、どんどんと話が大きくなっていってしまい、もうどうしようもなくなってしまった。
目をギュッと強く瞑った瞬間に何かがぶつかるような大きな音が聞こえ、周囲は静まり返った。その音にゆっくりと目を開けて、人の合間から見えたのは、いつの間にかやって来ていた松野君が窓際にある自分の席を蹴り飛ばしていて、倒れた机が前の席の椅子を巻き込んで倒れている様子だった。教科書やノートが床に散らばっているのを見つめる事しか出来なかった。
「あ、松野…。来てたんだ…」
さっき、ヤベェ奴と言った男が焦りが含まれた声でそう呟いた声がやけにか細く聞こえた。
静まり返った教室の中で松野君は「くっだらねぇ」と地を這うような声で呟いた。
「コイツと付き合うワケねーだろ」
周囲を射抜くような鋭い視線で睨みつけ、その視線に私の周りにいた人達は散らばり、誰も居なくなった。
松野君は大きく舌打ちを落として、私をチラリとも見ずに視線を下に落としたまま、私の横を通り過ぎて行った。その瞬間に私は立っていられなくなって、その場にへたり込んでしまった。
溢れ出した涙がポロポロと流れて、床に落ちる。小さく嗚咽が漏れるのが聞こえたのか、友達が私の元に来て、肩を優しく抱いてくれた。
「変な噂信じちゃってごめんね。あんな乱暴な酷いヤツと平野ちゃんが付き合うわけないよね」
その子がそう言うと、周囲も口々に「そうだよな」「机蹴り飛ばすとか最低」「大丈夫?」と私への同情や松野君の批判を言い出す。
スカートの裾をギュッと握り締めて、張り付いた声を絞り出すと、言葉にはならないくらいの掠れた声が音となって零れる。その音を聞いた、友達は私の顔を覗き込んで来た。
大きく息を吸い込んで、今度は言葉になるように必死に叫んだ。
「違う!そんなんじゃない!!」
「うん、本当にごめんね。違うってもう、分かってるから」
「違う、そうじゃない。松野君はそんな人じゃない…!!」
ずっと言いたかった。違う、やめて。松野君はそんな人じゃないから、悪く言わないでと。
やっと出た言葉に友達もクラスメイト達も目を大きく見開いて、私を見ていた。
「松野君は誰よりも優しい人だよ!」
私はそう叫んで、松野君が出て行ったドアから追い掛けるように飛び出した。
教室であんな言い方したのも全部、私を庇う為。私が教室に居場所が無くならないように、自分だけが悪く言われるように。教室ですれ違う時に私だけに聞こえるように呟いた「ごめん」という言葉も全部、松野君の優しさだった。
松野君を追い掛けるなんて事は、そんな彼の優しさを無駄にしてしまう行為なのは分かっている。分かっているけど、追いかけないなんて事は出来なかった。
追い掛ける私の足は迷いもなく、ただ真っ直ぐに屋上へと向かっていた。
切なく揺れる瞳で空を見つめる松野君の横顔、青い空に手を伸ばす仕草。そればっかりが頭の中を占める。
自分だって辛いくせに、悲しいくせに、人の事ばっかりの松野君。いつも、力強く笑ってくれた。暖かい手で私の手を引いてくれた。
それを失いたくないと心の底から思った。教室に居場所が無くなる事よりも、松野君を失う方が怖くて悲しくて、辛いとやっと気が付いた。
屋上のドアを思いっきり開けると、松野君は柵もない屋上の淵に立っているのが見えた。その姿が今にも消えてしまいそうで、思わず手を伸ばしながら、大きな声で叫んでいた。
その声に驚いたように肩を揺らして、振り向いた松野君の表情はやっぱり、目を見開いて驚いていた。
淵から連れ出すように背中のブレザーを引っ張ると覚束無い足取りで数歩下がった。
「飛び降りちゃダメだよ…!」
「は?」
「死ぬとか許さないから!!」
「いや、待て。誰も飛び降りようなんてしてねぇし」
「え、違うの…?」
「バーカ!自殺願望なんてこれっぽっちもねーわ!」
松野君が私の額を指で軽く弾いたその軽い痛みに視界が歪んだ。痛くて泣き始めたのかと思ったのか、松野君は焦ったように「そんな強くやってねーよな…?」と呟いて、私の顔を覗き込んだ。
また、いつものように話す事が出来て、昔のように躊躇いもなく、触れてくれた事が嬉しくて涙が出てしまっただけなのだが、それを弁解する余裕はなかった。
「つーか、なんでオレんとこ来てんだよ。意味ねーじゃん」
「ごめんね。でも、もういいの」
「何が?」
怪訝そうに眉を寄せた松野君に彼が出て行った後の事を話すと、ぽかんと口を開けて私を見ていた。
「オマエ、バカじゃねーの。なんで、そんな事してんだよ」
「やっと、気が付いたから。私にとって一番大切なモノに」
「大切なモノ…?」
「普通でいる事よりも何よりも、松野君が一番大切なの。誰よりも何よりも一番失いたくない」
松野君は更に口を大きく開けて、呆気に取られていた。彼の瞳を覗き込むように真っ直ぐ見つめれば、太陽に照らされた海のように輝いている碧の瞳が私を映していた。
「…なんで」
「松野君が私の小さな世界の一部になってたから」
松野君が公園で私の事を好きだと言ってくれた時、自分の世界に誰も入れたくないと言った私に、私の世界の一部になると言った。
気がついたら、松野君が居なくなったら私の世界は崩れてしまうくらいに大きくて大切な一部になっていた。
「私、松野君が好き」
そう言い終わると共に松野君は私の身体を抱き締めた。まるで宝物を包み込むように。
その優しい腕と暖かい身体、聞こえてくる心地好い心音にまた涙が滲む。
「嘘、じゃねーよな」
「嘘じゃないよ」
抱き締めていた腕の力を緩め、身体を少し離されると至近距離で視線が交わる。擽ったいような感覚がして、心臓が早くなるけれどそれすら心地好く感じる。
「平野、好きだよ」
昨日と同じ言葉だけれど、昨日とは違う響き。
目を細めて柔らかく笑いながら、言葉を紡いでくれる松野君の好きが溢れ出るように伝わって来た。
完全に過去を忘れる事も無かった事にも出来ないけれど、乗り越えたいと思う。これが前を向いて生きていける大きな一歩なら、松野君と踏み出したい。きっと、松野君となら輝かしい未来が待っているんじゃないかって思えるんだ。
暗くて冷たくて、毎日が土砂降りのような私の心を無理矢理こじ開けて、太陽の光を差し込んでくれた。
太陽のような笑顔を浮かべてくれる松野君の後ろには、今の私の心と同じように晴れ渡っている青空があった。
そして、私の顔をクラス中が一斉に見ている。この感じを私は知っている。中学の時に虐められていた時に味わった空気と一緒だ。
一気に血の気が引くような感覚と共にヒュっと喉が鳴り、過去が映像のように脳内に蘇って、心臓がドクドクと鳴る。無意識に助けを求めるように視線は松野君を探してしまうが、彼の席は空っぽだった。
立ち尽くす私の元にクラスメイトの女の子が駆け寄って来る。何を言われるのか怖くて耳を塞ぎたくなる。だけど、私の様子に構わず、彼女は興奮気味に口を開いた。
「ねぇ、松野君と付き合ってるって本当?」
「…え?」
その子の言葉を皮切りに私をチラチラと見ていた人達がザワザワと騒ぎ出し、私を取り囲んだ。
「昨日や雨の中、二人が抱き合ってるの見たっていう奴が居てさ」
「本当なの?」
昨日の夕方、私が一方的に抱き締めた時の事を言っているのだろう。それは事実だが、付き合っているという事実はない。あれだけ傷付けた上にこんな噂なんかを松野君が聞いてしまったら嫌な思いをすると思い、彼の耳に入る前に私一人でなんとかしようと思うのに、喉が締め付けられているようで、上手く声が出せなくて、じわじわと焦りが沸き起こる。
違うと言うように、力なくかぶりを振るが興奮した周囲には伝わらず、盛り上がったまま鎮まる事はない。
「ほんとに、違うの…」
「じゃあ、なんで抱き合ってたの?見たって人居たけど」
「それは…」
上手い言い訳が見当たらず、口ごもっていると友達は「本当なんじゃん」と恋愛トークを楽しむようなノリで高い声ではしゃいでいた。
席に座っていた子達も詳しく教えてと私を取り囲み始めてしまった。
人に囲まれるのが苦手だ。過去を思い出して怖くなってしまうから。足も震えて来てしまい、涙がじわりと滲んだ瞬間に、耳に入って来た言葉が心を抉った。
「あの松野と付き合うってさ、平野もヤベェ奴なんじゃねーの?真面目なフリして、本当はヤベェのな」
「それ分かる。表向きじゃ、真面目な普通の女だけど、裏は松野と一緒にヤベェ事やってそうだよな」
嘲笑うかのようなクラスの男二人の声が、重く強く胸に響く。それに釣られて、「言えてる」と笑う声がチラホラ聞こえてくる。
違う、やめて。
そう叫びたいのに声にならない。
どうして、私の声はいつも大事な時に出てくれないの。ひと握りの勇気が出ない。私のちっぽけな世界は少しもひっくり返ってはくれない。
人に囲まれた中心にいる私を置いてけぼりで、どんどんと話が大きくなっていってしまい、もうどうしようもなくなってしまった。
目をギュッと強く瞑った瞬間に何かがぶつかるような大きな音が聞こえ、周囲は静まり返った。その音にゆっくりと目を開けて、人の合間から見えたのは、いつの間にかやって来ていた松野君が窓際にある自分の席を蹴り飛ばしていて、倒れた机が前の席の椅子を巻き込んで倒れている様子だった。教科書やノートが床に散らばっているのを見つめる事しか出来なかった。
「あ、松野…。来てたんだ…」
さっき、ヤベェ奴と言った男が焦りが含まれた声でそう呟いた声がやけにか細く聞こえた。
静まり返った教室の中で松野君は「くっだらねぇ」と地を這うような声で呟いた。
「コイツと付き合うワケねーだろ」
周囲を射抜くような鋭い視線で睨みつけ、その視線に私の周りにいた人達は散らばり、誰も居なくなった。
松野君は大きく舌打ちを落として、私をチラリとも見ずに視線を下に落としたまま、私の横を通り過ぎて行った。その瞬間に私は立っていられなくなって、その場にへたり込んでしまった。
溢れ出した涙がポロポロと流れて、床に落ちる。小さく嗚咽が漏れるのが聞こえたのか、友達が私の元に来て、肩を優しく抱いてくれた。
「変な噂信じちゃってごめんね。あんな乱暴な酷いヤツと平野ちゃんが付き合うわけないよね」
その子がそう言うと、周囲も口々に「そうだよな」「机蹴り飛ばすとか最低」「大丈夫?」と私への同情や松野君の批判を言い出す。
スカートの裾をギュッと握り締めて、張り付いた声を絞り出すと、言葉にはならないくらいの掠れた声が音となって零れる。その音を聞いた、友達は私の顔を覗き込んで来た。
大きく息を吸い込んで、今度は言葉になるように必死に叫んだ。
「違う!そんなんじゃない!!」
「うん、本当にごめんね。違うってもう、分かってるから」
「違う、そうじゃない。松野君はそんな人じゃない…!!」
ずっと言いたかった。違う、やめて。松野君はそんな人じゃないから、悪く言わないでと。
やっと出た言葉に友達もクラスメイト達も目を大きく見開いて、私を見ていた。
「松野君は誰よりも優しい人だよ!」
私はそう叫んで、松野君が出て行ったドアから追い掛けるように飛び出した。
教室であんな言い方したのも全部、私を庇う為。私が教室に居場所が無くならないように、自分だけが悪く言われるように。教室ですれ違う時に私だけに聞こえるように呟いた「ごめん」という言葉も全部、松野君の優しさだった。
松野君を追い掛けるなんて事は、そんな彼の優しさを無駄にしてしまう行為なのは分かっている。分かっているけど、追いかけないなんて事は出来なかった。
追い掛ける私の足は迷いもなく、ただ真っ直ぐに屋上へと向かっていた。
切なく揺れる瞳で空を見つめる松野君の横顔、青い空に手を伸ばす仕草。そればっかりが頭の中を占める。
自分だって辛いくせに、悲しいくせに、人の事ばっかりの松野君。いつも、力強く笑ってくれた。暖かい手で私の手を引いてくれた。
それを失いたくないと心の底から思った。教室に居場所が無くなる事よりも、松野君を失う方が怖くて悲しくて、辛いとやっと気が付いた。
屋上のドアを思いっきり開けると、松野君は柵もない屋上の淵に立っているのが見えた。その姿が今にも消えてしまいそうで、思わず手を伸ばしながら、大きな声で叫んでいた。
その声に驚いたように肩を揺らして、振り向いた松野君の表情はやっぱり、目を見開いて驚いていた。
淵から連れ出すように背中のブレザーを引っ張ると覚束無い足取りで数歩下がった。
「飛び降りちゃダメだよ…!」
「は?」
「死ぬとか許さないから!!」
「いや、待て。誰も飛び降りようなんてしてねぇし」
「え、違うの…?」
「バーカ!自殺願望なんてこれっぽっちもねーわ!」
松野君が私の額を指で軽く弾いたその軽い痛みに視界が歪んだ。痛くて泣き始めたのかと思ったのか、松野君は焦ったように「そんな強くやってねーよな…?」と呟いて、私の顔を覗き込んだ。
また、いつものように話す事が出来て、昔のように躊躇いもなく、触れてくれた事が嬉しくて涙が出てしまっただけなのだが、それを弁解する余裕はなかった。
「つーか、なんでオレんとこ来てんだよ。意味ねーじゃん」
「ごめんね。でも、もういいの」
「何が?」
怪訝そうに眉を寄せた松野君に彼が出て行った後の事を話すと、ぽかんと口を開けて私を見ていた。
「オマエ、バカじゃねーの。なんで、そんな事してんだよ」
「やっと、気が付いたから。私にとって一番大切なモノに」
「大切なモノ…?」
「普通でいる事よりも何よりも、松野君が一番大切なの。誰よりも何よりも一番失いたくない」
松野君は更に口を大きく開けて、呆気に取られていた。彼の瞳を覗き込むように真っ直ぐ見つめれば、太陽に照らされた海のように輝いている碧の瞳が私を映していた。
「…なんで」
「松野君が私の小さな世界の一部になってたから」
松野君が公園で私の事を好きだと言ってくれた時、自分の世界に誰も入れたくないと言った私に、私の世界の一部になると言った。
気がついたら、松野君が居なくなったら私の世界は崩れてしまうくらいに大きくて大切な一部になっていた。
「私、松野君が好き」
そう言い終わると共に松野君は私の身体を抱き締めた。まるで宝物を包み込むように。
その優しい腕と暖かい身体、聞こえてくる心地好い心音にまた涙が滲む。
「嘘、じゃねーよな」
「嘘じゃないよ」
抱き締めていた腕の力を緩め、身体を少し離されると至近距離で視線が交わる。擽ったいような感覚がして、心臓が早くなるけれどそれすら心地好く感じる。
「平野、好きだよ」
昨日と同じ言葉だけれど、昨日とは違う響き。
目を細めて柔らかく笑いながら、言葉を紡いでくれる松野君の好きが溢れ出るように伝わって来た。
完全に過去を忘れる事も無かった事にも出来ないけれど、乗り越えたいと思う。これが前を向いて生きていける大きな一歩なら、松野君と踏み出したい。きっと、松野君となら輝かしい未来が待っているんじゃないかって思えるんだ。
暗くて冷たくて、毎日が土砂降りのような私の心を無理矢理こじ開けて、太陽の光を差し込んでくれた。
太陽のような笑顔を浮かべてくれる松野君の後ろには、今の私の心と同じように晴れ渡っている青空があった。