真冬の寒空の下で
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今、目の前で腕を組み、眉間にシワを寄せて口をキュッと結び、正座をしながらオレを睨み付けている名前。そして、何故かオレまで正座をさせられている。
「さて、ここで問題です。何故、私は怒っているのでしょうか?」
「知らねー」
「知らないじゃないでしょ!?しっかり胸に手を当てて考えてみなさいよ!」
胸に手を当てなんて言われたもんだから、とりあえず名前の胸に手を当ててみれば、般若のような顔をしてオレの頭をぶっ叩いた。
「自分のに決まってるでしょ?」
「ジョーダンだって」
はぁ…、めんどくせぇ。怒らせるような事した記憶ねぇし、なんだ、コイツ生理前か?なんて言ったら、さらにブチ切れそうなので、素直に従った方が良いと思い、一応は考えてみる事にした。
「オマエの漫画にコーラこぼして、ソレ捨てた事?」
「違います」
「じゃあ、課題やるのダルいから、オマエの名前をオレに書き換えて提出した事?」
「ちょっと、それ全部一虎の仕業だったのね!?」
「あれ、それじゃねーの?」
もう既にバレている事かと思っていれば、案外バレてないもんだな。と感心していると、更に激怒し始めた。他に何かないかと考えれば考えるほど、コイツが怒りそうな事をやっている事に気づく。
「あ、教科書の偉人にオレが落書きしたやつがバレてオマエがセンコーに怒られたヤツだろ?」
絶対にコレだと思い、自信満々に答えるが彼女は目を釣り上げて怒り始めた。
「やっぱり、一虎の仕業ね!?モンテスキューにリーゼントとタバコはやめて!」
「あの横顔に似合ってたじゃん」
「確かに、ちょっと笑っちゃったけど…」
「で?何に怒ってんの?」
「私の大事に取っておいたプリン食べたの一虎でしょ!?」
「はぁ?そんな事かよ」
「あれは、冬季限定の濃厚ミルクプリンなの!もう売ってないの!どれだけ私が楽しみにしてたと思ってるの?」
目に涙を浮かべてそう言う、彼女に呆れてしまう。食い意地張りすぎじゃねぇ?だから、オレより顔が丸いんじゃん。と言ったら、部屋中を破壊して回りそうな位キレそう泣きがしたので黙っておく。自分の身は自分で守るは常識だ。
「プリン美味かったぜ」
「酷い!私の前で言うなんて!」
「名前はプッチンプリンでいーじゃん」
「バカ!アホ!パンチパーマ!許せない!」
ワーワー喚く名前の頭を手で抑えて距離を取るが、ポカポカと当たる手が地味に痛い。
「今からプリン買いに行けばいーだろ!」
「買ってくれるの?」
「プッチンプリンなら」
「ケチ」
プリンを買うと話が出た途端に機嫌が治るなんて簡単な女。買いに行く為に立ち上がろうとした名前は突然その場に崩れ落ちて、脚を抑えてプルプルと震えていた。
「は?何してんの」
「あ、足が…痺れた…」
前屈みになりながら、痺れに耐えている名前を見て、バカだなぁと思いつつも本当は自分も痺れていて、動けないでいた。バレないように、足を崩し血の流れを良くさせて黙って耐える。
「一虎…本当は痺れてるんでしょ?」
「まさか」
足をペシペシと叩かれ痺れに拍車がかかり、ビリビリと電流のような痛みに無言で悶える。
「テメェ…ぶっ飛ばすぞ…」
悶えてるせいで、そのセリフには迫力なんて無く、逆に情けなく聞こえた。暫く、悶え続けてお互い治まった頃、顔を見合わせ笑った。
「ねぇ、駅前のケーキ屋さん行こうよ」
「コンビニ」
「ドケチ」
そんな軽口を叩きながら、外へ出た。外は凍えるような寒さで、露出している耳や手が痛くなる程だった。隣で寒いと震える名前を見ると、そりゃそうだろと思うぐらいに脚は出ているし、胸元もザックリと開いている服を着ていた。
「うわ、寒そー。見てるこっちが風邪引くわ」
「はぁ…。女心を分かってないねぇ。一虎の好みの格好してるの!」
「コンビニ行くくらいで何をそんな気合い入れてんの?」
「そんな元も子もない事言わないでよ…」
アホだなと思いながら、自身に巻いてあるマフラーを取って、彼女に投げた。マフラーをキャッチしてオレを見てニッコリ笑った。
「巻いてはくれないんだね?」
「そんくらい自分でやれば?」
投げやりに言ったが、名前は嬉しそうに「ありがとう」と笑って自分の首にマフラーを巻き付けていた。そんな彼女を横目で見ていると「一虎の匂いがする」なんて言い出すから気恥ずかしくなり、そっぽを向く。
すると、ギュッと腕を掴まれたのでそちらへ目を向けると寒さからか、それとも別の何かなのか、頬を赤く染めた名前と目が合った。
「腕組んでもいい?」
「好きにしたら?」
彼女はオレの腕に自身の腕を絡めて、ピッタリと寄り添った。ほんのり、名前の柔らかいシャンプーの匂いが鼻を掠める。
「一虎は暖かいね」
「…駅前のケーキ屋行くか」
「やったぁ!一虎、太っ腹〜!」
「誰も奢るなんて言ってねぇ。自分で買えよ」
「やっぱりケチだ!」
少し遠回りをして、隣にある温もりを少しでも長く感じていたいと思ったのも赤く染まった頬も冬の寒さのせいにしておけば、彼女にはバレないだろう。
「さて、ここで問題です。何故、私は怒っているのでしょうか?」
「知らねー」
「知らないじゃないでしょ!?しっかり胸に手を当てて考えてみなさいよ!」
胸に手を当てなんて言われたもんだから、とりあえず名前の胸に手を当ててみれば、般若のような顔をしてオレの頭をぶっ叩いた。
「自分のに決まってるでしょ?」
「ジョーダンだって」
はぁ…、めんどくせぇ。怒らせるような事した記憶ねぇし、なんだ、コイツ生理前か?なんて言ったら、さらにブチ切れそうなので、素直に従った方が良いと思い、一応は考えてみる事にした。
「オマエの漫画にコーラこぼして、ソレ捨てた事?」
「違います」
「じゃあ、課題やるのダルいから、オマエの名前をオレに書き換えて提出した事?」
「ちょっと、それ全部一虎の仕業だったのね!?」
「あれ、それじゃねーの?」
もう既にバレている事かと思っていれば、案外バレてないもんだな。と感心していると、更に激怒し始めた。他に何かないかと考えれば考えるほど、コイツが怒りそうな事をやっている事に気づく。
「あ、教科書の偉人にオレが落書きしたやつがバレてオマエがセンコーに怒られたヤツだろ?」
絶対にコレだと思い、自信満々に答えるが彼女は目を釣り上げて怒り始めた。
「やっぱり、一虎の仕業ね!?モンテスキューにリーゼントとタバコはやめて!」
「あの横顔に似合ってたじゃん」
「確かに、ちょっと笑っちゃったけど…」
「で?何に怒ってんの?」
「私の大事に取っておいたプリン食べたの一虎でしょ!?」
「はぁ?そんな事かよ」
「あれは、冬季限定の濃厚ミルクプリンなの!もう売ってないの!どれだけ私が楽しみにしてたと思ってるの?」
目に涙を浮かべてそう言う、彼女に呆れてしまう。食い意地張りすぎじゃねぇ?だから、オレより顔が丸いんじゃん。と言ったら、部屋中を破壊して回りそうな位キレそう泣きがしたので黙っておく。自分の身は自分で守るは常識だ。
「プリン美味かったぜ」
「酷い!私の前で言うなんて!」
「名前はプッチンプリンでいーじゃん」
「バカ!アホ!パンチパーマ!許せない!」
ワーワー喚く名前の頭を手で抑えて距離を取るが、ポカポカと当たる手が地味に痛い。
「今からプリン買いに行けばいーだろ!」
「買ってくれるの?」
「プッチンプリンなら」
「ケチ」
プリンを買うと話が出た途端に機嫌が治るなんて簡単な女。買いに行く為に立ち上がろうとした名前は突然その場に崩れ落ちて、脚を抑えてプルプルと震えていた。
「は?何してんの」
「あ、足が…痺れた…」
前屈みになりながら、痺れに耐えている名前を見て、バカだなぁと思いつつも本当は自分も痺れていて、動けないでいた。バレないように、足を崩し血の流れを良くさせて黙って耐える。
「一虎…本当は痺れてるんでしょ?」
「まさか」
足をペシペシと叩かれ痺れに拍車がかかり、ビリビリと電流のような痛みに無言で悶える。
「テメェ…ぶっ飛ばすぞ…」
悶えてるせいで、そのセリフには迫力なんて無く、逆に情けなく聞こえた。暫く、悶え続けてお互い治まった頃、顔を見合わせ笑った。
「ねぇ、駅前のケーキ屋さん行こうよ」
「コンビニ」
「ドケチ」
そんな軽口を叩きながら、外へ出た。外は凍えるような寒さで、露出している耳や手が痛くなる程だった。隣で寒いと震える名前を見ると、そりゃそうだろと思うぐらいに脚は出ているし、胸元もザックリと開いている服を着ていた。
「うわ、寒そー。見てるこっちが風邪引くわ」
「はぁ…。女心を分かってないねぇ。一虎の好みの格好してるの!」
「コンビニ行くくらいで何をそんな気合い入れてんの?」
「そんな元も子もない事言わないでよ…」
アホだなと思いながら、自身に巻いてあるマフラーを取って、彼女に投げた。マフラーをキャッチしてオレを見てニッコリ笑った。
「巻いてはくれないんだね?」
「そんくらい自分でやれば?」
投げやりに言ったが、名前は嬉しそうに「ありがとう」と笑って自分の首にマフラーを巻き付けていた。そんな彼女を横目で見ていると「一虎の匂いがする」なんて言い出すから気恥ずかしくなり、そっぽを向く。
すると、ギュッと腕を掴まれたのでそちらへ目を向けると寒さからか、それとも別の何かなのか、頬を赤く染めた名前と目が合った。
「腕組んでもいい?」
「好きにしたら?」
彼女はオレの腕に自身の腕を絡めて、ピッタリと寄り添った。ほんのり、名前の柔らかいシャンプーの匂いが鼻を掠める。
「一虎は暖かいね」
「…駅前のケーキ屋行くか」
「やったぁ!一虎、太っ腹〜!」
「誰も奢るなんて言ってねぇ。自分で買えよ」
「やっぱりケチだ!」
少し遠回りをして、隣にある温もりを少しでも長く感じていたいと思ったのも赤く染まった頬も冬の寒さのせいにしておけば、彼女にはバレないだろう。