勿忘草
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梅雨も明け、夏を迎えた。ジメジメとした梅雨も嫌だけど、カラッとした暑つい夏も気が滅入る。だけど、夏のイベントは好きだ。海にプールにお祭り、花火大会。今年はどこ行こうかと考える時間も好きだ。
去年の夏はマイキー達と海に行ったが、今年は場地と千冬の三人で海に行く事になっている。創設メンバーよりもこの三人でいる時間の方が去年に比べて格段に増えた。
千冬と仲が深まるのは嬉しい事だが、彼らとの時間が減ってしまっているのは少し寂しい気持ちもあるが完全に無くなってしまったワケではないので、会った時の時間を大切にすればいい。
今はめいいっぱい夏を満喫する事にしよう。
「海だー!」
「叫ぶな、うるせぇな」
「一年ぶりの海だよ?騒がないでどうするの?」
「そうですよ!場地さん、海ですよ!」
「オマエもかよ」
「昔は場地だって海に来たら一目散に海に飛び込んでたクセに」
「その話、詳しくお願いします!」
約束していた通り、三人で海にやって来た。去年と同じ、江ノ島の海だ。キラキラと輝く海を目の前に私も千冬もテンションが急上昇している。
気分が乗った私は、場地の昔の話が大好きな千冬に去年の海での出来事を話してあげようとすると、彼は太陽に照らされた海のような輝きを瞳から放ち、期待に満ちた表情で私の言葉を待っている。
「去年、場地はジャンケンで負けて…「余計な事言うんじゃねーよ」」
ガススタに行く事になって、その後、舞亜冥土と言う暴走族と喧嘩した話をしようとしたのだが、場地に後ろから手で口を塞がれてしまい、続きの言葉を言うことが出来なかった。
口を使う事が出来ないので、視線で離してと訴えようと首を少し後ろに回してみると、そこでフと気づく。
顔が近い。物凄く近い。そして、またまた気づいてしまう。この体制は雑に言うならば後ろから抱きしめられているような形だ。
実際は全然違うし、傍から見ても違うのは一目瞭然だが、雑に言えばそう捉えられる。口元を手で押さえられた事により、その勢いで重心は場地の方へ持って行かれたせいで、場地に寄り掛かるようになってしまった。
その上、お互い水着の為、触れ合うのは素肌。トリプルコンボをキメられ、私はノックアウト寸前だ。
一気に顔が熱くなり、心臓が飛び出すのではないかと思うくらいに暴れ出す。
「は、離して…」
「あ?」
少しだけ緩んだ指の隙間から蚊の鳴くような声でそう漏らせば、頭上から不機嫌な声が聞こえた。
「もう、余計な事は喋らないから離してください」
とにかく、この距離とこの体勢をどうにかしてもらいたい。バクバクと鳴る鼓動の音を止める術はそれしかない。
懇願するように声を絞り出せば、パッと手と身体が離れた。ホッと安堵の溜息を吐けば、何とも言えない表情をした千冬と視線が絡んだ。
「そんな顔で見ないで…」
「苦労してますね、明日香さんも」
千冬に言葉に乾いた笑いを漏らす他なかった。当の本人は何事も無かったかのように、ブルーシートを砂浜に敷いて場所取りをしている。無自覚で距離を詰めるのをやめてもらいたい。まだ、確信的な方がマシな気もするが場地は距離感が人とズレているのかもしれない。心臓が幾らあっても足りない。
恨めしく思いながら場地を睨み付けるように見ていると、後ろから「あれ、明日香じゃない?」と声を掛けられ、振り向くとそこには見知った顔があった。
「あ、エマ!」
「久しぶり〜!」
振り向いた先にはエマとマイキーとドラケンの姿があった。エマはマイキーの妹で兄妹の仲はとても良くて、マイキーとドラケンとエマと場地と私で遊ぶ事も多々あった。
エマは私をお姉ちゃんみたいと言って懐いてくれていて、私もエマを妹みたいに可愛がっている。
「明日香〜!会えて嬉しい〜!」
ギュッと私に抱きついてくるエマは女の私から見ても可愛くて柔らかくて良い匂いがした。エマは会うと必ずと言っていいほど、抱き着いて来て可愛らしい笑顔を向けてくれる。
エマの頭を撫でると、ニッと歯を見せて笑った。いつもは大人っぽいエマが時折見せる妹気質な部分が愛くるしく、たまらなく大好きだ。
「場地と来てたんだね」
「千冬と三人で来てるの」
「あ、ホントだ。デートじゃないんだ?」
千冬の姿を見つけると、少しだけ口を尖らせてつまらなそうな表情を見せた。
エマとはよく恋バナをする。ドラケンが大好きなエマと場地が大好きな私。片想い歴が嫌というほど長い私たちは、いつも二人に意識してもらおうと色々作戦を立てたりもするのだけど、いつも空回りして失敗に終わる。
「エマもドラケンと来れて良かったね」
「でもさぁ、マイキーが居なきゃ絶対に来てくれなかったもん」
「仕方ないよ。ドラケンとマイキーは、セットだから」
「エマもドラケンとセットになりたい!」
ドラケンと居る時のエマが乙女の顔をしていて、凄く可愛い。私からしたら、充分セットに見えるがエマからしたら物足りないのだろう。
エマ曰く、ドラケンは恋愛に関しては超がつくほど鈍いらしい。エマがどれだけアピールしても、返答は「わかんねぇ」の一言。可愛いエマの私服は愚か、水着姿や浴衣姿を見たって同じ返答だ。
でも、ドラケンはエマの事を凄く大事に思っているし、特別扱いしているとは思うけれど、エマは「そんな事ない!エマよりバイクの方が絶対に好き!」と言っていた。
「エマの水着姿見て、ドラケンなにか言ってくれた?」
「ノーリアクション。折角、新調したのに!」
「それは私も一緒だよ」
「まったく、あのバカ男共は〜!」
エマは場地の方を見て睨みつけた。そして、エマは私の腕を引っ張ってなぜか場地の方に引っ張って行く。側まで行くと、エマは場地を睨み上げ「ちょっと、場地!明日香の水着姿見て何とも思わないの!?」と詰め寄った。
場地と千冬とマイキーとドラケンは話しをピタリと止めて、私たちを見た。
「ちょ、エマ!?何聞いてるの?やめようよ…!」
「明日香は黙ってて!どうなの、場地!」
「あぁ?何がだよ」
「黒のセクシーな水着を着てるじゃん!」
去年は白の可愛いデザインの水着を着ていたが特に反応はなかったし、場地は可愛い系より綺麗系の方が好きなのかと思い、今年は黒の水着を選んでみた。
だけど、言葉にして言われると猛烈に羞恥心が湧いてくる。
「エマ!恥ずかしいから大声で言わないで!」
「何か足りねぇ」
場地はうーん…と顎に手を当て考え込み、私とエマを交互に見比べた末に「…胸か?」と溢した。瞬時に胸をサッと隠して場地を睨み付けるて声を上げる。
「最っっ低!!」
「このエロガッパ!海に沈んじゃえ!」
「誰がカッパだ、ボケ」
「場地はいい加減、大人になりなさい!」
「充分、大人だろ」
「どこが?似合ってるとか気の利いた事ひとつ言えないの?」
「お世辞は言わねぇタチだ」
「本当にサイテー!」
エマと場地の言い合いを聞きながら、エマと自分の胸を交互に見比べて、肩を落とす。確かに、エマと比べたらかなり物足りないけども。
肩を落とす私と、二人の言い合いを楽しそうに見ているマイキーと興味無さそうな顔のドラケンとハラハラしている千冬と様々だった。
隣にいるドラケンの腕をちょんちょんとつつくと「ん?」と、こちらを向いたので、小さな声で「エマの水着姿、可愛いよね」と聞くと、ドラケンは表情を変えずにエマをジッと見た。
「わかんねーよ、そーゆーの」
「いつもソレばっか!」
「何でオマエが怒ってんだよ」
ドラケンは不思議そうな顔をして私を見下ろしていた。素直に可愛いとか言ってあげればいいのにと思っていると、エマが今度は千冬に向けてビシッとを指を差し始めた。
「千冬は明日香の水着姿どう思う!?」
「え?オレは、凄く、良いと、思います…」
顔を真っ赤にしながら、チラチラと私と場地を交互に見ながら、ゴニョゴニョと最後の方は消え入りそうな声で答えた。
「顔真っ赤にして何想像してんの?」
「想像なんかしてねーわ!」
「壱番隊はエロガッパしかいなわけ?」
エマの言葉に千冬は慌てて「違ぇ!」否定するが「ハイハイ」と流されていた。そのやり取りに私たちは笑った。
その後、マイキーの提案で六人で遊ぶ事になり、マイキーとドラケン、場地と千冬のチームに分かれてビーチバレー対決を始めていた。それを私とエマは談笑しながら眺める。
ドラケンの活躍にエマは目をハートにさせ、黄色い声を上げていた。途中から、マイキーはボールを蹴り返し始めたり、場地は打ち返すどころかボールをキャッチして投げたりと、ルールなんて皆無の試合を繰り広げていた。ビーチボールから徐々にドッジボールに変わっていった。
去年もビーチバレーからドッチボールに変わっていた事を思い出して、メンバーが違えどやる事は一緒な事に笑みが溢れた。
「誰一人、海に入ってないし」
「ほんとね。でも、みんな楽しそうだから、いいんじゃない?」
ヤレヤレと言ったエマの表情は言葉とは裏腹に穏やかな笑みを浮かべていた。そんなエマを見て、楽しそうに笑う四人を見て、私も笑った。
去年と同じように笑顔が絶えない光景に幸せ感じ、噛み締めるように眺めた。
去年の夏はマイキー達と海に行ったが、今年は場地と千冬の三人で海に行く事になっている。創設メンバーよりもこの三人でいる時間の方が去年に比べて格段に増えた。
千冬と仲が深まるのは嬉しい事だが、彼らとの時間が減ってしまっているのは少し寂しい気持ちもあるが完全に無くなってしまったワケではないので、会った時の時間を大切にすればいい。
今はめいいっぱい夏を満喫する事にしよう。
「海だー!」
「叫ぶな、うるせぇな」
「一年ぶりの海だよ?騒がないでどうするの?」
「そうですよ!場地さん、海ですよ!」
「オマエもかよ」
「昔は場地だって海に来たら一目散に海に飛び込んでたクセに」
「その話、詳しくお願いします!」
約束していた通り、三人で海にやって来た。去年と同じ、江ノ島の海だ。キラキラと輝く海を目の前に私も千冬もテンションが急上昇している。
気分が乗った私は、場地の昔の話が大好きな千冬に去年の海での出来事を話してあげようとすると、彼は太陽に照らされた海のような輝きを瞳から放ち、期待に満ちた表情で私の言葉を待っている。
「去年、場地はジャンケンで負けて…「余計な事言うんじゃねーよ」」
ガススタに行く事になって、その後、舞亜冥土と言う暴走族と喧嘩した話をしようとしたのだが、場地に後ろから手で口を塞がれてしまい、続きの言葉を言うことが出来なかった。
口を使う事が出来ないので、視線で離してと訴えようと首を少し後ろに回してみると、そこでフと気づく。
顔が近い。物凄く近い。そして、またまた気づいてしまう。この体制は雑に言うならば後ろから抱きしめられているような形だ。
実際は全然違うし、傍から見ても違うのは一目瞭然だが、雑に言えばそう捉えられる。口元を手で押さえられた事により、その勢いで重心は場地の方へ持って行かれたせいで、場地に寄り掛かるようになってしまった。
その上、お互い水着の為、触れ合うのは素肌。トリプルコンボをキメられ、私はノックアウト寸前だ。
一気に顔が熱くなり、心臓が飛び出すのではないかと思うくらいに暴れ出す。
「は、離して…」
「あ?」
少しだけ緩んだ指の隙間から蚊の鳴くような声でそう漏らせば、頭上から不機嫌な声が聞こえた。
「もう、余計な事は喋らないから離してください」
とにかく、この距離とこの体勢をどうにかしてもらいたい。バクバクと鳴る鼓動の音を止める術はそれしかない。
懇願するように声を絞り出せば、パッと手と身体が離れた。ホッと安堵の溜息を吐けば、何とも言えない表情をした千冬と視線が絡んだ。
「そんな顔で見ないで…」
「苦労してますね、明日香さんも」
千冬に言葉に乾いた笑いを漏らす他なかった。当の本人は何事も無かったかのように、ブルーシートを砂浜に敷いて場所取りをしている。無自覚で距離を詰めるのをやめてもらいたい。まだ、確信的な方がマシな気もするが場地は距離感が人とズレているのかもしれない。心臓が幾らあっても足りない。
恨めしく思いながら場地を睨み付けるように見ていると、後ろから「あれ、明日香じゃない?」と声を掛けられ、振り向くとそこには見知った顔があった。
「あ、エマ!」
「久しぶり〜!」
振り向いた先にはエマとマイキーとドラケンの姿があった。エマはマイキーの妹で兄妹の仲はとても良くて、マイキーとドラケンとエマと場地と私で遊ぶ事も多々あった。
エマは私をお姉ちゃんみたいと言って懐いてくれていて、私もエマを妹みたいに可愛がっている。
「明日香〜!会えて嬉しい〜!」
ギュッと私に抱きついてくるエマは女の私から見ても可愛くて柔らかくて良い匂いがした。エマは会うと必ずと言っていいほど、抱き着いて来て可愛らしい笑顔を向けてくれる。
エマの頭を撫でると、ニッと歯を見せて笑った。いつもは大人っぽいエマが時折見せる妹気質な部分が愛くるしく、たまらなく大好きだ。
「場地と来てたんだね」
「千冬と三人で来てるの」
「あ、ホントだ。デートじゃないんだ?」
千冬の姿を見つけると、少しだけ口を尖らせてつまらなそうな表情を見せた。
エマとはよく恋バナをする。ドラケンが大好きなエマと場地が大好きな私。片想い歴が嫌というほど長い私たちは、いつも二人に意識してもらおうと色々作戦を立てたりもするのだけど、いつも空回りして失敗に終わる。
「エマもドラケンと来れて良かったね」
「でもさぁ、マイキーが居なきゃ絶対に来てくれなかったもん」
「仕方ないよ。ドラケンとマイキーは、セットだから」
「エマもドラケンとセットになりたい!」
ドラケンと居る時のエマが乙女の顔をしていて、凄く可愛い。私からしたら、充分セットに見えるがエマからしたら物足りないのだろう。
エマ曰く、ドラケンは恋愛に関しては超がつくほど鈍いらしい。エマがどれだけアピールしても、返答は「わかんねぇ」の一言。可愛いエマの私服は愚か、水着姿や浴衣姿を見たって同じ返答だ。
でも、ドラケンはエマの事を凄く大事に思っているし、特別扱いしているとは思うけれど、エマは「そんな事ない!エマよりバイクの方が絶対に好き!」と言っていた。
「エマの水着姿見て、ドラケンなにか言ってくれた?」
「ノーリアクション。折角、新調したのに!」
「それは私も一緒だよ」
「まったく、あのバカ男共は〜!」
エマは場地の方を見て睨みつけた。そして、エマは私の腕を引っ張ってなぜか場地の方に引っ張って行く。側まで行くと、エマは場地を睨み上げ「ちょっと、場地!明日香の水着姿見て何とも思わないの!?」と詰め寄った。
場地と千冬とマイキーとドラケンは話しをピタリと止めて、私たちを見た。
「ちょ、エマ!?何聞いてるの?やめようよ…!」
「明日香は黙ってて!どうなの、場地!」
「あぁ?何がだよ」
「黒のセクシーな水着を着てるじゃん!」
去年は白の可愛いデザインの水着を着ていたが特に反応はなかったし、場地は可愛い系より綺麗系の方が好きなのかと思い、今年は黒の水着を選んでみた。
だけど、言葉にして言われると猛烈に羞恥心が湧いてくる。
「エマ!恥ずかしいから大声で言わないで!」
「何か足りねぇ」
場地はうーん…と顎に手を当て考え込み、私とエマを交互に見比べた末に「…胸か?」と溢した。瞬時に胸をサッと隠して場地を睨み付けるて声を上げる。
「最っっ低!!」
「このエロガッパ!海に沈んじゃえ!」
「誰がカッパだ、ボケ」
「場地はいい加減、大人になりなさい!」
「充分、大人だろ」
「どこが?似合ってるとか気の利いた事ひとつ言えないの?」
「お世辞は言わねぇタチだ」
「本当にサイテー!」
エマと場地の言い合いを聞きながら、エマと自分の胸を交互に見比べて、肩を落とす。確かに、エマと比べたらかなり物足りないけども。
肩を落とす私と、二人の言い合いを楽しそうに見ているマイキーと興味無さそうな顔のドラケンとハラハラしている千冬と様々だった。
隣にいるドラケンの腕をちょんちょんとつつくと「ん?」と、こちらを向いたので、小さな声で「エマの水着姿、可愛いよね」と聞くと、ドラケンは表情を変えずにエマをジッと見た。
「わかんねーよ、そーゆーの」
「いつもソレばっか!」
「何でオマエが怒ってんだよ」
ドラケンは不思議そうな顔をして私を見下ろしていた。素直に可愛いとか言ってあげればいいのにと思っていると、エマが今度は千冬に向けてビシッとを指を差し始めた。
「千冬は明日香の水着姿どう思う!?」
「え?オレは、凄く、良いと、思います…」
顔を真っ赤にしながら、チラチラと私と場地を交互に見ながら、ゴニョゴニョと最後の方は消え入りそうな声で答えた。
「顔真っ赤にして何想像してんの?」
「想像なんかしてねーわ!」
「壱番隊はエロガッパしかいなわけ?」
エマの言葉に千冬は慌てて「違ぇ!」否定するが「ハイハイ」と流されていた。そのやり取りに私たちは笑った。
その後、マイキーの提案で六人で遊ぶ事になり、マイキーとドラケン、場地と千冬のチームに分かれてビーチバレー対決を始めていた。それを私とエマは談笑しながら眺める。
ドラケンの活躍にエマは目をハートにさせ、黄色い声を上げていた。途中から、マイキーはボールを蹴り返し始めたり、場地は打ち返すどころかボールをキャッチして投げたりと、ルールなんて皆無の試合を繰り広げていた。ビーチボールから徐々にドッジボールに変わっていった。
去年もビーチバレーからドッチボールに変わっていた事を思い出して、メンバーが違えどやる事は一緒な事に笑みが溢れた。
「誰一人、海に入ってないし」
「ほんとね。でも、みんな楽しそうだから、いいんじゃない?」
ヤレヤレと言ったエマの表情は言葉とは裏腹に穏やかな笑みを浮かべていた。そんなエマを見て、楽しそうに笑う四人を見て、私も笑った。
去年と同じように笑顔が絶えない光景に幸せ感じ、噛み締めるように眺めた。