勿忘草
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作り終えた資料を職員室へと持って行き、今度からは、授業中寝るなと先生の小言を聞いてから解放された。途中で場地が「ピーチクパーチク、うっせぇ」と言い出して、冷や汗が止まらなかった。
激怒する先生に全力で謝罪して、私から言って聞かせますと何度も頭を下げてようやく、解放されたのだ。
本当は私も場地がうるせぇと言うまでは、先生の小言なんて右から左へと受け流していたし、今日の夕飯は何にしようと考えていた。
「余計な事言わないでってさっきから言ってるでしょ」
「オレは本当の事しか言ってねぇ」
「はいはい、そうですね〜」
場地の言う事も適当に受け流した。
昇降口を出て家までの道を歩いていると、後ろから「よぉ、居残りコンビ」と声をかけられ振り返ると、そこには今朝と同様に二人組が立っていた。
「やぁ、凸凹コンビ」
コンビ返しをすると、ドラケンは吹き出して笑って、マイキーは口を尖らしてムスッとした表情を見せた。拗ねたマイキーは正直、面倒な所があるので、やってしまった感は否めない。
「凸凹コンビってなんだよ!」
「そのまんまじゃねーか」
「うっせぇよ、場地」
一発触発の雰囲気を醸し出す二人は放置してドラケンに話しかけ、授業中に起きた出来事を話すと、ゲラゲラと笑った。災難だったなと言いながらも、未だに笑うドラケンの腕を軽く叩いた。
「二人は、これから何処かに行くの?」
「あぁ、そうだ。これからアイツらとも合流すんだよ。オマエらも来いよ」
「あ、行きたい!」
「オイ、オマエら、いつまで遊んでんだよ。行くぞ」
離れた所で殴る蹴るを繰り返している二人にドラケンが声を掛けると、二人はピタッと喧嘩をやめて、私たちの元へ戻って来た。
マイキーの顔には少しかすり傷が出来ているのに比べて、場地は結構ボコボコにされていたようだ。
「マイキー、後で再戦な」
「まだやんの?」
「勝ち逃げしてんじゃねーよ」
二人の会話を耳にしながら、いつものメンバーと合流する為に歩き始めた。いつも、みんなが集まる場所としているのが、フラワーというレトロな雰囲気の小さな喫茶店。物静かなお爺さんが経営しているお店で居心地が良く、長時間滞在してしまうほど、みんなにとってもお気に入りの場所だ。
喫茶店に着くと既に三人が集まっていて、入り口のドアが開いた時に鳴るベルの音に三人は一斉に振り返った。
「遅ぇぞ、オマエら」
「居残りコンビのせいだ」
「居残りコンビ?また場地がなんかやったのか?」
「明日香は巻き添いか?」
「そうなの、聞いてよ」
一虎の一言から始まり、パーちんと三ツ谷が口々に言う。
一虎、パーちん、三ツ谷も学校は違ったが、小学校の時からの仲だ。それぞれ、違う時期に出会ったがみんなでしょっちゅう集まる程仲良くなった。全員、所謂不良で相通ずるものがあるのか、仲良くなるのは割と早かった。時たま、拳で語り合っているのも見るが、終わればすぐに元通りに笑い合っている。
私が今日あったことを話終えると三人は大声で笑った。
「オマエって不憫なポジションだよなぁ」
「同情するなら、一虎が場地の面倒見てよ」
「一虎も面倒見られる側だろ」
「あー、そうだった」
「あ゛?三ツ谷、やんのか?」
「上等だコラ」
こっちでも一発触発な雰囲気が出てきてしまったので、ソッと距離を取る。売られた喧嘩は全て買う精神の人たちの集まりなので、すぐに喧嘩が勃発してしまう。だけど、何だかんだこの光景が好きだったりする。
「いいな、私も混ざりたいなぁ」
「オマエも殴り合いしてぇの?三ツ谷ぁ、一虎ぁ!明日香が混ざりてぇってよ」
「「は?」」
場地の声に胸ぐらを掴み合っていた二人は手を止めて驚いたように私を見た。
「オレは男女差別しねぇかんな」
「いや、そのセリフ、なんもかっこよくねぇよ」
一虎がふざけたように拳を上げてそう言うと、三ツ谷は呆れたようにその拳を叩き落とした。二人のやりとりにみんなが笑った。
いいなと言ったのは殴り合いをしたい訳ではなく、みんなのように時には本気でぶつかって、それでもちゃんと、仲直りするという男の子特有の感じが羨ましく思っただけ。
「みんな、仲良しだよねぇ」
「あんまキモい事、言うなよ」
「そうだぞ、明日香。別にオレら、仲良しって訳じゃねーよ」
みんな揃ってムキになって否定してくるのが面白くて、私が笑うと、釣られたようにみんなも同じように笑った。
激怒する先生に全力で謝罪して、私から言って聞かせますと何度も頭を下げてようやく、解放されたのだ。
本当は私も場地がうるせぇと言うまでは、先生の小言なんて右から左へと受け流していたし、今日の夕飯は何にしようと考えていた。
「余計な事言わないでってさっきから言ってるでしょ」
「オレは本当の事しか言ってねぇ」
「はいはい、そうですね〜」
場地の言う事も適当に受け流した。
昇降口を出て家までの道を歩いていると、後ろから「よぉ、居残りコンビ」と声をかけられ振り返ると、そこには今朝と同様に二人組が立っていた。
「やぁ、凸凹コンビ」
コンビ返しをすると、ドラケンは吹き出して笑って、マイキーは口を尖らしてムスッとした表情を見せた。拗ねたマイキーは正直、面倒な所があるので、やってしまった感は否めない。
「凸凹コンビってなんだよ!」
「そのまんまじゃねーか」
「うっせぇよ、場地」
一発触発の雰囲気を醸し出す二人は放置してドラケンに話しかけ、授業中に起きた出来事を話すと、ゲラゲラと笑った。災難だったなと言いながらも、未だに笑うドラケンの腕を軽く叩いた。
「二人は、これから何処かに行くの?」
「あぁ、そうだ。これからアイツらとも合流すんだよ。オマエらも来いよ」
「あ、行きたい!」
「オイ、オマエら、いつまで遊んでんだよ。行くぞ」
離れた所で殴る蹴るを繰り返している二人にドラケンが声を掛けると、二人はピタッと喧嘩をやめて、私たちの元へ戻って来た。
マイキーの顔には少しかすり傷が出来ているのに比べて、場地は結構ボコボコにされていたようだ。
「マイキー、後で再戦な」
「まだやんの?」
「勝ち逃げしてんじゃねーよ」
二人の会話を耳にしながら、いつものメンバーと合流する為に歩き始めた。いつも、みんなが集まる場所としているのが、フラワーというレトロな雰囲気の小さな喫茶店。物静かなお爺さんが経営しているお店で居心地が良く、長時間滞在してしまうほど、みんなにとってもお気に入りの場所だ。
喫茶店に着くと既に三人が集まっていて、入り口のドアが開いた時に鳴るベルの音に三人は一斉に振り返った。
「遅ぇぞ、オマエら」
「居残りコンビのせいだ」
「居残りコンビ?また場地がなんかやったのか?」
「明日香は巻き添いか?」
「そうなの、聞いてよ」
一虎の一言から始まり、パーちんと三ツ谷が口々に言う。
一虎、パーちん、三ツ谷も学校は違ったが、小学校の時からの仲だ。それぞれ、違う時期に出会ったがみんなでしょっちゅう集まる程仲良くなった。全員、所謂不良で相通ずるものがあるのか、仲良くなるのは割と早かった。時たま、拳で語り合っているのも見るが、終わればすぐに元通りに笑い合っている。
私が今日あったことを話終えると三人は大声で笑った。
「オマエって不憫なポジションだよなぁ」
「同情するなら、一虎が場地の面倒見てよ」
「一虎も面倒見られる側だろ」
「あー、そうだった」
「あ゛?三ツ谷、やんのか?」
「上等だコラ」
こっちでも一発触発な雰囲気が出てきてしまったので、ソッと距離を取る。売られた喧嘩は全て買う精神の人たちの集まりなので、すぐに喧嘩が勃発してしまう。だけど、何だかんだこの光景が好きだったりする。
「いいな、私も混ざりたいなぁ」
「オマエも殴り合いしてぇの?三ツ谷ぁ、一虎ぁ!明日香が混ざりてぇってよ」
「「は?」」
場地の声に胸ぐらを掴み合っていた二人は手を止めて驚いたように私を見た。
「オレは男女差別しねぇかんな」
「いや、そのセリフ、なんもかっこよくねぇよ」
一虎がふざけたように拳を上げてそう言うと、三ツ谷は呆れたようにその拳を叩き落とした。二人のやりとりにみんなが笑った。
いいなと言ったのは殴り合いをしたい訳ではなく、みんなのように時には本気でぶつかって、それでもちゃんと、仲直りするという男の子特有の感じが羨ましく思っただけ。
「みんな、仲良しだよねぇ」
「あんまキモい事、言うなよ」
「そうだぞ、明日香。別にオレら、仲良しって訳じゃねーよ」
みんな揃ってムキになって否定してくるのが面白くて、私が笑うと、釣られたようにみんなも同じように笑った。