真4・真4F
街外れの廃墟の一画、
人々の生活から切り離されて久しい場所に、僕は自らの意思で足を踏み入れた。
厚く積もった埃と風化した液体の跡が、久しく人が訪れていないことを示している。事務所だったのだろうか、然し備品は殆どが運び出され、残った物からも金目のものは持ち出されている。
所々の壁に穴が空き、窓硝子の殆どは割れている。遠くに、天上の上から注ぐ月の光の淡い柱が見えた。
スマホの電池残量を気にしながら、
時折仲魔に悪魔除けの呪文を唱えさせる。
目的の人物から「貸し与えられた」仲魔は、歩いている内に勝手に魔法を使うのに充分な精神力を賄っているようだ。
非常階段に出ると、床に真新しい足跡が残っている。それを追いかけるように、指定された3階まで登って行った。
廊下の突き当たりに「給湯室」と表示されたドアがある。中に入ると、シンクの奥に簡単な休憩室のような部屋が広がっていた。
他よりいくらか整えられた空間の、古ぼけたソファーに、期待の新星、救世主と呼ばれ称えられるハンターの少年が横たわっている。
「はじめまして、おにいさん。よくここまでこれましたね。」
口振りこそ生意気だが、その表情は慈しむように穏やかに綻んでいる。
「3万マッカは先払いね。あとプレイに応じて追加料金、これは後でもいいけど」
そんな言葉を吐かなければ、性的なことなんてなに1つ知らないようなあどけない顔だった。
横たわるナナシくんに覆い被さり、
もどかしくベルトの留め具を外すと、ナナシくんは優しく微笑みながらシュルリ、とベルトを抜いた。
ツナギのファスナーを下ろすと、幼い身体つきと滑らかな白い肌が覗く。薄桃色の乳首に堪らずむしゃぶりついた。
ナナシくんは眼を閉じてそっと僕の頭を掻き抱いた。反らした喉がうっすらと汗ばんでいる。
「いいよ…おにいさん…」
ナナシくんが身を捩り、足を絡ませてくる。しっとりとした薄い胸と腹に舌を這わせて、性器に手をかける。
「あっ…きもちいい…」
目を閉じたナナシくんが鼻にかかった甘い声を上げる。
「ナナシくんのクリペニ、ビクビクしてるよ…きもちいいんだね…かわいいクリペニ、クンニしようね…」
露わになった性器を口に含む。ナナシくんが間断なく甘い嬌声を上げる。
「あっ、だめっ、僕ばっかり気持ちよくなっちゃう、だめっ、ああっ」
性急に口淫を施すと、責め立てられたナナシくんが絶頂を迎えた。ビクビクと身体を震わせている。
「だめって言ったのに…もう…」
気怠げに身体を起こすと、ナナシくんは露わになった僕の性器に口付けた。おずおずと舌を這わせ、丁寧に舐め上げる。
緩々と立ち上がる性器を口内に含み、ナナシくんは自らの後孔に指を這わせた。
あらかじめ解されていたのか、肉壁はヒクついて雄を誘う。堪らずに口内から性器を引き抜いて、後孔へと性器を押し当てる。ナナシくんが眉根を寄せ、息を大きく吐き出す。それに合わせて、性器を肉の中へと推し進めた。
「はあ、あ、ん…」
頰を紅潮させながら身を捩るナナシくんの腰を掴み、肉を割る。
「全部、入った…」
蕩けた目で僕を見つめて、顔を寄せる。唇に唇を重ね、舌先でつつく。
薄い唇がしっとりと吸い付き、濡れた舌先の柔い感触が口内に侵入してくる。
「僕の中で、すっごく気持ちよくなってって?」
その言葉を皮切りに、ナナシくんの身体を貪った。後腔の肉襞が性器に絡みつき、締め付ける。溶け合うように熱い。ナナシくんが浅い息を吐きながら喘ぐ。
「イく、ああっ、ナナシくん、イッていい?!」
「ああっ、いいよ、来て、来て!」
強烈な射精感が身体を突き抜け、ナナシくんの中に吐精した。ナナシくんは恍惚とした顔で僕の精子を受け止める。
「気持ち良かった…」
吐精の余韻に浸って身体を投げ出していると、ナナシくんが跳ね起きて投げ捨てていた衣類を手に取った。
「三万マッカ、生中でオプション2ね」
どこからか取り出したペットボトルの水を目を細めて飲みながら、淡々と告げた。
手持ちが足りない。快楽の余韻が去り、血の気が引いていく感覚がする。
ナナシくんがとびきりの蕩けるような笑みを浮かべてこちらを見上げる。
「良ければ良い融資先を紹介してあげるよ」
その言葉は甘いが、示す先は地獄だ。
しかしナナシくんの言葉に対して選択の余地はない。それは提案と見せかけた、命令だ。
「お願い、します…」
震える声を絞り出し、懇願した。
人々の生活から切り離されて久しい場所に、僕は自らの意思で足を踏み入れた。
厚く積もった埃と風化した液体の跡が、久しく人が訪れていないことを示している。事務所だったのだろうか、然し備品は殆どが運び出され、残った物からも金目のものは持ち出されている。
所々の壁に穴が空き、窓硝子の殆どは割れている。遠くに、天上の上から注ぐ月の光の淡い柱が見えた。
スマホの電池残量を気にしながら、
時折仲魔に悪魔除けの呪文を唱えさせる。
目的の人物から「貸し与えられた」仲魔は、歩いている内に勝手に魔法を使うのに充分な精神力を賄っているようだ。
非常階段に出ると、床に真新しい足跡が残っている。それを追いかけるように、指定された3階まで登って行った。
廊下の突き当たりに「給湯室」と表示されたドアがある。中に入ると、シンクの奥に簡単な休憩室のような部屋が広がっていた。
他よりいくらか整えられた空間の、古ぼけたソファーに、期待の新星、救世主と呼ばれ称えられるハンターの少年が横たわっている。
「はじめまして、おにいさん。よくここまでこれましたね。」
口振りこそ生意気だが、その表情は慈しむように穏やかに綻んでいる。
「3万マッカは先払いね。あとプレイに応じて追加料金、これは後でもいいけど」
そんな言葉を吐かなければ、性的なことなんてなに1つ知らないようなあどけない顔だった。
横たわるナナシくんに覆い被さり、
もどかしくベルトの留め具を外すと、ナナシくんは優しく微笑みながらシュルリ、とベルトを抜いた。
ツナギのファスナーを下ろすと、幼い身体つきと滑らかな白い肌が覗く。薄桃色の乳首に堪らずむしゃぶりついた。
ナナシくんは眼を閉じてそっと僕の頭を掻き抱いた。反らした喉がうっすらと汗ばんでいる。
「いいよ…おにいさん…」
ナナシくんが身を捩り、足を絡ませてくる。しっとりとした薄い胸と腹に舌を這わせて、性器に手をかける。
「あっ…きもちいい…」
目を閉じたナナシくんが鼻にかかった甘い声を上げる。
「ナナシくんのクリペニ、ビクビクしてるよ…きもちいいんだね…かわいいクリペニ、クンニしようね…」
露わになった性器を口に含む。ナナシくんが間断なく甘い嬌声を上げる。
「あっ、だめっ、僕ばっかり気持ちよくなっちゃう、だめっ、ああっ」
性急に口淫を施すと、責め立てられたナナシくんが絶頂を迎えた。ビクビクと身体を震わせている。
「だめって言ったのに…もう…」
気怠げに身体を起こすと、ナナシくんは露わになった僕の性器に口付けた。おずおずと舌を這わせ、丁寧に舐め上げる。
緩々と立ち上がる性器を口内に含み、ナナシくんは自らの後孔に指を這わせた。
あらかじめ解されていたのか、肉壁はヒクついて雄を誘う。堪らずに口内から性器を引き抜いて、後孔へと性器を押し当てる。ナナシくんが眉根を寄せ、息を大きく吐き出す。それに合わせて、性器を肉の中へと推し進めた。
「はあ、あ、ん…」
頰を紅潮させながら身を捩るナナシくんの腰を掴み、肉を割る。
「全部、入った…」
蕩けた目で僕を見つめて、顔を寄せる。唇に唇を重ね、舌先でつつく。
薄い唇がしっとりと吸い付き、濡れた舌先の柔い感触が口内に侵入してくる。
「僕の中で、すっごく気持ちよくなってって?」
その言葉を皮切りに、ナナシくんの身体を貪った。後腔の肉襞が性器に絡みつき、締め付ける。溶け合うように熱い。ナナシくんが浅い息を吐きながら喘ぐ。
「イく、ああっ、ナナシくん、イッていい?!」
「ああっ、いいよ、来て、来て!」
強烈な射精感が身体を突き抜け、ナナシくんの中に吐精した。ナナシくんは恍惚とした顔で僕の精子を受け止める。
「気持ち良かった…」
吐精の余韻に浸って身体を投げ出していると、ナナシくんが跳ね起きて投げ捨てていた衣類を手に取った。
「三万マッカ、生中でオプション2ね」
どこからか取り出したペットボトルの水を目を細めて飲みながら、淡々と告げた。
手持ちが足りない。快楽の余韻が去り、血の気が引いていく感覚がする。
ナナシくんがとびきりの蕩けるような笑みを浮かべてこちらを見上げる。
「良ければ良い融資先を紹介してあげるよ」
その言葉は甘いが、示す先は地獄だ。
しかしナナシくんの言葉に対して選択の余地はない。それは提案と見せかけた、命令だ。
「お願い、します…」
震える声を絞り出し、懇願した。