1章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「鏡花ちゃんってさ。……お、男経験ってどれくらいある?」
___________お昼。心身疲労困憊状態で休憩にありついた鏡花に、つくしが爆弾を投げ落とす。
「!?!…ゴフッ…ゲホッゲッホ…ま、まって…お、男けーけん!?」
スポーツドリンクを喉へと流し込んでいた鏡花は解り易く咽せ返り、中身を少しジャージに溢しかけた。盛大な乾咳の後に頬を少し染めブンブンと顔を勢いよく横に振る鏡花。
「つっ……つつ、つくしちゃん待って、どうしたの急に……ゲホッ」
「ご、ごめっ、だ、大丈夫??」「タ、タオル持ってきますね…っ」
パタパタと綺麗に靡く金髪が合宿所に戻るのを横目で見ながら、つくしは慌てて鏡花の介抱にかかる。幸い、自由時間だった為、現場を目撃した人は他にいなかったらしい。鏡花は少し安堵しながらバクバク脈打つ心臓に意識が向く。
「そんなに蒸せるとは思わなかったのごめん〜〜!!」
「だ、大丈夫だけど……突飛すぎるってば…お、男けーけんって…つくしちゃん何かあったの…!?」
(びっっくりした……お、男経験って…ま、まだ私達中学生だよ…!?恋とか私、分かんないし…)
内心、未知の世界に足を踏み入れたかのような感覚である鏡花は動転しながら「あのね…」と口を開いたつくしの話し相手になる。
「……こ、恋がしたいの」
「う、ん!?」
少し気恥ずかしいのか視線を落とすつくしが発した一言に絶句しかけた鏡花は曖昧な相槌を打つ。
「こ、恋がしたい…!?だ、誰と!?」
明らかにド恋愛初心者・男経験無しが発覚するその一言に。
今度はつくしが「ええっ!?」と絶叫しかける。
「ま、待って。鏡花ちゃん、なかったりするの!?誰かに恋した、事、とか!?」
「えっ……ないんですか…!?」
バサリ、とフィールドに物が落ちた様な落下音がスパイクを通して響いた。振り返れば杏奈が「嘘……っ」と口元に手を覆わせ、立ち尽くしていた。フィールドに落下したのは如何やら鏡花に渡すつもりらしかったタオルだった。
「え、ちょ、まって?2人とも私が恋愛豊富人だとでも!?」
とんでもない誤解が生じている事に今更ながら気付く鏡花。
慌てて否定の声を入れると「「そ、そんな…」」と何故か否定の声を上げる2人。
(……えっえええ、私恋のこの字も知らない女だよ!?そ、それだったら…)
「杏奈ちゃんとつくしちゃんの方が…その、なんか経験多そうだなって思ったんだけど…。いや、ほら、イナズマジャパンさ、男だらけだし…」
なんて、訳の分からない紐付けで無理矢理話の矛先を彼女らに向ける鏡花。ボッ!と火が引火しかけた様な音が杏奈の体内で起こる。
「はえ、あ、杏奈ちゃん…!?」
「こんなに意識してるの私だけ……でしょうか……」
ズルズル、と崩れ落ちたのは杏奈。如何やら鏡花の苦し紛れの矛先逸らしは見事成功した模様。
「……もしかして、す、好きな人いる系…!?」
彼女の想い人が誰なのか察しているつくしと違って、鏡花は誰か解らずに狼狽する他無し。幾ら恋愛経験は無いと言えど、恋バナは女子同士の絆を深める為にあるものだ。興味津々の鏡花に杏奈は恥ずかしげに「あの、その…」と小声で呟く。
「の、………さかくんだったり……」
「杏奈ちゃん、初めて彼のライセンス見かけた時は“興味ない”って一蹴してたんだよー?恋ってすごいよね〜!!」
「つくしさんってば……っ」
(杏奈ちゃん、野坂君に……こ、恋かぁ……)
________この私異性相手に惹かれるだなんて事がこの先、あるのだろうか……
鏡花は休憩終了時刻が近づいていた事に、パラパラと姿を見せ始めたメンバーによって気付く。 怠そうに欠伸をしながら、入り口の扉を押し上げた無気力毒舌後輩と視線が交差し、混じり合った。
______ まさか、ね……。
鏡花は一瞬でもあり得ない事を考えてしまった事に心の中で自虐する。彼から視線を緩やかに逸らして表情筋を強張らせた。彼に心奪われる なんて事は断言できる、有り得ない。
_____________絶対あり得ない!
___________お昼。心身疲労困憊状態で休憩にありついた鏡花に、つくしが爆弾を投げ落とす。
「!?!…ゴフッ…ゲホッゲッホ…ま、まって…お、男けーけん!?」
スポーツドリンクを喉へと流し込んでいた鏡花は解り易く咽せ返り、中身を少しジャージに溢しかけた。盛大な乾咳の後に頬を少し染めブンブンと顔を勢いよく横に振る鏡花。
「つっ……つつ、つくしちゃん待って、どうしたの急に……ゲホッ」
「ご、ごめっ、だ、大丈夫??」「タ、タオル持ってきますね…っ」
パタパタと綺麗に靡く金髪が合宿所に戻るのを横目で見ながら、つくしは慌てて鏡花の介抱にかかる。幸い、自由時間だった為、現場を目撃した人は他にいなかったらしい。鏡花は少し安堵しながらバクバク脈打つ心臓に意識が向く。
「そんなに蒸せるとは思わなかったのごめん〜〜!!」
「だ、大丈夫だけど……突飛すぎるってば…お、男けーけんって…つくしちゃん何かあったの…!?」
(びっっくりした……お、男経験って…ま、まだ私達中学生だよ…!?恋とか私、分かんないし…)
内心、未知の世界に足を踏み入れたかのような感覚である鏡花は動転しながら「あのね…」と口を開いたつくしの話し相手になる。
「……こ、恋がしたいの」
「う、ん!?」
少し気恥ずかしいのか視線を落とすつくしが発した一言に絶句しかけた鏡花は曖昧な相槌を打つ。
「こ、恋がしたい…!?だ、誰と!?」
明らかにド恋愛初心者・男経験無しが発覚するその一言に。
今度はつくしが「ええっ!?」と絶叫しかける。
「ま、待って。鏡花ちゃん、なかったりするの!?誰かに恋した、事、とか!?」
「えっ……ないんですか…!?」
バサリ、とフィールドに物が落ちた様な落下音がスパイクを通して響いた。振り返れば杏奈が「嘘……っ」と口元に手を覆わせ、立ち尽くしていた。フィールドに落下したのは如何やら鏡花に渡すつもりらしかったタオルだった。
「え、ちょ、まって?2人とも私が恋愛豊富人だとでも!?」
とんでもない誤解が生じている事に今更ながら気付く鏡花。
慌てて否定の声を入れると「「そ、そんな…」」と何故か否定の声を上げる2人。
(……えっえええ、私恋のこの字も知らない女だよ!?そ、それだったら…)
「杏奈ちゃんとつくしちゃんの方が…その、なんか経験多そうだなって思ったんだけど…。いや、ほら、イナズマジャパンさ、男だらけだし…」
なんて、訳の分からない紐付けで無理矢理話の矛先を彼女らに向ける鏡花。ボッ!と火が引火しかけた様な音が杏奈の体内で起こる。
「はえ、あ、杏奈ちゃん…!?」
「こんなに意識してるの私だけ……でしょうか……」
ズルズル、と崩れ落ちたのは杏奈。如何やら鏡花の苦し紛れの矛先逸らしは見事成功した模様。
「……もしかして、す、好きな人いる系…!?」
彼女の想い人が誰なのか察しているつくしと違って、鏡花は誰か解らずに狼狽する他無し。幾ら恋愛経験は無いと言えど、恋バナは女子同士の絆を深める為にあるものだ。興味津々の鏡花に杏奈は恥ずかしげに「あの、その…」と小声で呟く。
「の、………さかくんだったり……」
「杏奈ちゃん、初めて彼のライセンス見かけた時は“興味ない”って一蹴してたんだよー?恋ってすごいよね〜!!」
「つくしさんってば……っ」
(杏奈ちゃん、野坂君に……こ、恋かぁ……)
________この私異性相手に惹かれるだなんて事がこの先、あるのだろうか……
鏡花は休憩終了時刻が近づいていた事に、パラパラと姿を見せ始めたメンバーによって気付く。 怠そうに欠伸をしながら、入り口の扉を押し上げた無気力毒舌後輩と視線が交差し、混じり合った。
______ まさか、ね……。
鏡花は一瞬でもあり得ない事を考えてしまった事に心の中で自虐する。彼から視線を緩やかに逸らして表情筋を強張らせた。
_____________絶対あり得ない!