その瞬間は突然に
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体が霧に包まれキラーの屋敷に戻ってきた。
血塗れのナイフを机に置いて約束通りナマエの写真をボードに飾った。
「死に際まで間抜けな顔…」
僕のことをなんとも思ってないって言ってた割に照れてるじゃん。騙されて殺されたのに…ホント間抜けだよ…。
なんて言いながらいつもの場所にくる僕も相当間抜けで、キミが僕を見つけて走ってくるんじゃないかって目を閉じて想像する。
" ゴスフェ…!ゴスフェ! "
ワザと聞こえないフリをすることもあった。
抱きついてくるまで無視をするとキミは怒るけどその顔が可愛くて、キスをするとすぐに機嫌がなおる。
「ナマエ…」
こんなにもキミを想ってるのに僕の脳みそはキミの声を忘れそうになってるよ。エンティティもどうせなら僕の記憶も消せばいいのに…そんなつまらないことアイツがするはずないけど。
自分の行動がバカバカしくなって目を開けようとすると、それと同時に体に衝撃が走った。
『さっきのお返し…』
ついに幻覚まで見えるようになったのか、いつの間にか現れたナマエが僕に抱きついている。ビックリしすぎて皮肉のひとつも思い浮かばなかった。
『ダニー……会いたかった…』
「えっ…いま、なんて…」
僕ってこんな変な声出るんだ、って冷静に考える自分と、前のナマエしか知らない名前を呼んだことに驚く自分で頭の中は騒がしかった。心臓がバクバク音を立てて、冷静沈着が売りなゴーストフェイスとは思えないくらいパニクってる。
『私…っ、思い出せた…ダニー』
泣きじゃくる彼女を抱きしめるとあのとき感じた違和感は一切なくて、外にも関わらずマスクをとってキスをした。確認するようにお互いの名前を呼んで抱きしめあってキスをして…会話もせずにどれだけの時間そうしてたのか。
「…さっきのお返しって言ってたけど全部覚えてるの?」
『儀式が終わって目が覚めたら今までの記憶が一気に流れ込んできて、エンティティがダニーを消したんじゃないかって心配になってここにきたの』
「で、僕に会えて嬉しかったんだ?」
『当たり前でしょ!あのまま記憶が戻らなかったら二度とこんな風に愛し合えなかったんだから!』
「うわぁ、恥ずかしいこと大声でやめてよ」
『さっきまで散々好きって言ってくれたのに』
「そのブサイクな膨れっ面懐かしい〜」
頬にキスをすると怒りながらも口元が緩む…うん、やっぱりナマエだね。
「愛し合うって言ったよね?僕的にこれは軽いスキンシップだからさっさと新しい家に移動してヤリたいんだけど?」
『なっ!記憶戻ったばっかりだからもう少し感動の再会の余韻に浸ってくれてもいいでしょ』
「無理。僕がどれだけ傷付けてられたと思ってるの?」
まぁ、ほぼ傷付けたの僕だけど
「それともナマエはイヤ?」
『その聞き方はズルい…』
「周りを気にせず僕とベッドの上で愛し合おうよ。今以上にキミに愛を伝えてあげるから」