その瞬間は突然に
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なんだろうこの違和感
目の前で這いつくばる彼女を殺すのは簡単だけどそんなことエンティティが望むワケがない。ナマエの挙動がおかしい理由を考えていると突然彼女が立ち上がり走り出した。
不滅でもつけてたのか、予想外のことに驚いてナイフを振るのが遅れ逃してしまった。
※※※
あと少しで目的が達成できたかもしれないのに突然ゴスフェが動かなくなり、少しでも這いずって逃げようとしていると突然力が漲り、立ち上がることができたので身を隠すために全力で走った。
岩陰に身を隠してセルフケアをしながらどうしてこんなに必死になっているのか考える。私は別に今のままでもいい…あんな声が聞こえたからって私には関係ないし…。
そもそも前の私ってなに?私がナマエであることに変わりはないのに前とか今とかおかしくない?
『私が好きだったなら…今の私でもいいじゃん…』
セルフケアの最中に集中力を切らすのが私の悪いところ。痛みの涙なのか悲しいのか自分でもわからない、とにかく全部がイヤになった。
別にゴスフェが消えたっていい、そうすれば私は何も気にせず新しい思い出を作ればいいんだから。サバイバーのみんなは受け入れてくれると思うし、なんなら今回はトリスタと仲良くなれるかもしれない。
うん、そうしよう
さっさと殺されて失敗しましたってことで
「間抜けな泣き顔どうも」
『──っ!』
ミスの通知で居場所がバレたのはわかる。バレていいから移動しなかったけど後ろから抱きしめられるとは思わなくて全身に力が入った。
『ちょっ、何!?』
「ふふっ、その顔すっごいブスだね」
『そっちからじゃ見えないでしょ!もう、離してよ!』
「エンティティに何か言われた?」
内緒話をするように耳元で囁かれさっきとは違う力が入った。その反応で何かを悟ったのかゴスフェはそのまま話を続ける。
「どうせキミは脱出しなきゃ僕を消すとでも言われたんだろ?アイツは約束を守らないからお気に召さない儀式をしたらどのみち最悪の結果になるよ」
『そんな…じゃあどうすれば…──えっ?』
エンティティにバレないように耳打ちして協力するんだと思ったら心臓付近に違和感を感じた。予想外の出来事に痛みは遅れてやってきて、大量の血が地面に落ちるのを見てやっと自分が刺されたことに気付いた。
『ゴス…』
「一度しか言わないからそれまで死なないでね」