その瞬間は突然に
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目が覚めると見慣れた天井
この感じ多分殺されたんだろうな…
「おはよう。最悪な目覚めのはずのにずいぶん幸せそうな顔ね」
『ケイト!ビックリした……そんなに顔ニヤけてる?』
「えぇ、少なくとも儀式で殺された人の顔じゃないわね。何があったの?」
『私…ゴスフェに告白したの。そしたら付き合ってくれるって』
ケイトには前から片想いのことを相談してたから喜んでくれると思ったのに、なぜかすごく微妙な顔をしてる。
「それって即答だった?」
『うん、ビックリするくらい』
「あのサイコパス!ナマエをからかうなら許さないから…!」
『ケイト…やっぱりキラーを好きになったこと怒ってる?』
「前から言ってるけど私は賛成派よ。人生何があるかわかんないし。それよりもあの男が本気なのかって話!」
『それは…多分微妙…。だからこそこれから私のことを知ってもらおうと思って!』
「ハァ…こんな素直な子がよりにもよってあんな捻くれ者に恋するなんて…」
わざとらしくため息をつきながらもケイトはナマエの頭を優しく撫でた。
「時間はたっぷりあるんだからゴスフェをメロメロにしてやりましょ!」
『うん!頑張る!』
そう意気込んでたはずなのに
「ナマエってこんなに鈍臭かったっけ?」
せっかくゴスフェと会えたと思ったら空回りしてミスばっかり。2回吊られてもう後がない。なんとか逃げ切って傷を治していると真後ろから聞こえる呆れた声。
『───っ!?』
驚いてセルフケアを失敗してしまった。
これ地味に痛いんだよね…
「あらら〜。早く止血しないと死ぬかもよ〜?」
『ありがとうございます。あと少しだから…』
「なーんて、待つわけないじゃん」
そりゃそうだよね。
キラーの前で堂々と治療するなんて、今日の私はやっぱり浮き足だってる。
メロメロどころかこのままじゃすぐに振られちゃうかも……刺されて倒れながらもそんなことを考えているとゴーストフェイスは私を担がずこっちを見てる。
「もしかして僕に会えて嬉しくて空回ってる感じ?」
『〜〜〜っ!』
「あははっ、わかりやすいリアクション。うん、今の顔は嫌いじゃないよ」
『今日は不甲斐ない姿を見せましたが、次は絶対満足させますから!』
「僕としては今日のナマエの動きも十分面白かったけどね。僕ってわかった瞬間喜びすぎ」
『だってキラーも増えてきていつ会えるかわからないし…』
「ナマエってホントに僕のこと好きなんだ?」
『はい、今はまだ顔がですけど』
「素直にどうも。それで?顔が見れたら満足?」
『そりゃ顔が見れたら嬉しいですけど、もっとゴスフェのことが知りたいです。中身も好きになりたいんです』
「……そんな真っ直ぐな目で言うなよ」
『すみません…意識が飛びそうで聞こえなくて……もう一回お願いします』
「ごめんごめん、失血死しそうだね。僕のことが知りたいなら調べたらいいよって言ったんだよ」
『ありがとうございま…す……次は質問させてくださ…』
もっと話していたいのに体が冷たくなっていく。意識のとぎれる瞬間ゴスフェが耳元で囁いた。
「森の奥においで。もちろん一人でね」