その瞬間は突然に
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変な世界につれてこられて殺人鬼と命がけの追いかけっこをする…何度考えても意味がわからない。
『現実世界では死んでないのにここでは何回でも死ねるって意味わかんない。みんなも当たり前みたいに言ってたし…殺人鬼ってどんな人なんだろ…』
「人間から化け物まで勢揃いだよ」
『化け物って大袈裟だなぁ。そんなの出てきたら勝てるわけ…っ!!』
「おっと、叫ぶのはダメだよ」
部屋には私だけだったはずなのにいつの間にか変なマスクの黒ずくめの男の人が私の口を塞いだ。殺人鬼とは儀式でしか会わないって聞いてたのに私を殺そうとしてるの?
「ククッ、すごい心臓の音。怖いよね?ほら…今キミの首に当たってるの何かわかる?」
首に当たる冷たい感触に体が硬直する
赤黒いものがこびりついたナイフが頬に移動し、恐怖で呼吸の仕方を忘れてしまう。
「油断してるから記憶無くしたりこうやって襲われるんだよ」
塞いでいた手が離れ冷たい空気が肺に入る。男はナイフをしまうと当たり前のように隣に腰を下ろした。
「で、どっから記憶ないの?」
『えっ…あ、えっと…ここにきてからの記憶がないです』
「うわ、敬語とか懐かし。じゃあ明日からの儀式では殺されまくるわけだ、可哀想にね〜」
なんで私の部屋に来たのかとか色々聞きたいことはあるのにペースを乱され質問に答えるのがやっとだ。なんとか隙を見て名前を聞くことができた。
「…ゴーストフェイス。それくらい資料に書いてあるだろ」
『すみません。人数多すぎて誰が誰やら…』
「ホントに何も覚えてないの?」
マスクのせいでとぼけたような顔に見えるのにその声は何となく悲しそうに聞こえて、必死で思い出そうとしたけど何も出てこない。
『ごめんなさい…なにも』
「そっか。ならいいや」
悲しそうって思ったのは気のせいだったと思うくらい軽い返事で立ち上がり、さっさと部屋を出て行ってしまった。
『何だったんだろ…変な人…』
殺されそうになった恐怖感はまだ拭えていない。それと同時に思い出せない記憶がある違和感に頭がぐちゃぐちゃになりそうだった。
『ダメだ、散歩でもしよ』
サバイバーと呼ばれる仲間たちに少しでも話を聞いて情報を仕入れたかった。