その瞬間は突然に
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
仮にも彼女って位置付けの手頃な女がベッドの上にいるのに性欲を満たすわけでもなく他愛のない会話。もしかして、僕って男として終わってる?
なーんて、2日前のことを儀式中に考えてみたり。
「やぁ、ジェイク。あれからナマエとは仲良くしてる?」
ぼんやりするのは性に合わないからジェイクでもいじめてやろ。
「うるさい。お前と話すことなんて何もない」
「そんなこと言わずに、同じ子に惚れたんだし仲良くしようよ」
「黙れ。やる気がないなら大人しく発電機が直るのを待ってるんだな」
「つまんない男だなぁ。そりゃナマエが振り向かないわけだよ」
「…っ、いい加減にしろ!俺は別にナマエのことをそういう風に思ってない」
「ふーん、じゃあナマエがこの前僕の部屋にいたこと知っても何とも思わないんだ?」
「お前の部屋だと?サバイバーがキラーのところへ行けるなんて聞いたことないぞ」
「聞いたことがないんじゃなくて行ったやつがいないんじゃない?それか行っても黙ってるか」
あっ、それってキラーも同じよね?
ナマエの部屋に突然行ったら……ククッ、間抜けな顔するだろうなぁ。
「気分変わった。さっさと儀式終わらせたいから死んで」
※※※
辿り着けるかなんて知らないけど、いつもナマエが来る方向に歩くとサバイバーキャンプが見えてきた。
次の儀式は…うん、ナマエはいないみたい。
バレないように物陰に隠れながら建物に入ると結構生活感のある感じがした。キラーの屋敷と違って明るいから僕の格好が逆に目立つ。
改めてバカなことしてると思いながらも、バレるかもしれないって感覚が久しぶりで高揚してる自分がいる。
よく見るとご丁寧に部屋にはネームプレートが掛けられてて案外簡単にナマエの部屋を見つけることができた。
心臓がドキドキとうるさい
まるで初めて人を殺したときみたい。
『はーい、だぁれ?』
ノックをすると呑気な声が聞こえる
誰って聞いてきたくせに確認もせずにドアが開いた。
そんな警戒心のないキミにはお仕置きだよ
『────っ!?』
扉が開いたと同時に姿勢を低くして視界から消え、口を塞いで首にナイフを突き立てた。
「相手が誰かも確認せずに開けるからだよ。もしかしたら殺人鬼が入ってくるかもって想像しなかった?」
心臓に触れてないのにナマエの鼓動が伝わる。相当驚いたみたいで大満足だよ。
『ゴ…スフェ……びっくりした…』
「あはは、顔真っ白だよ。何か怖いことでもあった?」
『と、とりあえず見つかる前に中入って!心臓止まるかと思った…』
「そう?僕には元気に動いてるように感じたけど」
『揚げ足取らないで。ビックリしたのはホント…あっ!ちょっと待って!!』
今度は僕がビックリした
ナマエは突然大きな声を出すと奥の扉に消えてしまった。
「何してんのー?お客様にコーラとケーキくらい出しなよ」
『そんないいものありません!…急に来るからスッピンだし部屋着だし…用意するから少し待ってて!』
「なーんだ、そんなくだらないこと気にしてたの?もう見ちゃったし、そんなことに時間使うなら僕をもてなしてよ」
脱衣所に隠れたナマエを部屋に引きずり戻した。
『ヤダ、離して!せめて化粧だけでも!』
「いいって言ってるでしょ。それとも彼氏の僕に見せられないの?」
『彼氏…だから少しでもマシって思われたいんだよ…』
あれ、なんだろこの感じ
『部屋着も全然可愛くないし…来るなんて思ってないから…』
心臓が痛くて不愉快な気分
『そんなに見ないで…』
「…可愛い」
あぁ、最悪だ…。