その瞬間は突然に
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最後の一人になり、本来ならハッチを探し回るところなのに私のお目当ては別にあった。
『あれ…どこ行ったんだろ…?』
暗いステージで隠密が得意な彼を探すのは難しく猫のパークを付けなかった自分を恨む。
「キミさっきから何してるの?ハッチなら真逆だけど死にたいの?」
お目当ての人の声に思わず頬が緩みそうになるのを堪え深呼吸をする。
『ゴ、ゴーストフェイスに一目惚れしました!私と…付き合ってください!!』
「……は?」
『お願いします!』
「いやいや、何それ?まず僕らそんなに仲良くないよね?それに一目惚れって顔見たことないくせに何言ってんの」
『あの…実は……見たことあって…』
「嘘つかないでよ。僕は人前でマスク外したことないし。からかってるならいつもより痛めつけて殺すけど?」
『嘘じゃないです!この前コラプスで貫かれたときマスクとって血を拭ってたでしょ?』
それは前回のゴーストフェイスとの儀式のとき、そのときも最後の一人になってハッチも閉められ時間切れ。コラプスに貫かれた返り血で彼のマスクが汚れた。
「うわ最悪、洗ったばっかなのに」
コラプスに貫かれたときごく稀にすぐに死ねないときがある。体は動かせないし声も出ないけど目と耳は生きていて、このとき初めて彼の素顔を見た。
「ふーん、じゃあナマエは僕を顔で選んだわけ?」
『はい。それ以外あんまり知らないし…』
「プッ…アハハッ!正直すぎるでしょ。てっきりキミは人は見た目じゃないってタイプかと思ってた」
『自分でもビックリしてます。でもあれからゴスフェの顔が忘れられなくて…もしも今日、最後の一人になったら告白しようと思ってました』
「なるほどね……いいよ、付き合おっか」
『えぇっ!?』
「驚きすぎ。ナマエが望んだことでしょ」
『まさかオッケーもらえると思ってなくて…ありがとうございます』
「でも彼女だからって儀式で殺さないとかないから、そこは勘違いしないでね」
『はい!よろしくお願いします!』
「じゃ、早速……サヨナラ」
ナマエの意識はここで途絶えた。
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