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秋も終わりを迎えかけ、鮮やかに染まった紅葉が広がる。いつもと違う景色に、気持ちもなんだか照れ臭いような、心地好いような。
冴島さんの仕事にようやく一段落つく頃。今日は以前から約束していた、温泉旅行に来ていた。
忙しくて構ってあげられなくてごめんな、と申し訳なさそうに話すのをきっかけに、それならば、休みができたらどこか行きましょうね。と意図もなく返した言葉を覚えていてくれて、律儀にこうして旅行に連れてきてくれた。
本当に連れてきてくれると思わなかった、と言えば違うけれど、私が不意に話したことを、こうして叶えてくれるなんて、冴島さんらしいというか。嬉しくて、くすりと笑みがこぼれてしまう。
元々ひとりでの行動が多かった彼は、付き添いの部下がいることを好まない。
冴島組の頭を勤める立場になってもそれは変わらず、それでも神室町にいると否が応でもたくさんの部下に囲まれることが多くなってしまう。
しかし、こうして遠出をすることになり、今日は本当にふたりっきりだ。
「綺麗な紅葉でしたね」
宿に着いて、一休みしようと用意されていた座布団に座る。お茶を淹れながら話すと、「せやな」と短くこたえて、私の手元を冴島さんの優しい視線が捉えた。
ようやくの休みで少し朝寝坊してから出発したためか、もう外はさっきまでの茜色の夕焼けが過ぎ去り、夜が覆っていた。
「もうこんなに真っ暗」
「ほんまやなぁ」
驚きつつ、少しがっかりして話すと、振り向いて窓の外を見た冴島さんも、冬の始まりの日の短さを思うように、しみじみと声をあげた。
忙しなく過ごすのが嫌だったので、素泊まりにして、外でご飯を食べてきて正解だったかもしれない。
と考えてからすぐに、こんなに素敵な旅館に素泊まりだなんて、勿体なかったかな。とも思ったりした。
そんなことをあれこれ考えていると、「温泉、入ろうや」と、いつの間にか湯飲みを空にした冴島さんが立ち上がり言った。
個室の露天風呂がついた部屋にしていたので、二人でゆっくり入ろうね。と、それも楽しみにしていたのだ。
「はい!」
返事をしてすぐに冴島さんの後を追いかけた。
空いた窓からひんやりとした夜の空気が頬をなでる。大きな背中からひょっこり顔をのぞかせてみれば、ちょぽちょぽと音をさせながら湯気を立てた露天風呂があった。
こちらを振り向き、冴島さんが微笑む。
「ええやんけ。さ、入ろか。」
「ふふふっ。なんだか、贅沢ですね。」
ぱっぱと服を脱いで身体に湯をかけると、冴島さんはその巨体をあっという間にお湯に沈めていく。同時に湯船の質量を超えて行き場を失ったお湯が豪快な水音を立てて溢れ出す。
はよしぃや、なんて笑いながら急かされるけれど、冴島さんの目の前で服を脱ぐと思うと急に恥ずかしくなってきて、私は部屋風呂の脱衣場まで駆け足で向かった。
脱いだ衣類をたたみ、髪を手早く上げ、バスタオルを巻いたらまた露天風呂に戻る。
冴島さんはすっかりリラックスモードになっていて、部屋の明かりを背にして星空を見上げていた。そしてその傍らにはいつの間に用意したのか、日本酒の瓶が置かれていた。
「お風呂でお酒なんて、だめですよ」
「お、きたか」
聞く耳なし。そんなところに思わず笑いながら、冴島さんの隣にしゃがんだ。
そっと手をつけると、ちょうどいい湯加減。手早くバスタオルのまま身体をながして、足を湯につけた。
「とらんのか」
「えっ」
あぁ、やっぱりそうですよね。なんて思いながら、恥じらうように後ろを向いてバスタオルを外すと、そっと足先から私も湯に沈んだ。
「あったかぁい」
思わず声にだしながら、自然と頬が弛む。そんな私を見ながら、冴島さんは満足そうにこちらを見た。
「本当、連れてきて良かったわ。なかなか、構って構ってやれんくてすまんかったな。」
「いいんです、これでチャラです。忙しいのは、仕方ないことですし。」
「そうか……」
「それに、私も……待つのは得意な方なんですよ。」
また申し訳なさそうにする冴島さんに気にしないでほしくて笑いかけると、いつもは頭を撫でてくれるのに、髪が濡れると気遣ってくれたのか頬を控えめに撫でられた。
「飲めや」
半分ほどまで減った日本酒の瓶を顔の前に突き出されれば渡されれば、じゃあ、少しだけ……なんて言いながら受けとり、冴島さんの飲み方とは対照的にちょびと口に含む。
途端に、米の甘さと香りが口に広がる。こんな状況で飲むから、余計に美味しく感じてため息が出てしまう。
「うまいやろ」
「はい、おいしいです」
「お前がおって、酒があって、こんなとこ来れて。今日は最高や。」
「私もです。」
ふたりで温泉を楽しみながら、少しずつお酒を飲んだ。
他愛ない会話をいくつかして、そろそろ部屋にもどろうか、と、また来たときのように冴島さんに背を向け立ち上がった。
ざぱん、と湯から出ると、先程脱ぎ捨てたバスタオルを手に取り、すっかり濡れて冷えきった水を絞った。
濡れたタオルを備え付けの籠に入れれば、続いてすぐに冴島さんも立ち上がる音がして、駆け足で新しいバスタオルを手に取る。
……と、同時に、だらんと垂れたバスタオルで前だけを隠したまま、その身体は力強い腕に抱き寄せられた。
「なまえ……」
冷たい空気が、お湯で火照った少しづつ身体を冷ましていく。
ほどなくして、首筋にくすぐったさを感じた。
「んっ……」
小さく声を上げて肩をすくめる。
「湯冷め、しちゃいますよ……」
何をされたのか理解する前に、温泉で暖まったのとは違う熱が耳まで赤く染める。
やっと出した声は、少しかすれてしまって、余計に恥ずかしさが募る。
「せやな、」
そう聞こえたと同時に、強い力で身体が浮き上がる。声を上げる間もなく私は抱きかかえられ、バスタオル一枚かけたままにベッドに連れていかれた。
濡れた身体のままそっと下ろされると、シーツが少しずつ水気を吸っていった。
湿った背中の心地悪さと恥ずかしさを感じながら、抱えてきたバスタオルで、見えないようにしながら手早く身体を拭う。
しかし拭いきる前に、大きな身体に覆い被され、それを阻止されてしまった。
「さえじま、さっ」
ぽってりと厚い唇が言葉を遮り、そのまま何度も私の唇を啄んだ。段々と荒くなる息づかいを感じながら、にゅるり、とした感触が唇を割って入り、口内を乱す。
濃厚な冴島さんの香りのなかに、先ほどふたりで飲んだ日本酒の香りがした。
アルコールのせいなのか、それとも……。
なんて考える余裕もなくなってきて、ぼうっとした快楽が頭を犯していく。
「……んっ、……は、ぁ……んぁ……」
ちゅ、と音を立てて唇を離すと、熱い吐息をさせながら冴島さんが呟いた。
「なまえのうなじ……めっちゃエロいわ」
「えっ」
「たまらんくなってもた、すまんな」
言い終わると、すぐに今度は首筋に口付けてくる。ちゅっ、くちゅっ、と身体に残った水滴を舐めとるようにされる。
途端に快楽の波がやってきて、彼の肩を掴んだ手に、力が入ってしまう。
止められない声を必死に我慢しようともがいていると、彼の左手がするり、と、バスタオルを払いのけた。
そのまま、そろりと膨らみに手をあてがい、緩急をつけながら揉みしだいていく。弄ぶかのように、大きな手で何度もバストの形を歪めていく。
「んぁっ……、くぅ、ん……」
首筋に口付けていた唇は、いつの間にか鎖骨へと下がり、そして膨らみの周りへと移動していた。
淫らな音をたてながら、なおも水滴を舐めとるその舌に、もどかしい気持ちになる。
「してほしいんか」
「……ふぁ、っ……ぁう……」
急な問いかけに、言葉にならない声を上げると、またも突然に強い刺激が身体に襲いかかる。
水滴を舐めとっていた舌が、膨らみの頂点を捉えていた。
くちゅり、くちゅり、と大きく舐めてみては、舌先で小刻みに何度もそこを弾く。
左手も同時に、先端を摘まみながら、コリコリと軽く押し潰すようにして、時に引っ張る。
執拗にそこばかり責め立てては、冴島さんは反応を楽しんでいるようにも見えた。
「ぁ、う……そ、そこっ……ばっかり……」
「すきやろ」
抵抗のつもりだったけれど、あっけなく言い返され顔が熱くなるのが自分でもわかった。
そう、嫌いじゃ、ない。冴島さんは私のことをよく知っている。
繰り返し弄ばれたそこは、形がわかるほどにぷっくりと膨らみ、かたさを増してピン、と上を向いていた。
ざらついた舌先が何度もその上を往復して、左手の指先で、くりくりと優しく擦り付けられる。
なにも考えられなくなってきて、徐々に別の場所がじんじんと切なく疼きはじめた。
「腰、うごいとるで」
指摘される度に恥じらいで顔が熱くなり、思考が鈍る。その方が私が感じてしまうことを知っているから。冴島さんは、意地悪だ。
それでもまだ膨らみをいじめることをやめない冴島さんは、体制を変えて左手を支えにし、反対の膨らみに口付けをはじめた。
「ひゃう、……んっ!」
冴島さんの唾液で濡れたそこを、今度は右手で弄ぶ。
唾液を塗りつけるかのようにしながら、何度も、何度も、優しくそこをこすりあげた。
唇は変わらずいやらしく音を立て、その音を聞くたびに全身が痺れたような感覚になってしまう。
「……ぃやっ、ぁ、……っはぁ、……」
切なさから声をあげると、焦らすように冴島さんが微笑む。
「どうしてほしいんや」
言いたくない。言えば淫乱だと思われてしまう。けれど、言わないと、してもらえない……。
恥じらいの葛藤をするものの、そうしている間にも手では身体を弄ばれ続け、快楽の感情が勝ってしまう。
「冴島さんが、ほしいです」
「……ほんまに、なまえは、可愛いな」
執拗に愛撫され続けたせいで、シーツにまでべっとりと愛液をたらし、だらしなくなった場所を冴島さんの指が触れた。
触れただけなのに、待ちわびていた身体には刺激が強すぎて、それだけで仰け反ってしまう。
ぬらり、ぬらり、と指を前後させ、濡れているのを確かめるかのように小さな谷間を行き来させた。
そして、その先にあるかたくなったそれを、突然に擦り上げる。
「ひゃぁ……んっ!」
上ずる声がだらしなく漏れ、そういえば、この部屋が離れでよかった。なんて一瞬の冷静さを取り戻させる。
しかしそれも束の間、冴島さんの指がまたその突起をくりくりと愛撫しはじめ、思考はすぐに快楽へと溺れていく。
「……はぁ、ぁっ……く、ぅ……」
くるくると円を描くように優しくそこを撫で回され、腰が浮いてしまう。
すべての感覚がそこに集中したかのようになり、がくがくと膝が震えだした。
「だ、ぁ、……めっ……っ!い、ちゃっ……」
「ええで」
その手は止まることなく、私を絶頂に導いた。途端に大きく喘ぎ、浮いた腰を冴島さんが抱き止める。
じんじんと熱を帯びるのを感じながら、乱れた呼吸を整えようと思考を巡らせた。
「はぁ、……ぁ……は……」
「いくで」
息を吐く間もなく、今度はにゅるりとその穴に指を沈められる。
ぐちゅり、とはしたなく水の音がして、絶頂を迎えた直後、また快楽へと引きずり込まれていく。
ゆっくりと、傷がつかないように、中を掻き回す。
思わず、もどかしくなり腰を捩らせた。
「……もっと、……して、大丈夫……です……」
絶頂を迎えたばかりなのに、もう次の快感が欲しくなっていた。
無意識に、懇願の言葉を口走って、冴島さんをじっとりと見つめた。
「あかんわ……」
余裕が少しなくなったような口振りで呟くと、冴島さんは私に沈めていた指をひとつ増やし、控えめに、それでもさっきよりは激しく、中を乱していった。
止まらない喘ぎがだだ漏れて、それを冴島さんの唇が塞ぐ。
ぐちゅり、ぐちゅり、と掻き乱しながら、息ができないほどに唇を啄み、舌を舐める。唾液を吸われるように、じゅっ、と舐めとられ、二度目の快楽は、一度目よりも随分早く押し寄せた。
「んっ、ふ……ぅ……っんんっ!」
声にならない声が鼻から漏れて、絶頂を迎えながら大きく仰け反った。
ようやく唇を離した冴島さんは、唾液でまみれた私の顔をそっと拭い、既に大きくなりきった自身を私へあてがう。
「いれるで」
「まっ、て」
整わない呼吸のまま、彼の動きを制止すると、力の入らない身体を無理やり起こし、抱きついた。
「私も……したいです」
余裕がなさそうに、驚いて固まる冴島さんをよそ目に、固くなったそれに向けて身を屈めた。
なっ、と上から声がしたけれど、構うことなく先端に口付けのお返しをした。
大きすぎて口に入りきらないそれを、先っぽだけでもと必死に咥えこむ。
舌先で裏を舐めながら、手では竿を扱き、そして玉を優しく撫で上げた。
途端に冴島さんの甘い声が聞こえて、その声だけでまた自分も腹の奥が、じん、となるのがわかった。
何度かそれを繰り返すと、ぐっと押し返され、ちゅぽん、といきなり唇を話されてしまった。
「もう……アカン」
息遣い荒くなり話す冴島さんは、私をベッドに押し倒すと、そのまま何も言わずに私へと腰を押し込んだ。
大きすぎるそれを咥えこむには急すぎて、悲鳴に近い声をあげてしまう。
しかし、長い時間をかけて慣らされたそこは、裏腹にしっかりと冴島さんを受け止め、涎を滴ながらその動きを円滑にさせた。
「は、ぅっ!……ぁっ!、ひ、ゃっ……!」
激しく打ち付けられる腰は、徐々にリズミカルな動きに変わっていく。
濡れすぎた液が彼の身体をも汚していくけれど、構うことなくパツン、パツンと肌の音を奏でながら動きは続いた。
その度にまた、快感の波が押し寄せ、息苦しさで声が声にならなくなっていく。
「っ、あ、……ちょ、まっ……」
制止を懇願するものの、動きは止まることなく何度も押し寄せる。
彼のものが内部を擦るたびに、またきてしまう絶頂を感じさせる。
「だ、めっ……さ、え、……っ、たい、が、……さんっ!」
絶頂へ向かい動き続けていた腰が、一瞬弱まった。
でもそれはすぐに元のリズムへと戻り、「すまん、」とだけ吐息の間に冴島さんが呟いた。
「……ひ、ぁ、……っま、また、いっちゃ、……」
「俺も、や……」
三度目の絶頂を迎え、上に被さる彼を強く抱き締めた。
瞬間それにより、きゅ、と閉まった内部に刺激され、冴島さんも辛そうな声をあげる。
そして、すぐにお腹に生ぬるい感触がぱたぱたと広がった。
息を荒くしながらすべてを出しきると、覆い被さっていた巨体はごろり、と私の横に転がった。
「……っはぁ……、もう……激しすぎ、ます……」
やっとの思いで呼吸を整えながら言うと、いつの間にか汗にまみれた冴島さんが、こちらをちらり、と見て微笑んでいた。
もう!と笑いながら怒ってみせると、ごろりと寝返りをして、まだ汚れた腹部で身動きの取れない私の額に、優しく口付けをした。
「すまんな……。汚れたし、もっかい風呂いこか。」
むくりと起き上がると、枕元のティッシュで私のお腹を拭い、手を差し伸べてくる。
私はそこに手を重ね、ぐったりとした身体を彼に預けた。
「はい」
返事をすると、とても疲れたのに幸せが溢れて、なんだかまた笑ってしまった。
窓の外はさっきよりも随分寒そうで、かすかに虫の声が聞こえてきた。
べたべたになった身体を寄り添わせながら、またいつの日か、ふたりでここに来たい……と、もう考えてしまっている。
大きな胸板に額をつけてみると、冴島さんが私の肩をそっと抱き寄せてくれた。
心からこの人が愛しい……そう思いながら、もう少し。とこの時間をとても大切に思った。
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