第七章
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あれよあれよと時は過ぎ、すっかり瀞霊廷中に、なつみが男になったという情報が行き渡っていた。三番隊舎内でも、もう彼がその姿であることに、違和感が無くなってきていた。馴染んでいる。そして、その容姿のために、女性隊士たちからよく声をかけられるようにもなっていた。女性の気持ちをよくわかっている、かわいい男子ということで、人気になっていたのだ。その一方で、大っぴらには見せていなかったが、男性隊士たちは少々ガッカリしていた。
そんなある日の夜、毎晩市丸と一緒にお風呂に入っていたなつみは、湯船に浸かりながら、彼から、その日に行われた隊首会でのことについて聞かされた。
「今日な、隊首会あったやんか〜」
「はい」
「始まる前な。京楽さんがエライ騒いでたんよ。『なつみちゃんを女の子に戻せー』言うて。涅さんとケンカしとった。好かれてんね?キミ」
「好かれてません。おもっきし嫌われました」
なつみはお湯に鼻まで潜って、ブクブクした。
(あんな目で睨んだのに、好きなわけないもん)
「キミもわかってると思うけど、キミの性転換に反対してんのは、京楽さんと藍染隊長と卯ノ花さん」
ブクブクブク…
「大半は『しゃーないわ』派なんやけど。驚いたわ〜。総隊長さんは、キミが男なん賛成なんやね」
バシャッ💦
「そうなんですよ❗️めっちゃ心強い味方です❗️」
勢いよく上がったので、飛沫が市丸にかかった。顔を拭く。
「そぉ。ほんで、ほんまやったら誰も文句言われへんようになんねんけど、やっぱ、卯ノ花さんの説得力は強かってん」
「え⁉︎」ちゃぽんと座る。「だって総隊長、『儂の望んだ働きをする能力さえ有しておれば、容姿などどうだろうとかまわん』って言ってたのにぃ!論破されちゃったってんですか⁉︎」
「それ、似せてるつもりなん?(笑)せやで、キミの健康を持ち出されたら、無視できひんて」
「健康?涅隊長に毎日データは送ってます。いつも異常無しって報告もらってますよ」
「今はな」
「今は?」
「男の身体にする薬のリスクは聞いてるん?」
「し、知りません…。副作用とか出なかったので、気にすることじゃないかと」
「そうなんや」
よくないことを聞かされそうで、なつみは左側に寄って少し縮こまった。
「なつみちゃんが飲んでる薬はな、男の身体を作るのに必要な細胞を作ったり、いらん細胞を消したりする作用があるんよ」
「はい」
「それは、キミの生命力の源いうんかな、女の子の身体を作って保とうとする力に抵抗してることになるんよ」
「はい」
「ほんで、薬は身体にとっては異物。邪魔者やから、やっつけられるようになってくるんやないかなって」
「ぼくにとっては大事な物です。異物じゃないです!」
「心と身体は違うもんや。ようわかってるやろ?」
「むぅ」
「薬が効かんようになれば、服用する量を増やすか、強いのに切り替えるかせないかん。それがどんだけの負担になるか、卯ノ花さんは心配してんねんて」
「まだ!そんなの、先の話じゃないですか!まだ大丈夫です。このまんまで」
「うん。そうや。せやから、今はええの」
では、元柳斎が出した決断とは、何だったのか。
「今は…」
うんとひとつ頷く市丸。
「隊首会の本題に入る前に、わざわざ時間割いて言い渡された決定はな」
(そう言われると、めちゃめちゃ申し訳ないじゃん💧頼んでねぇし‼️)
「なつみちゃんを元の姿に戻させること」
「えぇーーーっ‼️😫」
話の流れからして案の定。
「たーだーし!」
ただし?
「ただし?」
何か条件が?
「キミが戻りたいと願ったら、や」
「そぉーんなっ😝」
あり得ないことを。
「総隊長はキミに甘いわ」
今度はブクブクじゃなく、喜びで傾く。浴槽の縁に寄りかかる。
「一安心😊」
「あと、キミの健康上に何らかの問題が発生する兆候が見られた時点で、男体化薬の使用を禁ずる」
「な゛ぁーーーッ‼️⁉️ケチッ‼️‼️」
バシャッ💦💦
顔を拭く。
「ええやんか。すぐに、どうこうするわけやないんやから」
「そうですけど!ドクターストップなんて、さじ加減じゃないですか!体毛増えただけでも、健康上の問題とか言われたら、たまったもんじゃないです!」
「それはないやろ😅」
「もぉぉー!」
頭を抱え、天井を仰ぐ。
「いつっちゅーことやないけど、今の身体でおれるのに期限がつけられてもうたな」
「ケチケチケチ!隊長、止めてくれなかったんですか?『あの子の好きにさせたらええやないですかぁ』って」
「それもマネしてるつもりなん?」
狐目になるように、自分の目尻をきゅいっと上げている。
「はい」
「アホ」
市丸は、右手を水面でギュッと握って、水鉄砲を顔面にふっかけた。
「ブヘッ💦」
「ボクなんかが口挟んだかて、しゃーないやろ」
顔を拭く。指をフリフリ((☝️))
「隊長は、問題になってるぼくの上司です!口を挟む権利有りますよ!」
「よう自分で言うな、この問題児。しばらくは男の子でおれるんやから、大人しく言うこと聞いとき。これで反対派からの文句も落ち着くんやからな」
「そぉーですけどぉ」
ブクブクブク…
「そのうち戻らなあかんくなったんや。男として、やりたいことあったら、とっとと済ませた方がええかも知れへんで」
むく
「何かしたいことないん?」
「そうっすね〜」
なんて勿体ぶったところで、ちゃんと心に決めている。
「男性死神協会に入りたいです!」
「ふーん。そらまた何でなん?」
「男だからっす😏」
「確かに、男の特権やけど」
「射場さんをよく見習って、男気上げたいんですよ‼️💪」
「そぉかー?😅」
「どなたか会員になってる方、知りませんか?」
「それやったら、イヅルやな。あの子に頼めば、会長さんに話通してくれるかも」
「やった!めっちゃ身近な人でラッキー」
「他は?」
「他はですね。あいつらと、男湯に入ることっすかね😏」
「いつもの7人でってこと?」
「そーです‼️」
「にしても、その辺の銭湯でっていうんは、味気ないなぁ。せっかくやから、また旅行でもしてきたらどうや?(笑)」
「またって」
「ちゅっちゅして」
「しません💢」
「とりあえず、あの子らに連絡してみ。休みは工面したるから」
「わーい、隊長、ありがとうございます😄」
「けど、本年度中は有給付かへんから、そこんとこ注意な」
「ゲッ」
とは言え、身に覚えのある現実。
「仕方ないっすね」
「ズル休み、楽しんでや」
「無断じゃないので、そんな言い方やめてください!」
「はいはい。あとは?」
「うーん…、そんだけですね」
「はぁ?たったの2コやん」
「良いんです!これから見つけます!」
「女の子とデートしたいとかやないんや」
「デートなら、…、美沙ちゃんは付き合ってくれませんし😔」
「別の子でもええやん」
ブクブクブク…
「余計なお節介は、さっきの2つだけにしたるわ。簡単やな〜(これ、飽きるんが早いんとちゃう?😅)」
そしてこの後、2人の夜はまだ続く。弟を気遣う兄から教わる、男としての嗜み。夜が明けて、仲良く揃って寝坊する姿を見るところまで飛んでいただけると、幸いである。なんせ、2人にとっての間違いな一夜となる故に。
そんなある日の夜、毎晩市丸と一緒にお風呂に入っていたなつみは、湯船に浸かりながら、彼から、その日に行われた隊首会でのことについて聞かされた。
「今日な、隊首会あったやんか〜」
「はい」
「始まる前な。京楽さんがエライ騒いでたんよ。『なつみちゃんを女の子に戻せー』言うて。涅さんとケンカしとった。好かれてんね?キミ」
「好かれてません。おもっきし嫌われました」
なつみはお湯に鼻まで潜って、ブクブクした。
(あんな目で睨んだのに、好きなわけないもん)
「キミもわかってると思うけど、キミの性転換に反対してんのは、京楽さんと藍染隊長と卯ノ花さん」
ブクブクブク…
「大半は『しゃーないわ』派なんやけど。驚いたわ〜。総隊長さんは、キミが男なん賛成なんやね」
バシャッ💦
「そうなんですよ❗️めっちゃ心強い味方です❗️」
勢いよく上がったので、飛沫が市丸にかかった。顔を拭く。
「そぉ。ほんで、ほんまやったら誰も文句言われへんようになんねんけど、やっぱ、卯ノ花さんの説得力は強かってん」
「え⁉︎」ちゃぽんと座る。「だって総隊長、『儂の望んだ働きをする能力さえ有しておれば、容姿などどうだろうとかまわん』って言ってたのにぃ!論破されちゃったってんですか⁉︎」
「それ、似せてるつもりなん?(笑)せやで、キミの健康を持ち出されたら、無視できひんて」
「健康?涅隊長に毎日データは送ってます。いつも異常無しって報告もらってますよ」
「今はな」
「今は?」
「男の身体にする薬のリスクは聞いてるん?」
「し、知りません…。副作用とか出なかったので、気にすることじゃないかと」
「そうなんや」
よくないことを聞かされそうで、なつみは左側に寄って少し縮こまった。
「なつみちゃんが飲んでる薬はな、男の身体を作るのに必要な細胞を作ったり、いらん細胞を消したりする作用があるんよ」
「はい」
「それは、キミの生命力の源いうんかな、女の子の身体を作って保とうとする力に抵抗してることになるんよ」
「はい」
「ほんで、薬は身体にとっては異物。邪魔者やから、やっつけられるようになってくるんやないかなって」
「ぼくにとっては大事な物です。異物じゃないです!」
「心と身体は違うもんや。ようわかってるやろ?」
「むぅ」
「薬が効かんようになれば、服用する量を増やすか、強いのに切り替えるかせないかん。それがどんだけの負担になるか、卯ノ花さんは心配してんねんて」
「まだ!そんなの、先の話じゃないですか!まだ大丈夫です。このまんまで」
「うん。そうや。せやから、今はええの」
では、元柳斎が出した決断とは、何だったのか。
「今は…」
うんとひとつ頷く市丸。
「隊首会の本題に入る前に、わざわざ時間割いて言い渡された決定はな」
(そう言われると、めちゃめちゃ申し訳ないじゃん💧頼んでねぇし‼️)
「なつみちゃんを元の姿に戻させること」
「えぇーーーっ‼️😫」
話の流れからして案の定。
「たーだーし!」
ただし?
「ただし?」
何か条件が?
「キミが戻りたいと願ったら、や」
「そぉーんなっ😝」
あり得ないことを。
「総隊長はキミに甘いわ」
今度はブクブクじゃなく、喜びで傾く。浴槽の縁に寄りかかる。
「一安心😊」
「あと、キミの健康上に何らかの問題が発生する兆候が見られた時点で、男体化薬の使用を禁ずる」
「な゛ぁーーーッ‼️⁉️ケチッ‼️‼️」
バシャッ💦💦
顔を拭く。
「ええやんか。すぐに、どうこうするわけやないんやから」
「そうですけど!ドクターストップなんて、さじ加減じゃないですか!体毛増えただけでも、健康上の問題とか言われたら、たまったもんじゃないです!」
「それはないやろ😅」
「もぉぉー!」
頭を抱え、天井を仰ぐ。
「いつっちゅーことやないけど、今の身体でおれるのに期限がつけられてもうたな」
「ケチケチケチ!隊長、止めてくれなかったんですか?『あの子の好きにさせたらええやないですかぁ』って」
「それもマネしてるつもりなん?」
狐目になるように、自分の目尻をきゅいっと上げている。
「はい」
「アホ」
市丸は、右手を水面でギュッと握って、水鉄砲を顔面にふっかけた。
「ブヘッ💦」
「ボクなんかが口挟んだかて、しゃーないやろ」
顔を拭く。指をフリフリ((☝️))
「隊長は、問題になってるぼくの上司です!口を挟む権利有りますよ!」
「よう自分で言うな、この問題児。しばらくは男の子でおれるんやから、大人しく言うこと聞いとき。これで反対派からの文句も落ち着くんやからな」
「そぉーですけどぉ」
ブクブクブク…
「そのうち戻らなあかんくなったんや。男として、やりたいことあったら、とっとと済ませた方がええかも知れへんで」
むく
「何かしたいことないん?」
「そうっすね〜」
なんて勿体ぶったところで、ちゃんと心に決めている。
「男性死神協会に入りたいです!」
「ふーん。そらまた何でなん?」
「男だからっす😏」
「確かに、男の特権やけど」
「射場さんをよく見習って、男気上げたいんですよ‼️💪」
「そぉかー?😅」
「どなたか会員になってる方、知りませんか?」
「それやったら、イヅルやな。あの子に頼めば、会長さんに話通してくれるかも」
「やった!めっちゃ身近な人でラッキー」
「他は?」
「他はですね。あいつらと、男湯に入ることっすかね😏」
「いつもの7人でってこと?」
「そーです‼️」
「にしても、その辺の銭湯でっていうんは、味気ないなぁ。せっかくやから、また旅行でもしてきたらどうや?(笑)」
「またって」
「ちゅっちゅして」
「しません💢」
「とりあえず、あの子らに連絡してみ。休みは工面したるから」
「わーい、隊長、ありがとうございます😄」
「けど、本年度中は有給付かへんから、そこんとこ注意な」
「ゲッ」
とは言え、身に覚えのある現実。
「仕方ないっすね」
「ズル休み、楽しんでや」
「無断じゃないので、そんな言い方やめてください!」
「はいはい。あとは?」
「うーん…、そんだけですね」
「はぁ?たったの2コやん」
「良いんです!これから見つけます!」
「女の子とデートしたいとかやないんや」
「デートなら、…、美沙ちゃんは付き合ってくれませんし😔」
「別の子でもええやん」
ブクブクブク…
「余計なお節介は、さっきの2つだけにしたるわ。簡単やな〜(これ、飽きるんが早いんとちゃう?😅)」
そしてこの後、2人の夜はまだ続く。弟を気遣う兄から教わる、男としての嗜み。夜が明けて、仲良く揃って寝坊する姿を見るところまで飛んでいただけると、幸いである。なんせ、2人にとっての間違いな一夜となる故に。