第五章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
京楽が最後の書類を読み終わりそうなのを確認し、今のうちとトイレに行っておくなつみ。お出かけ前に、ちょっと待ってとは言いたくないから。
隊首室に戻ると、京楽は机の上の整理を終えたところだった。
「全部終わったよ〜。すっかり日が暮れちゃったね。いやいや、参ったよ」
「あの、京楽隊長」
なつみは机越しで話そうかと思ったが、勇気を出して、京楽のすぐ横まで近づくことにした。
「何だい?」
「本当なら今日、どこに行くおつもりだったんですか?」
そう尋ねられ、京楽は椅子に腰掛け、なつみを自身の膝の上に招いた。断られることを期待して。
「こっちおいで」
「…はい///」
期待は裏切られてしまい、ちょこんと大人しく京楽の膝の上に、なつみは座りにきてしまった。顔を真っ赤にして。自分が誘っておいて、少し戸惑ってしまう。
「今はデート中ですから…///」
「…そうだったね」
落ちないように、京楽はなつみを引き寄せた。
「本当はね、現世に行って、水族館に連れてってあげようと思ってたんだ」
「えっ」
「なつみちゃんが好きそうな場所かなって考えてさ」
なつみはうんうんと頷いてみせた。
「はい。好きです。行きたいです、水族館」
正解を導き出せて嬉しいが。
「うん。ボクも行きたい。でももうこんな時間だから、行けないね。ボクのせいで、ごめんよ」
「そんなことないです。デートプランをいろいろ考えていただいてたみたいで、ぼく、嬉しいんです。行けなくて残念ですけど、今日じゃなきゃいけないわけでもありませんから。謝らないでください」
恥ずかしくて目を合わせられないくせに、抱き寄せる腕には触ってくる。
「それって、またデートの約束してくれるってこと?」
こくんと頷いた。
「すぐには難しいかもですけど」
「良いよ。待てるさ」
京楽はなつみの背中にしっかり腕を回し、彼女を抱きしめた。
「これからどうしようか、なつみちゃん…」
珍しくなつみも、京楽にくっつきにいった。
「///」
態度で示すのが精一杯で、言葉では答えられないが。
「おうち帰る?」
「え⁉︎」
まさかの提案。
「だってなつみちゃん、今日は辛い日なんでしょ?無理しなくても良いよ」
気づかれているのに驚いて、なつみは立ち上がった。
「うぅぅぅ」
くるくるきょろきょろして、自分のお尻を見ようとした。
「びっくりして、いっぱい出ましたぁ😣」
「どういうシステムだい?💧大丈夫、染みてないよ(笑)」
さっき替えたばかりで、余裕ぶっこいていたのに、もうずぶ濡れである。
(これだから2日目は💢)
京楽も立ち上がり、ぷりぷりしているなつみの頭を、少し屈んで撫でてあげた。
「頭痛いとか、お腹痛いとかない?女の子は大変だね。こんな日に、いろんなとこ連れ回そうとしてたなんて、申し訳ないよ」
なつみはきゅーっと胸のところで手を握っていた。俯いて、尖った唇。
「ぼくの方こそ…。ほんとは先週のはずだったんです。何でか予定より遅れちゃって、昨日からで。どうしようかと思ったんですけど、でも会いたくて、来ちゃいました。言わなければ、お気を遣わせることもないかと考えてましたし。でも、…そうですよね。生理中の人とデートなんて、おもしろくないですもんね」くんっと息を吸った。「すみません、帰りますっ」
鞄を掴んで、足早に出口へ向かった。
しかし、なつみが開けようとした扉はドンと押さえられて動かなかった。その小さな背中に覆い被さるように、京楽はなつみを制止する。
「なつみちゃん、何か勘違いしてない?」
どうして?なんで?と震えているなつみ。
「ボクはキミを抱きたくてデートに誘ったわけじゃないんだよ。期待してなかったって言ったら嘘になるけど、そうじゃない。他の誰かとじゃなく、ボクとキミが一緒に過ごす時間が欲しかったんだ」
怖がらせないように、離れて優しい距離に変える。
「さっきのボクの言葉、『帰れ』って聞こえたかな。だったらごめんよ。でも違うからね。身体が辛くて楽しめないなら、無理しないでおうちでゆっくりする方が良いかなって思っただけだから」
なつみはその言葉を聞いて、さっと振り返った。ずっと逸らしていた視線を、ようやく京楽の視線とつなげるように。
「やっと目を合わせてくれたね」
だがなつみの表情はくしゃくしゃになり、目からは涙が溢れて、泣きじゃくり始めてしまった。
「わぁああんっ」
「どうしたの⁉︎」
しゃくりながら状況説明を試みる。
「す、すいま、せん。感情の、コントロールが、効かなくて」
よしよしと、とりあえず抱きしめてなだめてあげる京楽。その腕の中でなつみは話し続けた。
「さっき、尾田と、話したばっかり、なのに、ぼくまた、勝手に思い込んで、ちゃんと京楽隊長のこと、見てません、でした。ぼくの中の、勝手な印象だけで、判断しちゃいけないって、言ってたのに。ぼく、また、間違えてました。ごめんなさいい。親切に、して、いただいてた、だけなのに。ぼくのバカあぁ」
背中をさすってあげる京楽は、何かに安心しているようだった。
「なつみちゃんは良いお友達を持ったね」
そして、キャビネットの上にあるティッシュボックスを手に取って、なつみに差し出す。なつみは滲んだ視界の中で2枚引き抜いた。
「ふーんっ🤧💦」
涙と鼻水でぐっしょりのティッシュを丸めると、今度はゴミ箱が構えられた。
「あでぃがとぉございばず😭」
「いいえ〜」
まだちょろりと出てくる涙は、ぐぅの手でくりくりして拭った。
「ボクはね、キミのことが大好きだから、かわいい反応が見たくて意地悪しちゃうことはあるけど、キミが嫌がるようなことは絶対したくないって、いつも思っているんだよ。これが、本当のボク。信じてくれるかい?」
縦に何度も首を振って答えるなつみ。
「はい。信じます。京楽隊長は、とっても優しくて、かっこよくて、しゅてきな方ですっ!そう見えます‼️」
潤んでキラキラ輝くまん丸な瞳は、まっすぐ京楽を見上げていた。
「そうかい?照れちゃうな〜😊」
しっとりしたほっぺを包むようにして、親指でなでなで。空いたもう片方のほっぺには、キスを。
「ふふっ、しょっぱい」
ぽんぽんと低いところにある頭を撫でると、京楽は手を腰に当て、話を切り替えた。
「ボクもキミを信じるよ。体調は大丈夫なんだよね。だったら、お出かけしようか。七緒ちゃんのお許しも出てるしね。頑張ったご褒美!」
棚に置いてある笠を被る。
「でも、そうだな。ご飯食べて帰るだけなんて、ちょっと寂しいよね。何かやりたいこととかあるかい?」
急に言われても…と言うように、なつみは首を傾げた。
「あ!そうだ。良いこと思いついた。服、買いに行こう😄」
逆の方に、また首を傾げる。
「たくさん手伝ってくれたお礼がしたいし、ちゃんとデートに連れてってあげれなかったお詫びもしたいし、次の約束もしたいからさ。今から2人で新しい服買って、それ着て今度こそ遠くにお出かけしようよ。ダメかい?」
こんな嬉しい提案に、なつみの口角がくっと上がった。
「とっても良いと思います!そうしましょう、京楽隊長っ😆」
なつみの元気な笑顔に、京楽の心は幸せでいっぱいに満たされた。
「じゃあ行こっか。ボクの行きつけの店に連れてってあげるね」
扉を開いて、部屋の外へ。
「うっ…、それって、とってもお高いお店なんじゃ💦」
「気にしないの」
応接室も通り過ぎて、副官室の前でストップ。
「七緒ちゃぁん、先に帰るよぉ〜」
椅子から立ち上がる音の後、扉が開いた。
「お疲れ様です、お二人とも。隊長、あまり遅くならないようにしてあげてくださいね」
「もちろんだよ。キミも早く帰るんだよ」
「ご心配無く。お二人のおかげで、もうすぐ終われそうですから」
「そうなんですか。お力になれて、嬉しいです😊」
「木之本さん、私からもうちへ来るようお願いしたい程の働きぶりでしたよ。ありがとうございました」
「いえいえ💦///」
特に可愛がっている2人が仲良さそうにしているのは、大変微笑ましい。
「では、どうぞ、楽しんできてください」
「うん。行ってくるよ。じゃあね、七緒ちゃん。また明日」
「失礼します😊」
「いってらっしゃいませ」
隊首室に戻ると、京楽は机の上の整理を終えたところだった。
「全部終わったよ〜。すっかり日が暮れちゃったね。いやいや、参ったよ」
「あの、京楽隊長」
なつみは机越しで話そうかと思ったが、勇気を出して、京楽のすぐ横まで近づくことにした。
「何だい?」
「本当なら今日、どこに行くおつもりだったんですか?」
そう尋ねられ、京楽は椅子に腰掛け、なつみを自身の膝の上に招いた。断られることを期待して。
「こっちおいで」
「…はい///」
期待は裏切られてしまい、ちょこんと大人しく京楽の膝の上に、なつみは座りにきてしまった。顔を真っ赤にして。自分が誘っておいて、少し戸惑ってしまう。
「今はデート中ですから…///」
「…そうだったね」
落ちないように、京楽はなつみを引き寄せた。
「本当はね、現世に行って、水族館に連れてってあげようと思ってたんだ」
「えっ」
「なつみちゃんが好きそうな場所かなって考えてさ」
なつみはうんうんと頷いてみせた。
「はい。好きです。行きたいです、水族館」
正解を導き出せて嬉しいが。
「うん。ボクも行きたい。でももうこんな時間だから、行けないね。ボクのせいで、ごめんよ」
「そんなことないです。デートプランをいろいろ考えていただいてたみたいで、ぼく、嬉しいんです。行けなくて残念ですけど、今日じゃなきゃいけないわけでもありませんから。謝らないでください」
恥ずかしくて目を合わせられないくせに、抱き寄せる腕には触ってくる。
「それって、またデートの約束してくれるってこと?」
こくんと頷いた。
「すぐには難しいかもですけど」
「良いよ。待てるさ」
京楽はなつみの背中にしっかり腕を回し、彼女を抱きしめた。
「これからどうしようか、なつみちゃん…」
珍しくなつみも、京楽にくっつきにいった。
「///」
態度で示すのが精一杯で、言葉では答えられないが。
「おうち帰る?」
「え⁉︎」
まさかの提案。
「だってなつみちゃん、今日は辛い日なんでしょ?無理しなくても良いよ」
気づかれているのに驚いて、なつみは立ち上がった。
「うぅぅぅ」
くるくるきょろきょろして、自分のお尻を見ようとした。
「びっくりして、いっぱい出ましたぁ😣」
「どういうシステムだい?💧大丈夫、染みてないよ(笑)」
さっき替えたばかりで、余裕ぶっこいていたのに、もうずぶ濡れである。
(これだから2日目は💢)
京楽も立ち上がり、ぷりぷりしているなつみの頭を、少し屈んで撫でてあげた。
「頭痛いとか、お腹痛いとかない?女の子は大変だね。こんな日に、いろんなとこ連れ回そうとしてたなんて、申し訳ないよ」
なつみはきゅーっと胸のところで手を握っていた。俯いて、尖った唇。
「ぼくの方こそ…。ほんとは先週のはずだったんです。何でか予定より遅れちゃって、昨日からで。どうしようかと思ったんですけど、でも会いたくて、来ちゃいました。言わなければ、お気を遣わせることもないかと考えてましたし。でも、…そうですよね。生理中の人とデートなんて、おもしろくないですもんね」くんっと息を吸った。「すみません、帰りますっ」
鞄を掴んで、足早に出口へ向かった。
しかし、なつみが開けようとした扉はドンと押さえられて動かなかった。その小さな背中に覆い被さるように、京楽はなつみを制止する。
「なつみちゃん、何か勘違いしてない?」
どうして?なんで?と震えているなつみ。
「ボクはキミを抱きたくてデートに誘ったわけじゃないんだよ。期待してなかったって言ったら嘘になるけど、そうじゃない。他の誰かとじゃなく、ボクとキミが一緒に過ごす時間が欲しかったんだ」
怖がらせないように、離れて優しい距離に変える。
「さっきのボクの言葉、『帰れ』って聞こえたかな。だったらごめんよ。でも違うからね。身体が辛くて楽しめないなら、無理しないでおうちでゆっくりする方が良いかなって思っただけだから」
なつみはその言葉を聞いて、さっと振り返った。ずっと逸らしていた視線を、ようやく京楽の視線とつなげるように。
「やっと目を合わせてくれたね」
だがなつみの表情はくしゃくしゃになり、目からは涙が溢れて、泣きじゃくり始めてしまった。
「わぁああんっ」
「どうしたの⁉︎」
しゃくりながら状況説明を試みる。
「す、すいま、せん。感情の、コントロールが、効かなくて」
よしよしと、とりあえず抱きしめてなだめてあげる京楽。その腕の中でなつみは話し続けた。
「さっき、尾田と、話したばっかり、なのに、ぼくまた、勝手に思い込んで、ちゃんと京楽隊長のこと、見てません、でした。ぼくの中の、勝手な印象だけで、判断しちゃいけないって、言ってたのに。ぼく、また、間違えてました。ごめんなさいい。親切に、して、いただいてた、だけなのに。ぼくのバカあぁ」
背中をさすってあげる京楽は、何かに安心しているようだった。
「なつみちゃんは良いお友達を持ったね」
そして、キャビネットの上にあるティッシュボックスを手に取って、なつみに差し出す。なつみは滲んだ視界の中で2枚引き抜いた。
「ふーんっ🤧💦」
涙と鼻水でぐっしょりのティッシュを丸めると、今度はゴミ箱が構えられた。
「あでぃがとぉございばず😭」
「いいえ〜」
まだちょろりと出てくる涙は、ぐぅの手でくりくりして拭った。
「ボクはね、キミのことが大好きだから、かわいい反応が見たくて意地悪しちゃうことはあるけど、キミが嫌がるようなことは絶対したくないって、いつも思っているんだよ。これが、本当のボク。信じてくれるかい?」
縦に何度も首を振って答えるなつみ。
「はい。信じます。京楽隊長は、とっても優しくて、かっこよくて、しゅてきな方ですっ!そう見えます‼️」
潤んでキラキラ輝くまん丸な瞳は、まっすぐ京楽を見上げていた。
「そうかい?照れちゃうな〜😊」
しっとりしたほっぺを包むようにして、親指でなでなで。空いたもう片方のほっぺには、キスを。
「ふふっ、しょっぱい」
ぽんぽんと低いところにある頭を撫でると、京楽は手を腰に当て、話を切り替えた。
「ボクもキミを信じるよ。体調は大丈夫なんだよね。だったら、お出かけしようか。七緒ちゃんのお許しも出てるしね。頑張ったご褒美!」
棚に置いてある笠を被る。
「でも、そうだな。ご飯食べて帰るだけなんて、ちょっと寂しいよね。何かやりたいこととかあるかい?」
急に言われても…と言うように、なつみは首を傾げた。
「あ!そうだ。良いこと思いついた。服、買いに行こう😄」
逆の方に、また首を傾げる。
「たくさん手伝ってくれたお礼がしたいし、ちゃんとデートに連れてってあげれなかったお詫びもしたいし、次の約束もしたいからさ。今から2人で新しい服買って、それ着て今度こそ遠くにお出かけしようよ。ダメかい?」
こんな嬉しい提案に、なつみの口角がくっと上がった。
「とっても良いと思います!そうしましょう、京楽隊長っ😆」
なつみの元気な笑顔に、京楽の心は幸せでいっぱいに満たされた。
「じゃあ行こっか。ボクの行きつけの店に連れてってあげるね」
扉を開いて、部屋の外へ。
「うっ…、それって、とってもお高いお店なんじゃ💦」
「気にしないの」
応接室も通り過ぎて、副官室の前でストップ。
「七緒ちゃぁん、先に帰るよぉ〜」
椅子から立ち上がる音の後、扉が開いた。
「お疲れ様です、お二人とも。隊長、あまり遅くならないようにしてあげてくださいね」
「もちろんだよ。キミも早く帰るんだよ」
「ご心配無く。お二人のおかげで、もうすぐ終われそうですから」
「そうなんですか。お力になれて、嬉しいです😊」
「木之本さん、私からもうちへ来るようお願いしたい程の働きぶりでしたよ。ありがとうございました」
「いえいえ💦///」
特に可愛がっている2人が仲良さそうにしているのは、大変微笑ましい。
「では、どうぞ、楽しんできてください」
「うん。行ってくるよ。じゃあね、七緒ちゃん。また明日」
「失礼します😊」
「いってらっしゃいませ」