第五章
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※ここだけR18につき、読むべからず
気づくとなつみは、布団の中にいるようだった。視界は薄暗くよく見えないが、どこかの部屋の天井が見える。
「んん…」
何かがおかしい。寝る準備をした覚えがない。それに、なつみの部屋にあるのは、敷布団ではなくベッド。
(どこ…)
しかも、左隣に人がいるような気もする。まだぼやけているが、そちらへ首を向けてみると、確かに誰かの輪郭が見える。
「ふふっ」
その誰かは、微笑みながらなつみの前髪を撫でて横に流した。この声は。
「京楽、隊長…?」
そう思うと、その人がそう見えてくる。
「あぁ///」
そこにいたのは、紛れもなく京楽だった。
「やぁ」
柔らかいなつみの頬を、愛おしそうに親指で撫でる。
(は、裸💖⁉️全裸⁉️へっ⁉️ぼくは⁉️あ、着てる。いやんっ😍)
状況はこうだ。夜、室内、布団の中、服を着ていない京楽と添い寝。それはつまり。
「ゆめ…」
その言葉を聞き取った京楽は、満足そうに口付けを始めた。
「⁉️」
藍染の部屋で、鬼道の詠唱を考えていたところまでは覚えている。それが急にこうなったということは、居眠りをしてしまっているということ。
(なんてこった。なんちゅーエロい夢見とんじゃ我‼︎💖💦)
京楽と接する唇、舌、肌、全てに感触がある。
(絶対夢なのに、こんなに感じるなんて、どうして)
京楽の手は、なつみのお腹の方へ向かう。その後すぐ、するするという音がした。
(ん、脱がされちゃう💦おー好きにどうぞっ💖)
甘い息継ぎの中、思い出すことが2つ。
(そういえば、こないだ見た夢も感触があったな。夢って、そういうもんかね。あぁ、あとあれだ、旅行でアイツらとベロチューめっちゃしたらしいから、そのせいもあるんだな。頭じゃイッコも覚えてないけど、身体が全部覚えてるってやつ。あの感覚を思い出して、こんなに感じてるんだ💖)
ということで。
(夢にまで見なかった京楽隊長とのえっち!これを楽しまにゃウソだ。せっかく見れた夢だもん、誰にも内緒。ぼくだけの幸せな時間。思いっきり甘えちゃえ💓)
居眠りという認識がありながら、寝ることに集中すると決め込んだ。
(数分だて、ちょっとだけ)
なつみの手は、彼女と重なる京楽の胸に添えられていたが、意思を持って彼の首に移動していった。伸びた腕は京楽の身体を捕らえ、指先は彼の髪に触れたそうにした。あのいやらしくうねる長い黒髪を。
(あれ?無い。結んでる?)
束ねられた髪を発見し、指を通した。そのつもりだったが、何も感じない。
(あれ?あるはずなのに。変なの。まぁ、夢だし、変なこともあるか)
そんな指の動きに、京楽からの感想。
「くすぐったいよ」
いつもより色気何割増しかの美声に、鼻血が出そうになる。
京楽は少し身体を離し、なつみの死覇装の襟元から手を入れ、彼女の鎖骨に沿って滑らせていく。肩まで辿るとその手は、脇、腰へと下りていった。徐々に肌が露わになる。
「綺麗だ」
恥ずかしくて、何も返せない。
「ふふ、いつもなら怒るのに。おかしいな」
いつもなら、「イケメン」と言ってやらないと怒るのに。
「そんな余裕無い…?」とろけているなつみを眺める。「気持ち良かった?」
何も言えない代わりに、なつみは自分の胸を両手で隠そうとした。
「ダメ。させない」
ガードする手は捕まってしまった。
「さっきみたいに、ボクに掴まって」
なつみは大人しく、再び被さってくる京楽の背中に腕を回すことにした。
「素直だね。かわいい」
美味しそうな耳を1度かぷっとはんだ。
「んッ///」
「ここが良いんだよね」
そう確認すると、京楽はなつみの耳を舐め始めた。
「ふんっ、ん、あん、あっ///」
こんな感触は知るはずがない。
(えっちな音がいっぱいする。だめっ、変な感じする😣)
右の耳は舌に、左の耳は指に攻められ、逃げ場が無くなっていた。必死になってしがみつくしかない。
(うゅゅ、アイツらがここまでするはずない。何で、何でこんなに感じちゃうの。ぼくって、そんなに想像力豊かなの?器用だわぁ💦)
すると、左耳に触れていた手がすっと首筋を伝った。
「ひゃぁんッ❤️」
全く知らないぞわぞわが走り、自分でも驚くほどの声を上げてしまった。
「もしかして、首の方が弱いの?」ニヤリと悪戯っぽく笑わった。「良いこと知っちゃった」
耳から下がり、今度は首を狙うらしい。なつみの目は潤んでいた。どんな感覚に襲われてしまうのか、不安で仕方がなかったのだ。
(寝言で喘いでたらどうしよう。変にもぞもぞしてたらどうしよう)
それでも、好奇心も負けていなかった。
(でも、こんなチャンス二度とないだろうし。えーい、なるようになれ!)
ちゅっと、喉のところにキスをされた。
「さて、かわいい声、もっと聴かせてね」
それから京楽は、なつみの淫らな反応を堪能しながら、彼女の身体に触れていった。なつみは、夢の中であることと、大好きな京楽に触れてもらえる喜びと、全身を駆け巡る快感により、乱れることを良しとした。
「キミがこんな子だなんて、知らなかったな」
そう言う京楽は、いよいよ彼女の秘部に手を伸ばしていく。
「濡れてるね」
くちゅ。
「誰か、キミのここに触れた人はいるのかな」
くにゅ。
なつみは首を横に振った。
「そっか。ボクが初めてか」
入り口のところを揉むように触っている。
「ん…?何か言いたそうだね」
なつみの瞳が訴えかけてきた気がしたため、そっと口元へ耳を傾けると。
「ふふっ」
京楽は笑った。
「ボクのことだと良いな」
その答えには、恥ずかしさを感じるなつみ。
「入れてあげる」
溢れているなつみの中に、京楽が中指を優しくゆっくりと挿入していく。
「痛くない?大丈夫?」
「はい」と口は動くが、初めての感覚に襲われ、声は出ていなかった。
「ちょっときついかな。いっぱい慣らしてあげないと…、ダメそう」
言葉を終えるとすぐに、深い口付けを再開した。入れた指も、舌と同じように動き回る。同時に攻められるのが初めてななつみは、その小さな身体をつま先までピンと伸ばし、電気が走るようにビクンビクンと跳ねた。
(だめっ…、イッちゃう///)
「良いよ、イッて」
一瞬離れた京楽がそうつぶやき、なつみの首をつぅと舐めると、彼女の舌も気持ち良さそうに天に向かっていった。
(気持ちいっ///)
「かわいい」
くてんと寝転ぶなつみ。ドキドキと脈打つリズムに合わせて呼吸をしている。
「疲れちゃったかな。もう少し付き合ってもらいたいんだけど」
薄く開いたなつみの唇に沿って、京楽が指ですーすーと撫でる。
「ボクも気持ち良くなりたいんだ」
ここまで来ると、もはや「夢なのに、どうして」と思う余裕が無くなっていた。
「そろそろボクのを挿れたいな」
なつみの秘部にまた何かが当たる。それは彼の指ではなく、もっと違う何か。
「さっきよりも、ずっと良いことしてあげるから、怖がらなくて良いよ」
何かはぬるぬると入り口をなぞる。
「キミをボクのものにしたい。一緒にいこう、なつみ……」
彼女の名前を呼ぶと、京楽は自身のそれをなつみに差し込んでいった。
「ん…」
異変を感じた京楽は、身体を起こし、なつみと繋がろうとしている場所を確認する。何故か先に進めなかったから。
「力を抜いてくれないかな」
そこはもう、固く閉ざされていた。
「ボクに身を委ねて」
安心させようと声をかけたら、なつみの様子が一変していることに気付いた。
「どう…したの?」
なつみの目は驚きと軽蔑と恐怖の色を帯び、顔から血の気が引いたような表情をしていた。
「だれ…」
「え…」
スイッチが切り替わり、今度は怒りの感情が込み上げてきた。
「てめぇ、誰だァーッ‼︎‼︎」
霊圧が爆発的に上がる。京楽は咄嗟に距離を取った。感情なのか表情なのか、とにかく何かを隠すように片手の甲を顔の前にかざして、様子を伺う。
(しくじったか)
なつみは布団の上で立ち上がる。
「ムッちゃん‼︎‼︎」
そう声を上げ、右手を前に出す。
「フッ…」
京楽は余裕ありげに鼻で笑った。
(呼んでも無駄だ)
なつみの斬魄刀は別の部屋に置いていた。京楽に勝機はまだある。
だがしかし、常識を超えることが常識のなつみと、主を想う斬魄刀の願いが、この状況を動かす。
カタカタ
スッ……
スパンッ
「何ッ⁉︎」
寝室と書斎を繋ぐ戸がひとりでに開いた、その向こう、1振りの斬魄刀が刀身剥き出しで、床と平行にピタリと空中で止まっていた。
「まさか」
斬魄刀は、なつみの位置を確認すると、まっすぐ彼女が伸ばした手の前に飛んでいった。到着した相棒を、力強く握りしめる。
「従え…」
先程までの甘い喘ぎ声は消え去り、低い、相手を威圧する声で唱えた。
(解号が違う。…しまったッ)
京楽の顔に明らかな焦りの色が。
「夢現天子‼︎‼︎」目を見開き、刀を構える。「正体を現せェーーーッ‼︎‼︎」
京楽に向けてザンッと夢現天子を振り下ろすと、パリンッという音がした。
京楽は動かない。なつみをただじっと見ているだけ。その京楽にはヒビがいくつも入っていた。そのヒビが欠片を形作り、パラパラと剥がれ落ちていく。
身構えるなつみの前で、相手の正体が晒される。茶色の髪、端正な顔立ち、筋肉が付いていながらもスマートな体型。確かに見覚えがあるような。
しかし思い出せそうで思い出せず、なつみは目を凝らすが、何か決定的な物が足りず、相手を特定できない。その反応のおかげで、男は歩み出すことができた。
「来るな‼︎‼︎」
誰だかわからない相手を斬ることに躊躇いはあるが、戦わなければいけない気がして、とにかく攻撃を受けないように構える。
その時ふと、覚えのある香りがした。
「え……」
歩み寄ってきた男は、なつみの手が弛んだのを確認し、手を取って刀を下ろさせた。なつみはおののいて、「ハッ、ハッ」と息を吸う。視線が絡んで離れられない。この感覚は。
あ、い
視界が真っ白になり、なつみの意識はここで途切れた。再び目覚めた時には藍染の背中にいて、全てが夢であるようだった。それはそうだ。現実離れをした登場人物と展開。夢でなければならない。
(京楽隊長とえっちするのもあり得ないし、その京楽隊長が実は藍染隊長だったってのもあり得ないし。変な夢を見たもんだな…。まぁ、相手が藍染隊長でしたってのは、すぐ近くにいて、意識してたからってだけなんだろうけど。はぁ…、寝言、どんなだったんだろう…)
次の稽古に少し行きづらくなってしまった。
なつみを部屋に送り届けて、自室に戻った藍染。薄暗い彼の足元には、乱れた布団が敷かれていた。そこに漂う残り香を、大切そうに吸い込み、嬉しそうに呟く。
「やはり君は、私の隣に相応しい」
そして、布団にできた染みを、愛おしく撫でた。
「なつみ……」
気づくとなつみは、布団の中にいるようだった。視界は薄暗くよく見えないが、どこかの部屋の天井が見える。
「んん…」
何かがおかしい。寝る準備をした覚えがない。それに、なつみの部屋にあるのは、敷布団ではなくベッド。
(どこ…)
しかも、左隣に人がいるような気もする。まだぼやけているが、そちらへ首を向けてみると、確かに誰かの輪郭が見える。
「ふふっ」
その誰かは、微笑みながらなつみの前髪を撫でて横に流した。この声は。
「京楽、隊長…?」
そう思うと、その人がそう見えてくる。
「あぁ///」
そこにいたのは、紛れもなく京楽だった。
「やぁ」
柔らかいなつみの頬を、愛おしそうに親指で撫でる。
(は、裸💖⁉️全裸⁉️へっ⁉️ぼくは⁉️あ、着てる。いやんっ😍)
状況はこうだ。夜、室内、布団の中、服を着ていない京楽と添い寝。それはつまり。
「ゆめ…」
その言葉を聞き取った京楽は、満足そうに口付けを始めた。
「⁉️」
藍染の部屋で、鬼道の詠唱を考えていたところまでは覚えている。それが急にこうなったということは、居眠りをしてしまっているということ。
(なんてこった。なんちゅーエロい夢見とんじゃ我‼︎💖💦)
京楽と接する唇、舌、肌、全てに感触がある。
(絶対夢なのに、こんなに感じるなんて、どうして)
京楽の手は、なつみのお腹の方へ向かう。その後すぐ、するするという音がした。
(ん、脱がされちゃう💦おー好きにどうぞっ💖)
甘い息継ぎの中、思い出すことが2つ。
(そういえば、こないだ見た夢も感触があったな。夢って、そういうもんかね。あぁ、あとあれだ、旅行でアイツらとベロチューめっちゃしたらしいから、そのせいもあるんだな。頭じゃイッコも覚えてないけど、身体が全部覚えてるってやつ。あの感覚を思い出して、こんなに感じてるんだ💖)
ということで。
(夢にまで見なかった京楽隊長とのえっち!これを楽しまにゃウソだ。せっかく見れた夢だもん、誰にも内緒。ぼくだけの幸せな時間。思いっきり甘えちゃえ💓)
居眠りという認識がありながら、寝ることに集中すると決め込んだ。
(数分だて、ちょっとだけ)
なつみの手は、彼女と重なる京楽の胸に添えられていたが、意思を持って彼の首に移動していった。伸びた腕は京楽の身体を捕らえ、指先は彼の髪に触れたそうにした。あのいやらしくうねる長い黒髪を。
(あれ?無い。結んでる?)
束ねられた髪を発見し、指を通した。そのつもりだったが、何も感じない。
(あれ?あるはずなのに。変なの。まぁ、夢だし、変なこともあるか)
そんな指の動きに、京楽からの感想。
「くすぐったいよ」
いつもより色気何割増しかの美声に、鼻血が出そうになる。
京楽は少し身体を離し、なつみの死覇装の襟元から手を入れ、彼女の鎖骨に沿って滑らせていく。肩まで辿るとその手は、脇、腰へと下りていった。徐々に肌が露わになる。
「綺麗だ」
恥ずかしくて、何も返せない。
「ふふ、いつもなら怒るのに。おかしいな」
いつもなら、「イケメン」と言ってやらないと怒るのに。
「そんな余裕無い…?」とろけているなつみを眺める。「気持ち良かった?」
何も言えない代わりに、なつみは自分の胸を両手で隠そうとした。
「ダメ。させない」
ガードする手は捕まってしまった。
「さっきみたいに、ボクに掴まって」
なつみは大人しく、再び被さってくる京楽の背中に腕を回すことにした。
「素直だね。かわいい」
美味しそうな耳を1度かぷっとはんだ。
「んッ///」
「ここが良いんだよね」
そう確認すると、京楽はなつみの耳を舐め始めた。
「ふんっ、ん、あん、あっ///」
こんな感触は知るはずがない。
(えっちな音がいっぱいする。だめっ、変な感じする😣)
右の耳は舌に、左の耳は指に攻められ、逃げ場が無くなっていた。必死になってしがみつくしかない。
(うゅゅ、アイツらがここまでするはずない。何で、何でこんなに感じちゃうの。ぼくって、そんなに想像力豊かなの?器用だわぁ💦)
すると、左耳に触れていた手がすっと首筋を伝った。
「ひゃぁんッ❤️」
全く知らないぞわぞわが走り、自分でも驚くほどの声を上げてしまった。
「もしかして、首の方が弱いの?」ニヤリと悪戯っぽく笑わった。「良いこと知っちゃった」
耳から下がり、今度は首を狙うらしい。なつみの目は潤んでいた。どんな感覚に襲われてしまうのか、不安で仕方がなかったのだ。
(寝言で喘いでたらどうしよう。変にもぞもぞしてたらどうしよう)
それでも、好奇心も負けていなかった。
(でも、こんなチャンス二度とないだろうし。えーい、なるようになれ!)
ちゅっと、喉のところにキスをされた。
「さて、かわいい声、もっと聴かせてね」
それから京楽は、なつみの淫らな反応を堪能しながら、彼女の身体に触れていった。なつみは、夢の中であることと、大好きな京楽に触れてもらえる喜びと、全身を駆け巡る快感により、乱れることを良しとした。
「キミがこんな子だなんて、知らなかったな」
そう言う京楽は、いよいよ彼女の秘部に手を伸ばしていく。
「濡れてるね」
くちゅ。
「誰か、キミのここに触れた人はいるのかな」
くにゅ。
なつみは首を横に振った。
「そっか。ボクが初めてか」
入り口のところを揉むように触っている。
「ん…?何か言いたそうだね」
なつみの瞳が訴えかけてきた気がしたため、そっと口元へ耳を傾けると。
「ふふっ」
京楽は笑った。
「ボクのことだと良いな」
その答えには、恥ずかしさを感じるなつみ。
「入れてあげる」
溢れているなつみの中に、京楽が中指を優しくゆっくりと挿入していく。
「痛くない?大丈夫?」
「はい」と口は動くが、初めての感覚に襲われ、声は出ていなかった。
「ちょっときついかな。いっぱい慣らしてあげないと…、ダメそう」
言葉を終えるとすぐに、深い口付けを再開した。入れた指も、舌と同じように動き回る。同時に攻められるのが初めてななつみは、その小さな身体をつま先までピンと伸ばし、電気が走るようにビクンビクンと跳ねた。
(だめっ…、イッちゃう///)
「良いよ、イッて」
一瞬離れた京楽がそうつぶやき、なつみの首をつぅと舐めると、彼女の舌も気持ち良さそうに天に向かっていった。
(気持ちいっ///)
「かわいい」
くてんと寝転ぶなつみ。ドキドキと脈打つリズムに合わせて呼吸をしている。
「疲れちゃったかな。もう少し付き合ってもらいたいんだけど」
薄く開いたなつみの唇に沿って、京楽が指ですーすーと撫でる。
「ボクも気持ち良くなりたいんだ」
ここまで来ると、もはや「夢なのに、どうして」と思う余裕が無くなっていた。
「そろそろボクのを挿れたいな」
なつみの秘部にまた何かが当たる。それは彼の指ではなく、もっと違う何か。
「さっきよりも、ずっと良いことしてあげるから、怖がらなくて良いよ」
何かはぬるぬると入り口をなぞる。
「キミをボクのものにしたい。一緒にいこう、なつみ……」
彼女の名前を呼ぶと、京楽は自身のそれをなつみに差し込んでいった。
「ん…」
異変を感じた京楽は、身体を起こし、なつみと繋がろうとしている場所を確認する。何故か先に進めなかったから。
「力を抜いてくれないかな」
そこはもう、固く閉ざされていた。
「ボクに身を委ねて」
安心させようと声をかけたら、なつみの様子が一変していることに気付いた。
「どう…したの?」
なつみの目は驚きと軽蔑と恐怖の色を帯び、顔から血の気が引いたような表情をしていた。
「だれ…」
「え…」
スイッチが切り替わり、今度は怒りの感情が込み上げてきた。
「てめぇ、誰だァーッ‼︎‼︎」
霊圧が爆発的に上がる。京楽は咄嗟に距離を取った。感情なのか表情なのか、とにかく何かを隠すように片手の甲を顔の前にかざして、様子を伺う。
(しくじったか)
なつみは布団の上で立ち上がる。
「ムッちゃん‼︎‼︎」
そう声を上げ、右手を前に出す。
「フッ…」
京楽は余裕ありげに鼻で笑った。
(呼んでも無駄だ)
なつみの斬魄刀は別の部屋に置いていた。京楽に勝機はまだある。
だがしかし、常識を超えることが常識のなつみと、主を想う斬魄刀の願いが、この状況を動かす。
カタカタ
スッ……
スパンッ
「何ッ⁉︎」
寝室と書斎を繋ぐ戸がひとりでに開いた、その向こう、1振りの斬魄刀が刀身剥き出しで、床と平行にピタリと空中で止まっていた。
「まさか」
斬魄刀は、なつみの位置を確認すると、まっすぐ彼女が伸ばした手の前に飛んでいった。到着した相棒を、力強く握りしめる。
「従え…」
先程までの甘い喘ぎ声は消え去り、低い、相手を威圧する声で唱えた。
(解号が違う。…しまったッ)
京楽の顔に明らかな焦りの色が。
「夢現天子‼︎‼︎」目を見開き、刀を構える。「正体を現せェーーーッ‼︎‼︎」
京楽に向けてザンッと夢現天子を振り下ろすと、パリンッという音がした。
京楽は動かない。なつみをただじっと見ているだけ。その京楽にはヒビがいくつも入っていた。そのヒビが欠片を形作り、パラパラと剥がれ落ちていく。
身構えるなつみの前で、相手の正体が晒される。茶色の髪、端正な顔立ち、筋肉が付いていながらもスマートな体型。確かに見覚えがあるような。
しかし思い出せそうで思い出せず、なつみは目を凝らすが、何か決定的な物が足りず、相手を特定できない。その反応のおかげで、男は歩み出すことができた。
「来るな‼︎‼︎」
誰だかわからない相手を斬ることに躊躇いはあるが、戦わなければいけない気がして、とにかく攻撃を受けないように構える。
その時ふと、覚えのある香りがした。
「え……」
歩み寄ってきた男は、なつみの手が弛んだのを確認し、手を取って刀を下ろさせた。なつみはおののいて、「ハッ、ハッ」と息を吸う。視線が絡んで離れられない。この感覚は。
あ、い
視界が真っ白になり、なつみの意識はここで途切れた。再び目覚めた時には藍染の背中にいて、全てが夢であるようだった。それはそうだ。現実離れをした登場人物と展開。夢でなければならない。
(京楽隊長とえっちするのもあり得ないし、その京楽隊長が実は藍染隊長だったってのもあり得ないし。変な夢を見たもんだな…。まぁ、相手が藍染隊長でしたってのは、すぐ近くにいて、意識してたからってだけなんだろうけど。はぁ…、寝言、どんなだったんだろう…)
次の稽古に少し行きづらくなってしまった。
なつみを部屋に送り届けて、自室に戻った藍染。薄暗い彼の足元には、乱れた布団が敷かれていた。そこに漂う残り香を、大切そうに吸い込み、嬉しそうに呟く。
「やはり君は、私の隣に相応しい」
そして、布団にできた染みを、愛おしく撫でた。
「なつみ……」