第四章
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それから、夕飯の食材を買い、牧場に戻り、尾田には乗馬をさせ、なつみはサンタにミルクを飲ませ、気付けば空は曇り始めていた。
予想と予報通りに雨は降り出し、コテージではイタリアンな夕飯をみんなで作っていた。
「どんな味だろう、このヴィーガン向けのチーズ」
ピザに使うらしい。
「牛乳の代わりだと思っちゃいけないかもな。『こういうもんだ』って思った方が良いかも」
「最近のスーパーは品揃えが良いな。ヴィーガン商品があんなにあるなんて知らなかった。道の駅で買った野菜は色艶が良くて、おいしそうだし」
野菜を切るケイジの手元に注目。
「あわ〜っ!ニンニク入れちゃうの〜」
「パスタにな」
「チュ〜できなくなっちゃう〜😙」
「…、いつ、どこで、誰とするつもりだ」
「この雨の中、突然ここに駆けつけた美女に🥴」
「来るかぁ!」
「わっかんねーじゃん!」
そこに、ピザ生地を丸く伸ばし終えたクーちゃんが乱入。
「ねぇ、なつみって誰かとチューしたことあんの?」
「おいー、それクーちゃんじゃなかったら、ぶん殴ってる質問ですよ」
「ははっ、ラッキー😁」
「ちょっと待たれい。記憶を遡ってみよう……、…………………😭」
「無いんだね😅」
「新品未使用と言ってくれ☝️」
「自分で言ってて悲しくねーの?(笑)」
「うるっせーな、ケイジ!お前ぇはあんのかよ‼︎」
「まぁ、人並みに?」
「ショーック😱」
「俺もあるよ😄」
「クーちゃんも⁉︎ショーック😱破廉恥よ、あんたたちっ」
ピザソースとトッピングの野菜を取りに来たレンも乱入。
「霊術院のときに、誰かしらと付き合ってるもんじゃないの?」
「何だとー⁉レンもお済みってこと︎😱」
「ハルなんかもっとすげぇぞ。アイツ、モッテモテだったから」
「言い方!確かに、いろんな子から告られはしたけど、付き合ったのは2人だよ」
「ってことはチュー済みやん!😱もー!学校はお勉強をするところなんですぅ‼︎イチャイチャするとこじゃなーい‼︎‼︎」
「木之本は真面目ちゃんタイプだったんだな」
「それで良いだろ⁉︎ふんっ、お前らはヤンキーだな!ヤンキー!」
「学生時代に恋人いただけで不良かよ」
「じゃあ、京楽隊長も元ヤンじゃん😄」
「何人と付き合ってたんだろうな(笑)」
「むぅぅ!意地悪言うなー!😖」
パスタ組とピザ組がチュー済みであると発覚した一方、サラダ組はというと。
「何でお前ら静かなの?😏」
「あー、まさかのまさか?😏」
ドレッシングの材料をボールで混ぜ混ぜする尾田と李空の手が、ピタリと止まる。
「うるせぇな‼︎そんな話振るな‼︎」
「学校は勉強する場所だ💢」
「プッ、草食系男子😙」
うまいこと言ったもんだから、4人はクスクス。
「あ、でも李空はさ、好きな子いたって言ってなかったっけ」
ハルからの暴露になつみが食らいついた。
「うっそマジ⁉︎え、ちょっと教えてよ。告ってフラれたダセェやつ?それとも、告らずに終わったダセェやつ?😙」
「だーまーれ💢」
なつみの頭のてっぺんから、グリグリと拳骨を押し込んでやる李空。
「やめろー!縮むーッ!」
「縮めーッ!」
賑やかな2人に、チームヤンキーから一言。
「遊んでねーで、手ぇ動かせよ。童貞三兄弟😙」
「「ぁあ⁉️💢」」
「俺は遊んでねぇ!」
チーム新品未使用、もとい、童貞三兄弟は、自分たちがいかにヤンキーよりも優れているかを主張しようと、言い分を考え出そうとした。しかし、その中でなつみはふと、すっ飛ばしたあの思い出を脳内再生させてしまった。
「あ‼️🤭」
「ん?どうした?」
「顔が赤い…。もしや、裏切りか」
「いや!してない!口にしてないから!違う!でも、あ!いや、あれは、むぉあ!それも、たぶん、ぎゃぼ‼︎そういえば、いやいや、全部違う!チューだけど、チューじゃない!」
ひとつ思い出すと、どんどん記憶が蘇り、あれもこれもとパニック状態である。
顔を両手で覆い、「むきゅ〜💓」っとキュンキュンクネクネしているなつみを細い目で見つめる男たち。
「チューしたんだな」
「いや、自分からしたならすぐ思い出すだろ。されたんだよ」
「誰に」
「コイツがこうなるのは、あの人相手に決まってるだろ」
「俺らが知らない間に…」
「吐け、木之本!誰と何したのか、全部吐けー!」
李空はサラダボールを置いて、なつみにこちょこちょ拷問を開始。
「ぎゃははははッ🤣」
「お前のどこに何されたー!」
「言わなーい🤣」
今夜こそ、そこで寝るはずのソファベッドで悶絶したなつみを他所に、夕飯の支度は完了した。
「クッキー買いに行って、迷子になったわけじゃなかったのか」
「確かに、おかしいなとは思ってたんだよ。迷子ぐらいで、市丸隊長があんな怒るはずないもん」
「手の甲、おでこ、ほっぺ。もう次はお口にしちゃうでしょ。マジで、敵わないなぁ〜」
「にしても、市丸隊長にまで迫られてたなんてな」
「妹としてかわいがってるのも、いつか限界来るかもね。思い込みは剥がれやすいから」
「木之本起きろ。メシだー」
なつみをそんなふうにしたくせに、今度は起きろと言う李空は、ぷにぷにほっぺをペシペシ優しく叩いた。
「ほげッ」
テレビ台の棚にあったブリジットジョーンズの日記のDVDをかけながら、できあがった料理と牧場で作られたチーズをワインと一緒に楽しんだ。なつみのコップにはお茶が注がれていた。
ブリジットとダニエルがイチャイチャするシーンになると、「Too sexy! Too sexy!😆」と言ってなつみは、テレビの前で仁王立ちして早送りした。
「ダニエルのさぁ、浮気癖はイヤだけど、スケベなのはOne of His Good Pointsだよね」
日本語吹き替えで見ているのに、何に釣られたのか、最後英語になってしまった。
「最後のマークがさぁ、キスしながらコートにブリジット入れてあげようとするとこ、良いよね〜🥰」
そのシーンも、テレビの前で立ちはだかって、ひとりでキュンキュン楽しんだ。
「見えねぇ」
「見んくていい!未経験者には刺激が強すぎる」
「お前ぇもだろーが」
映画が終わると、食器を洗い始める者、デザートの準備をする者、お茶を淹れる者とに分かれた。お茶担当はなつみ。
「今夜の食後のティータイムは、ジャスミン茶でございま〜す🫖」
「良い匂いだね〜😊」
「ジャスミン茶って、あんま飲んだことないわ、俺」
「ぼくも普段は普通の紅茶なんだけど、今日は特別。目に止まっちゃったから、買っちゃった」
「ジャスミン茶は消化に良いって聞いたことある。あと、リラックス効果とか」
(あと、催淫効果😏)
なつみには、余計な知識が豊富に含まれている。
食事は終了し、次は入浴タイム。
「ぼくと一緒に入る人〜✋」
「黙れ、クソチビ。ひとりでとっとと入りやがれ」
「むぅーっ!」
パジャマを引っつかみ、なつみは大人しく浴室へ向かった。
「ケーチッ!」
20分後、みんなのいるリビングへ戻ってきた。
「ちょっとしつれーい👋」
上がったんだな〜、と思っていただけの男たちの前に現れた、人波を割く右ゴッドハンドをふりふりさせ、背中を丸めてトントン早足に通りすぎるバスタオルを巻いただけの小さな姿。
「替えのパンツ忘れてた😋」
「「「「「木之本ーーーッ💢///」」」」」
「なつみーッ‼️何て格好で来てんの‼️」
突然大きな声を出されて、びっくりしてしまうなつみ。目をパチクリさせる。
「しょっ、しょーがねぇだろ‼️ぼくの荷物ここに置いてあるんだから。お前らが言ったんだぞ。ぼくのベッドここだって!見たくなきゃ、見なきゃ良いだろ。むぅ。タオル巻いて来ただけ褒めてもらいたいね!」
みんなの反応に不満を抱きつつ、隠れるように鞄の中をゴソゴソ探した。奥の方に行ってしまったのか、なかなか出せない。
ほぼ裸のなつみを見ないようにしなきゃと思いつつも、見たい欲に駆られる男たちは、さも気にしていない風を装うことで、ガッツリその姿を拝むことにした。
「ったく、鞄ごと脱衣所に持ってって探せよ」
濡れた髪、水滴のついた肌。
「もうちょっと!これか?あれ?違う」
しゃがんだ体勢のお尻は、見えそうで見えない。
「あった!」
パンツをしっかりつかむと引っ張り出し、喜びと達成感のノリに乗ってズバッと立ち上がる。左手はグッと拳を握り、右手でパンツを掲げた。脚は肩幅に開かれている。
「あったー‼️😆」
そんな声を上げるものだから、みんなの注目を集めてしまう。…と。
はらり………
ゴソゴソ動いていたのと、手放しで立っているのとで、案の定、バスタオルの結び目は解けて、全員の目の前で落ちていった。
「あ…」
露わになる背中…、腰…、お尻…、腿…。実際と反して、感覚はスローモーション。
「やべっ」
それでも冷静ななつみは、膝を過ぎるその前にタオルを回収、シュパパッと体に巻き直した。
「セーフ😌」
「「「「「「アウトだーッ‼️‼️💢」」」」」」
「ぎゃぼーッ💦」
ごめんなさーい💦💨とは微塵も思っていないが、漫画のように脚を回転させて、脱衣所へ逃げていった。
今度こそちゃんとパジャマを着たなつみが帰ってきた。
「次の方ど〜ぞ〜」
何も無かったかのようなトーンにイラッとしたが、怒ったって、性欲を解放したって仕方がないため、落ち着いてそれぞれの時間を過ごすことを決め込む。尾田は鼻血が体内に返るように、上を向いて羊を数えた。
「じゃあ、お先」
そうしてケイジが2階へ上がり、入浴の準備をしに行った。
方やなつみは、その日着ていた服を鞄にしまおうとする。とその時、脱衣所方面から呼び声が響いた。
「木之本ーーーーーッ💢」
「はーいッ💦」
慌てて声のする方へ駆けつけ、そそくさとリビングへ帰ってきた。その手には。
「今日履いてたパンツを廊下に落としてた😅」
(((((コイツ…😓)))))
ラブコメ映画にときめくような乙女心を携えているならば、自分が異性である意識をもっと持って欲しいと心から願う男たちであった。
「葡萄ジュース飲もー😀」
なつみはキッチンへ行き、乾きかけのグラスを手に取った。
「小さい瓶に入ってるやつな。デカいのはワインだから」
テレビを見ながらレンが教えてくれた。
「りょーかーい。んーと、これか」
グラスに氷を入れて、瓶の蓋を開け、赤紫色を注いでいく。風呂上がりの1杯は、彼女にとって毎晩の楽しみである。
「いただきまーす😊」
キッチンに立ちながら、その場でグビグビ飲んでいく。
(なんか、これ、思ってたのと違う味。高級なジュースだから、こういうもんなのかな?ふーん)
余ったジュースは冷蔵庫に、グラスは洗っておいた。
そして、みんながいる方へ歩いていく。ちょっとぽけっと休憩したら、歯を磨いて、ソファベッドでごろごろし、あとは寝るだけにするつもりでいた。その、つもりでいた…。
予想と予報通りに雨は降り出し、コテージではイタリアンな夕飯をみんなで作っていた。
「どんな味だろう、このヴィーガン向けのチーズ」
ピザに使うらしい。
「牛乳の代わりだと思っちゃいけないかもな。『こういうもんだ』って思った方が良いかも」
「最近のスーパーは品揃えが良いな。ヴィーガン商品があんなにあるなんて知らなかった。道の駅で買った野菜は色艶が良くて、おいしそうだし」
野菜を切るケイジの手元に注目。
「あわ〜っ!ニンニク入れちゃうの〜」
「パスタにな」
「チュ〜できなくなっちゃう〜😙」
「…、いつ、どこで、誰とするつもりだ」
「この雨の中、突然ここに駆けつけた美女に🥴」
「来るかぁ!」
「わっかんねーじゃん!」
そこに、ピザ生地を丸く伸ばし終えたクーちゃんが乱入。
「ねぇ、なつみって誰かとチューしたことあんの?」
「おいー、それクーちゃんじゃなかったら、ぶん殴ってる質問ですよ」
「ははっ、ラッキー😁」
「ちょっと待たれい。記憶を遡ってみよう……、…………………😭」
「無いんだね😅」
「新品未使用と言ってくれ☝️」
「自分で言ってて悲しくねーの?(笑)」
「うるっせーな、ケイジ!お前ぇはあんのかよ‼︎」
「まぁ、人並みに?」
「ショーック😱」
「俺もあるよ😄」
「クーちゃんも⁉︎ショーック😱破廉恥よ、あんたたちっ」
ピザソースとトッピングの野菜を取りに来たレンも乱入。
「霊術院のときに、誰かしらと付き合ってるもんじゃないの?」
「何だとー⁉レンもお済みってこと︎😱」
「ハルなんかもっとすげぇぞ。アイツ、モッテモテだったから」
「言い方!確かに、いろんな子から告られはしたけど、付き合ったのは2人だよ」
「ってことはチュー済みやん!😱もー!学校はお勉強をするところなんですぅ‼︎イチャイチャするとこじゃなーい‼︎‼︎」
「木之本は真面目ちゃんタイプだったんだな」
「それで良いだろ⁉︎ふんっ、お前らはヤンキーだな!ヤンキー!」
「学生時代に恋人いただけで不良かよ」
「じゃあ、京楽隊長も元ヤンじゃん😄」
「何人と付き合ってたんだろうな(笑)」
「むぅぅ!意地悪言うなー!😖」
パスタ組とピザ組がチュー済みであると発覚した一方、サラダ組はというと。
「何でお前ら静かなの?😏」
「あー、まさかのまさか?😏」
ドレッシングの材料をボールで混ぜ混ぜする尾田と李空の手が、ピタリと止まる。
「うるせぇな‼︎そんな話振るな‼︎」
「学校は勉強する場所だ💢」
「プッ、草食系男子😙」
うまいこと言ったもんだから、4人はクスクス。
「あ、でも李空はさ、好きな子いたって言ってなかったっけ」
ハルからの暴露になつみが食らいついた。
「うっそマジ⁉︎え、ちょっと教えてよ。告ってフラれたダセェやつ?それとも、告らずに終わったダセェやつ?😙」
「だーまーれ💢」
なつみの頭のてっぺんから、グリグリと拳骨を押し込んでやる李空。
「やめろー!縮むーッ!」
「縮めーッ!」
賑やかな2人に、チームヤンキーから一言。
「遊んでねーで、手ぇ動かせよ。童貞三兄弟😙」
「「ぁあ⁉️💢」」
「俺は遊んでねぇ!」
チーム新品未使用、もとい、童貞三兄弟は、自分たちがいかにヤンキーよりも優れているかを主張しようと、言い分を考え出そうとした。しかし、その中でなつみはふと、すっ飛ばしたあの思い出を脳内再生させてしまった。
「あ‼️🤭」
「ん?どうした?」
「顔が赤い…。もしや、裏切りか」
「いや!してない!口にしてないから!違う!でも、あ!いや、あれは、むぉあ!それも、たぶん、ぎゃぼ‼︎そういえば、いやいや、全部違う!チューだけど、チューじゃない!」
ひとつ思い出すと、どんどん記憶が蘇り、あれもこれもとパニック状態である。
顔を両手で覆い、「むきゅ〜💓」っとキュンキュンクネクネしているなつみを細い目で見つめる男たち。
「チューしたんだな」
「いや、自分からしたならすぐ思い出すだろ。されたんだよ」
「誰に」
「コイツがこうなるのは、あの人相手に決まってるだろ」
「俺らが知らない間に…」
「吐け、木之本!誰と何したのか、全部吐けー!」
李空はサラダボールを置いて、なつみにこちょこちょ拷問を開始。
「ぎゃははははッ🤣」
「お前のどこに何されたー!」
「言わなーい🤣」
今夜こそ、そこで寝るはずのソファベッドで悶絶したなつみを他所に、夕飯の支度は完了した。
「クッキー買いに行って、迷子になったわけじゃなかったのか」
「確かに、おかしいなとは思ってたんだよ。迷子ぐらいで、市丸隊長があんな怒るはずないもん」
「手の甲、おでこ、ほっぺ。もう次はお口にしちゃうでしょ。マジで、敵わないなぁ〜」
「にしても、市丸隊長にまで迫られてたなんてな」
「妹としてかわいがってるのも、いつか限界来るかもね。思い込みは剥がれやすいから」
「木之本起きろ。メシだー」
なつみをそんなふうにしたくせに、今度は起きろと言う李空は、ぷにぷにほっぺをペシペシ優しく叩いた。
「ほげッ」
テレビ台の棚にあったブリジットジョーンズの日記のDVDをかけながら、できあがった料理と牧場で作られたチーズをワインと一緒に楽しんだ。なつみのコップにはお茶が注がれていた。
ブリジットとダニエルがイチャイチャするシーンになると、「Too sexy! Too sexy!😆」と言ってなつみは、テレビの前で仁王立ちして早送りした。
「ダニエルのさぁ、浮気癖はイヤだけど、スケベなのはOne of His Good Pointsだよね」
日本語吹き替えで見ているのに、何に釣られたのか、最後英語になってしまった。
「最後のマークがさぁ、キスしながらコートにブリジット入れてあげようとするとこ、良いよね〜🥰」
そのシーンも、テレビの前で立ちはだかって、ひとりでキュンキュン楽しんだ。
「見えねぇ」
「見んくていい!未経験者には刺激が強すぎる」
「お前ぇもだろーが」
映画が終わると、食器を洗い始める者、デザートの準備をする者、お茶を淹れる者とに分かれた。お茶担当はなつみ。
「今夜の食後のティータイムは、ジャスミン茶でございま〜す🫖」
「良い匂いだね〜😊」
「ジャスミン茶って、あんま飲んだことないわ、俺」
「ぼくも普段は普通の紅茶なんだけど、今日は特別。目に止まっちゃったから、買っちゃった」
「ジャスミン茶は消化に良いって聞いたことある。あと、リラックス効果とか」
(あと、催淫効果😏)
なつみには、余計な知識が豊富に含まれている。
食事は終了し、次は入浴タイム。
「ぼくと一緒に入る人〜✋」
「黙れ、クソチビ。ひとりでとっとと入りやがれ」
「むぅーっ!」
パジャマを引っつかみ、なつみは大人しく浴室へ向かった。
「ケーチッ!」
20分後、みんなのいるリビングへ戻ってきた。
「ちょっとしつれーい👋」
上がったんだな〜、と思っていただけの男たちの前に現れた、人波を割く右ゴッドハンドをふりふりさせ、背中を丸めてトントン早足に通りすぎるバスタオルを巻いただけの小さな姿。
「替えのパンツ忘れてた😋」
「「「「「木之本ーーーッ💢///」」」」」
「なつみーッ‼️何て格好で来てんの‼️」
突然大きな声を出されて、びっくりしてしまうなつみ。目をパチクリさせる。
「しょっ、しょーがねぇだろ‼️ぼくの荷物ここに置いてあるんだから。お前らが言ったんだぞ。ぼくのベッドここだって!見たくなきゃ、見なきゃ良いだろ。むぅ。タオル巻いて来ただけ褒めてもらいたいね!」
みんなの反応に不満を抱きつつ、隠れるように鞄の中をゴソゴソ探した。奥の方に行ってしまったのか、なかなか出せない。
ほぼ裸のなつみを見ないようにしなきゃと思いつつも、見たい欲に駆られる男たちは、さも気にしていない風を装うことで、ガッツリその姿を拝むことにした。
「ったく、鞄ごと脱衣所に持ってって探せよ」
濡れた髪、水滴のついた肌。
「もうちょっと!これか?あれ?違う」
しゃがんだ体勢のお尻は、見えそうで見えない。
「あった!」
パンツをしっかりつかむと引っ張り出し、喜びと達成感のノリに乗ってズバッと立ち上がる。左手はグッと拳を握り、右手でパンツを掲げた。脚は肩幅に開かれている。
「あったー‼️😆」
そんな声を上げるものだから、みんなの注目を集めてしまう。…と。
はらり………
ゴソゴソ動いていたのと、手放しで立っているのとで、案の定、バスタオルの結び目は解けて、全員の目の前で落ちていった。
「あ…」
露わになる背中…、腰…、お尻…、腿…。実際と反して、感覚はスローモーション。
「やべっ」
それでも冷静ななつみは、膝を過ぎるその前にタオルを回収、シュパパッと体に巻き直した。
「セーフ😌」
「「「「「「アウトだーッ‼️‼️💢」」」」」」
「ぎゃぼーッ💦」
ごめんなさーい💦💨とは微塵も思っていないが、漫画のように脚を回転させて、脱衣所へ逃げていった。
今度こそちゃんとパジャマを着たなつみが帰ってきた。
「次の方ど〜ぞ〜」
何も無かったかのようなトーンにイラッとしたが、怒ったって、性欲を解放したって仕方がないため、落ち着いてそれぞれの時間を過ごすことを決め込む。尾田は鼻血が体内に返るように、上を向いて羊を数えた。
「じゃあ、お先」
そうしてケイジが2階へ上がり、入浴の準備をしに行った。
方やなつみは、その日着ていた服を鞄にしまおうとする。とその時、脱衣所方面から呼び声が響いた。
「木之本ーーーーーッ💢」
「はーいッ💦」
慌てて声のする方へ駆けつけ、そそくさとリビングへ帰ってきた。その手には。
「今日履いてたパンツを廊下に落としてた😅」
(((((コイツ…😓)))))
ラブコメ映画にときめくような乙女心を携えているならば、自分が異性である意識をもっと持って欲しいと心から願う男たちであった。
「葡萄ジュース飲もー😀」
なつみはキッチンへ行き、乾きかけのグラスを手に取った。
「小さい瓶に入ってるやつな。デカいのはワインだから」
テレビを見ながらレンが教えてくれた。
「りょーかーい。んーと、これか」
グラスに氷を入れて、瓶の蓋を開け、赤紫色を注いでいく。風呂上がりの1杯は、彼女にとって毎晩の楽しみである。
「いただきまーす😊」
キッチンに立ちながら、その場でグビグビ飲んでいく。
(なんか、これ、思ってたのと違う味。高級なジュースだから、こういうもんなのかな?ふーん)
余ったジュースは冷蔵庫に、グラスは洗っておいた。
そして、みんながいる方へ歩いていく。ちょっとぽけっと休憩したら、歯を磨いて、ソファベッドでごろごろし、あとは寝るだけにするつもりでいた。その、つもりでいた…。