第四章
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ファームステイと言っても、ただ牧場敷地内の宿泊施設に泊まるだけで、今回は働かずに遊ぶだけというプランでやってきていた。いろんな動物たちへのエサやりをしたり、羊とアルパカの触り心地を比べたり、乗馬も体験したりと、普段できない生き物たちとの交流を楽しんだ。
みるくセンターの建物に戻ってきて、7人揃ってソフトクリームを食べていると、女将さんがこちらに来て、記念写真を撮らないかと誘ってきた。
「あそこに顔をはめるパネルがあるでしょ?牛と羊とヤギとうさぎの帽子の貸し出しもあるし、好きに撮っちゃって😉」
「おぉ〜、撮ろう撮ろう♪」
「あとひとつお願いしたいんだけど、撮った写真をここのサイトで使わせてくれないかな?みんなすごくかっこいいんだもん。良い宣伝になるわ💕お願ーい、ダメ?」
それには、みんな「うー😥」と困ってしまった。
「ごめんなさい。俺ら、顔出しNGなんで💦」
「仕事に支障をきたしちゃうんで💦」
死神たちは丁寧にお断りする。
「そう、残念😔」
がっかりする女将さんを慰めるために、なつみが言葉を添えてあげた。
「ぼくらは、みんなの平和を守るスーパーヒーローなので、悪の組織に顔バレしないよう、こっそり休暇を楽しまなければならないのです‼️」
「探偵さんて、大変なのねぇ〜」
彼らは探偵ということになっているらしい。
レンが持ってきたカメラで、女将さんに写真を撮ってもらうと、またおもしろいことを話してくれた。
「牛舎はもう行ってきたの?」
「ちらっと見ましたよ。搾乳の体験は明日するつもりなので、中までは入ってないですけど」
「あら、そうなの」事情を知ると、『ここだけの話』的なトーンでこそこそ続けた。「実はね、もうすぐ出産しそうなコがいるのよ。興味あるかしら」
「マジっすか⁉️興味あるある‼️」
なつみの目が輝いた。
「なつみちゃんはそう言うと思った。予定ではね、ここ数日以内で産まれるかもしれないの。もしみんなの滞在中に出産したら、その様子を見てみたくない?」
「見たい見たーい‼️」
牛帽子を被ったなつみはぴょんぴょん跳びはねていた。
「良いんですか?そんな大変な時に俺らいたら、邪魔になるんじゃ」
「心配しないで。距離を充分とりながら、でもちゃんと見える場所を用意するわ。こんな特別なこと、滅多に経験できることじゃないもの。せっかくこの牧場に泊まってもらうんだから、とことん良いものを見せてあげなきゃ」
それならば安心と、他の者たちも見てみたいと言った。
「じゃあ、決まり‼️出産はいつになるかわからないから、始まったら連絡してあげるね。尾田くんに電話するから、ドキドキしといて😉」
「は、はい💦」
「でも、夜中だったら遠慮した方が良いかしら。それとも、かまわず呼んでも良い?🤔」
「もう、何時でも呼んでくださいよ!一瞬で駆けつけますから👍」
ビシッとグーしたなつみに、李空がボソッと言う。
(能力使おうとすんなよ。見られちゃまずいからな)
(わかってるよ‼️遅めの瞬歩で行く👍)
ビーッと李空はなつみのほっぺを引っ張った。
楽しみなイベントのお知らせの後、7人は1匹のわんちゃんに連れられて、牧場の登り坂を歩いていた。
「どんな感じかな〜」
これも女将さんの提案だった。丘の上にある花畑が見頃だから、是非行ってみてほしいとのこと。その案内役を、牧羊犬のケイティに勤めてもらっている。この道は彼女のお散歩コースであるため、ひとりでもルンルンと歩いて行く。
「ケイティはえらいな。寄り道しないし、大人しいし」
「あん?ぼくに言ってる?」
尾田にグーパンチ。
柵と木々の向こうに、徐々にカラフルな景色が見えてくると、ワクワクに襲われたなつみは、ケイティを追い越して駆けていく。ケイティもその後を、楽しそうに走ってついていった。そして開けた左手に、美しい花たちの絨毯が視界いっぱいに飛び込んできた。日は傾き、金色の輝きに照らされ、優しい風に撫でられるたくさんの花がゆらゆらと波を作っていた。
「キレーーーーーィ✨✨✨」
「ワンッ‼️」
感動するなつみの横で、「そうでしょ!」と自慢げにケイティが鳴いた。みんなも2人に追いついて、それぞれ自然の美しさに胸きゅんする。
「わぁーっ✨」
「すっげぇ…」
「キレイだね」
「確かに、フォトジェニックだ」
「こんなん初めて見たよ」
「おぅ」
「李空、それちゃんと感動してる?」
「おぅ、してる」
「ねぇ、あの辺、芝生になっててぽっかり空いてるよ」
クーちゃんがそのエリアを指した。
「たぶん、下からあそこにいる人を撮ると、綺麗に花に囲まれてるように見えるんだよ」レンがそう言った。「木之本、お前、あの芝生のとこ行きな」
「うんっ」
なつみは芝生エリアに、レンはそこより下にある撮影スポットに、それぞれ瞬歩で移動した。そして、なつみの謎の芸術的ポージングでパシャリ、パシャリ、パシャリ。みんなのもとに戻って、出来栄えを確認。
「な?」
「「「「「おー👏」」」」」
「すっごーい!レンってさ、カメラの才能あるよ!」
「被写体が良いの」
「てへへ😊」
「後ろのアホ5人の写り込みがイイね(笑)」
「アホだなぁ…」
「よし!みんなでアホじゃないの撮ろう!」
「おー✊」
「ケイティもおいで」
「ワンッ」
全員を写すために、なつみは斬魄刀を抜いて、カメラをふよふよと宙に浮かせた。
「落とすなよー」
「大丈夫だよ!」
「ちゃんと入ってるのか、わかんないな」
「ちゃんと入ってると祈れ!笑えーッ😆」
空に向かってみんなでにっこり。とっておきの1枚が撮れたようだ。
「ケイティがいっちゃん笑ってる(笑)」
花畑には、3人掛けベンチが2つ設置してあり、7人はそこに座って、風に乗って漂う花の香りを楽しんだ。なつみは3人掛けのところを無理矢理座っているため、少し座り心地が悪い。
「ほぼ空気椅子なんすけど」
「膝の上座る?😁」
ペシッ🤚💥
「イテッ(笑)」
ハルの腿をニヤリとしながら叩いてやった。
夕暮れ時の空や山や木々や地面からなる自然と、人工的に植えられた花たちが魅せる、この美しい風景。遠くからは動物たちの声がかすかに届いてくる。
「平和だね」
「こんな素敵な世界にいられて、幸せだよ。こんなに綺麗なものを犠牲にしてまで欲しい物って、あると思う?」
「無いでしょ」
「同感だな」
「……」
「?」
「どったの?」
「…、んー…、人それぞれあるんじゃない?プライドとか歴史っていう亡霊に取り憑かれたら、花を愛でるなんて余裕無くなるかも。この世界のどこかでは、戦争が行われてるわけだし。誰が甘い蜜を吸うためか知らないけど、自然も、何も悪く無い子供たちも犠牲にして、まともに知られないことを良いことに、下劣な人生をとことん楽しむ人気者がいるんだからさ」
「博識高いね、お兄さん」
「俺らがどんなに美しいものを守ろうとしたって、そういう人間にはわかってもらえないもん。辛いよね」
「お前、何かあったの?」
「俺にじゃないよ。ただ、そういうこともあるって知らされただけ」
「ぼくらはさ、人間よりも力が強いんだから、戦争止めに行ったり、難民で困ってる人たち助けに行けたら良いのにね」
「俺らの仕事は魂を救うことだけだ。世界を存続させるためにやってんだよ。人間の問題は人間で解決しなきゃ意味が無い」
「けどさ、悪いことするのって、心が邪魔になるよね。虚になるきっかけを無くすことも、大事なお仕事じゃないの?」
「苦しみが無いのが良いもんね」
「だし、その人間の問題が他の暮らしをダメにしてたりもするじゃん。問題を問題だと思ってなかったら、そのまま続いちゃうし、気付いてる人が行動しなきゃ!ぼくらがどんなに今まで通り頑張ったって、この星がダメになったら、どっちもダメになっちゃうかもしれないんだよ?日本の教育はどうなっておる‼︎明るい未来に希望を見る夢を語れる子供の、なんと少ないことか‼︎‼︎」
「飛躍しすぎ😅」
「落ち着け〜」
「でも、木之本の言う通りだよ。俺もそう思う。自分らにできることがあれば、何にでも力を貸してあげようよ。ちゃんと真実を見極めてからだけどね。必要なものを手放さなきゃいけなくなるくらいなら、要らないものまで手に入れることなんかないもん。贅沢も考えものだよ」
「セレブ思考のお前が言う?」
「この景色見て変わった」
「ニヒヒッ」
なつみはぎゅっと抱きしめた。
「なぁに?」
彼の肩に腕を回したまま、身体を離す。
「お前みたいに考えてくれる人が、たっくさんいると良いのにな。そしたらsustainableな社会の実現にいっぱい前進できるよ。そんでもって、それができたら、もっとみんなと楽しい時間が過ごせるよ。お前はイイ子イイ子だ!大好きだ!」
そんなことを言われたイイ子は立ち上がって、ちっさななつみを抱きしめ返した。
「俺もお前が大好きだ、相棒‼︎」
「イェーイ✌️お前ら、これからぼくらをSustainable Brothersと呼べ🤙」
「何でちょっと良い発音で言ってんだよ💧」
「「Sustainable Brothers‼︎」」
ぴょこーんっとなつみは、サスブラの相方に跳びついて、お姫様抱っこしてもらい、相方はその格好でくるくる回った。腕をぴんと伸ばしてダブルピースのなつみ。
「世界は今、オレらを中心にピースに回ってるぜー😆‼️」
花畑をバックに。
「お前らが勝手に回ってるだけだろ(笑)」
「うっせぇ!エイチエーピーピーワイをこっから発信しとんじゃ!」
「木之本ー、悪ぃ。目ぇ回ってきた🌀🌀」
「なんと‼️逆回転だぁ‼️それいけー‼️」
身振り手振りでなつみが指示を出すも、願い叶わずサスブラは、駆け寄る仲間たちの腕にひょぉぉ〜と倒れていった。
「うぅ〜🌀🌀」
「持続不可能じゃん」
「ひとり、ふたりじゃダメだったってだけだよ!な!ハル!みーんなで幸せを追っかけたら、今度こそ行けるって!ほら!逆回転して、三半規管のちゃぷちゃぷを落ち着かせろ!起きろー!帰ってこーい!」
なつみは降りて、みんなと一緒に相方の背中を押して、さっきと逆方向に回してあげた。
「あーはは、治った。ありがと(笑)」クスクス笑う。「何の儀式だよ(笑)」
みるくセンターの建物に戻ってきて、7人揃ってソフトクリームを食べていると、女将さんがこちらに来て、記念写真を撮らないかと誘ってきた。
「あそこに顔をはめるパネルがあるでしょ?牛と羊とヤギとうさぎの帽子の貸し出しもあるし、好きに撮っちゃって😉」
「おぉ〜、撮ろう撮ろう♪」
「あとひとつお願いしたいんだけど、撮った写真をここのサイトで使わせてくれないかな?みんなすごくかっこいいんだもん。良い宣伝になるわ💕お願ーい、ダメ?」
それには、みんな「うー😥」と困ってしまった。
「ごめんなさい。俺ら、顔出しNGなんで💦」
「仕事に支障をきたしちゃうんで💦」
死神たちは丁寧にお断りする。
「そう、残念😔」
がっかりする女将さんを慰めるために、なつみが言葉を添えてあげた。
「ぼくらは、みんなの平和を守るスーパーヒーローなので、悪の組織に顔バレしないよう、こっそり休暇を楽しまなければならないのです‼️」
「探偵さんて、大変なのねぇ〜」
彼らは探偵ということになっているらしい。
レンが持ってきたカメラで、女将さんに写真を撮ってもらうと、またおもしろいことを話してくれた。
「牛舎はもう行ってきたの?」
「ちらっと見ましたよ。搾乳の体験は明日するつもりなので、中までは入ってないですけど」
「あら、そうなの」事情を知ると、『ここだけの話』的なトーンでこそこそ続けた。「実はね、もうすぐ出産しそうなコがいるのよ。興味あるかしら」
「マジっすか⁉️興味あるある‼️」
なつみの目が輝いた。
「なつみちゃんはそう言うと思った。予定ではね、ここ数日以内で産まれるかもしれないの。もしみんなの滞在中に出産したら、その様子を見てみたくない?」
「見たい見たーい‼️」
牛帽子を被ったなつみはぴょんぴょん跳びはねていた。
「良いんですか?そんな大変な時に俺らいたら、邪魔になるんじゃ」
「心配しないで。距離を充分とりながら、でもちゃんと見える場所を用意するわ。こんな特別なこと、滅多に経験できることじゃないもの。せっかくこの牧場に泊まってもらうんだから、とことん良いものを見せてあげなきゃ」
それならば安心と、他の者たちも見てみたいと言った。
「じゃあ、決まり‼️出産はいつになるかわからないから、始まったら連絡してあげるね。尾田くんに電話するから、ドキドキしといて😉」
「は、はい💦」
「でも、夜中だったら遠慮した方が良いかしら。それとも、かまわず呼んでも良い?🤔」
「もう、何時でも呼んでくださいよ!一瞬で駆けつけますから👍」
ビシッとグーしたなつみに、李空がボソッと言う。
(能力使おうとすんなよ。見られちゃまずいからな)
(わかってるよ‼️遅めの瞬歩で行く👍)
ビーッと李空はなつみのほっぺを引っ張った。
楽しみなイベントのお知らせの後、7人は1匹のわんちゃんに連れられて、牧場の登り坂を歩いていた。
「どんな感じかな〜」
これも女将さんの提案だった。丘の上にある花畑が見頃だから、是非行ってみてほしいとのこと。その案内役を、牧羊犬のケイティに勤めてもらっている。この道は彼女のお散歩コースであるため、ひとりでもルンルンと歩いて行く。
「ケイティはえらいな。寄り道しないし、大人しいし」
「あん?ぼくに言ってる?」
尾田にグーパンチ。
柵と木々の向こうに、徐々にカラフルな景色が見えてくると、ワクワクに襲われたなつみは、ケイティを追い越して駆けていく。ケイティもその後を、楽しそうに走ってついていった。そして開けた左手に、美しい花たちの絨毯が視界いっぱいに飛び込んできた。日は傾き、金色の輝きに照らされ、優しい風に撫でられるたくさんの花がゆらゆらと波を作っていた。
「キレーーーーーィ✨✨✨」
「ワンッ‼️」
感動するなつみの横で、「そうでしょ!」と自慢げにケイティが鳴いた。みんなも2人に追いついて、それぞれ自然の美しさに胸きゅんする。
「わぁーっ✨」
「すっげぇ…」
「キレイだね」
「確かに、フォトジェニックだ」
「こんなん初めて見たよ」
「おぅ」
「李空、それちゃんと感動してる?」
「おぅ、してる」
「ねぇ、あの辺、芝生になっててぽっかり空いてるよ」
クーちゃんがそのエリアを指した。
「たぶん、下からあそこにいる人を撮ると、綺麗に花に囲まれてるように見えるんだよ」レンがそう言った。「木之本、お前、あの芝生のとこ行きな」
「うんっ」
なつみは芝生エリアに、レンはそこより下にある撮影スポットに、それぞれ瞬歩で移動した。そして、なつみの謎の芸術的ポージングでパシャリ、パシャリ、パシャリ。みんなのもとに戻って、出来栄えを確認。
「な?」
「「「「「おー👏」」」」」
「すっごーい!レンってさ、カメラの才能あるよ!」
「被写体が良いの」
「てへへ😊」
「後ろのアホ5人の写り込みがイイね(笑)」
「アホだなぁ…」
「よし!みんなでアホじゃないの撮ろう!」
「おー✊」
「ケイティもおいで」
「ワンッ」
全員を写すために、なつみは斬魄刀を抜いて、カメラをふよふよと宙に浮かせた。
「落とすなよー」
「大丈夫だよ!」
「ちゃんと入ってるのか、わかんないな」
「ちゃんと入ってると祈れ!笑えーッ😆」
空に向かってみんなでにっこり。とっておきの1枚が撮れたようだ。
「ケイティがいっちゃん笑ってる(笑)」
花畑には、3人掛けベンチが2つ設置してあり、7人はそこに座って、風に乗って漂う花の香りを楽しんだ。なつみは3人掛けのところを無理矢理座っているため、少し座り心地が悪い。
「ほぼ空気椅子なんすけど」
「膝の上座る?😁」
ペシッ🤚💥
「イテッ(笑)」
ハルの腿をニヤリとしながら叩いてやった。
夕暮れ時の空や山や木々や地面からなる自然と、人工的に植えられた花たちが魅せる、この美しい風景。遠くからは動物たちの声がかすかに届いてくる。
「平和だね」
「こんな素敵な世界にいられて、幸せだよ。こんなに綺麗なものを犠牲にしてまで欲しい物って、あると思う?」
「無いでしょ」
「同感だな」
「……」
「?」
「どったの?」
「…、んー…、人それぞれあるんじゃない?プライドとか歴史っていう亡霊に取り憑かれたら、花を愛でるなんて余裕無くなるかも。この世界のどこかでは、戦争が行われてるわけだし。誰が甘い蜜を吸うためか知らないけど、自然も、何も悪く無い子供たちも犠牲にして、まともに知られないことを良いことに、下劣な人生をとことん楽しむ人気者がいるんだからさ」
「博識高いね、お兄さん」
「俺らがどんなに美しいものを守ろうとしたって、そういう人間にはわかってもらえないもん。辛いよね」
「お前、何かあったの?」
「俺にじゃないよ。ただ、そういうこともあるって知らされただけ」
「ぼくらはさ、人間よりも力が強いんだから、戦争止めに行ったり、難民で困ってる人たち助けに行けたら良いのにね」
「俺らの仕事は魂を救うことだけだ。世界を存続させるためにやってんだよ。人間の問題は人間で解決しなきゃ意味が無い」
「けどさ、悪いことするのって、心が邪魔になるよね。虚になるきっかけを無くすことも、大事なお仕事じゃないの?」
「苦しみが無いのが良いもんね」
「だし、その人間の問題が他の暮らしをダメにしてたりもするじゃん。問題を問題だと思ってなかったら、そのまま続いちゃうし、気付いてる人が行動しなきゃ!ぼくらがどんなに今まで通り頑張ったって、この星がダメになったら、どっちもダメになっちゃうかもしれないんだよ?日本の教育はどうなっておる‼︎明るい未来に希望を見る夢を語れる子供の、なんと少ないことか‼︎‼︎」
「飛躍しすぎ😅」
「落ち着け〜」
「でも、木之本の言う通りだよ。俺もそう思う。自分らにできることがあれば、何にでも力を貸してあげようよ。ちゃんと真実を見極めてからだけどね。必要なものを手放さなきゃいけなくなるくらいなら、要らないものまで手に入れることなんかないもん。贅沢も考えものだよ」
「セレブ思考のお前が言う?」
「この景色見て変わった」
「ニヒヒッ」
なつみはぎゅっと抱きしめた。
「なぁに?」
彼の肩に腕を回したまま、身体を離す。
「お前みたいに考えてくれる人が、たっくさんいると良いのにな。そしたらsustainableな社会の実現にいっぱい前進できるよ。そんでもって、それができたら、もっとみんなと楽しい時間が過ごせるよ。お前はイイ子イイ子だ!大好きだ!」
そんなことを言われたイイ子は立ち上がって、ちっさななつみを抱きしめ返した。
「俺もお前が大好きだ、相棒‼︎」
「イェーイ✌️お前ら、これからぼくらをSustainable Brothersと呼べ🤙」
「何でちょっと良い発音で言ってんだよ💧」
「「Sustainable Brothers‼︎」」
ぴょこーんっとなつみは、サスブラの相方に跳びついて、お姫様抱っこしてもらい、相方はその格好でくるくる回った。腕をぴんと伸ばしてダブルピースのなつみ。
「世界は今、オレらを中心にピースに回ってるぜー😆‼️」
花畑をバックに。
「お前らが勝手に回ってるだけだろ(笑)」
「うっせぇ!エイチエーピーピーワイをこっから発信しとんじゃ!」
「木之本ー、悪ぃ。目ぇ回ってきた🌀🌀」
「なんと‼️逆回転だぁ‼️それいけー‼️」
身振り手振りでなつみが指示を出すも、願い叶わずサスブラは、駆け寄る仲間たちの腕にひょぉぉ〜と倒れていった。
「うぅ〜🌀🌀」
「持続不可能じゃん」
「ひとり、ふたりじゃダメだったってだけだよ!な!ハル!みーんなで幸せを追っかけたら、今度こそ行けるって!ほら!逆回転して、三半規管のちゃぷちゃぷを落ち着かせろ!起きろー!帰ってこーい!」
なつみは降りて、みんなと一緒に相方の背中を押して、さっきと逆方向に回してあげた。
「あーはは、治った。ありがと(笑)」クスクス笑う。「何の儀式だよ(笑)」