第三章
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意見はまとまり、護廷十三隊は元柳斎が理想とする方へと、舵を取ることになった。
「さて、なつみの面倒を見て欲しいと頼んだんじゃが、その名前を初めて知り、顔もわからん者が多かろう。紹介してやらねばな。この中で、あの子と面識のない者は誰じゃ?何人おる」
元柳斎の知るところでは、市丸、藍染、京楽、マユリ、卯ノ花以外の隊長が該当する。
1人の手が上がった。その後に続き、あと6人の手が続々と、……、上がらなかった。
「なに⁉︎俺だけか⁉︎」
「うっそ!浮竹、なつみちゃんのこと知らないの⁉︎うわー、かわいそー😏」
「う、うるさいぞ、京楽!///💦」
図らずも、注目を集めてしまい、恥ずかしそうに急いで手を下げる浮竹。
「何でみんな知ってるんだよ」
「何で浮竹がなつみちゃんを知らないのかは、予想つくけどね。引きこもりすぎなんだよ、お前」
浮竹はギッと京楽を睨んでやった。だが彼には安心してもらいたい。後に、なつみと仲良くなることが約束されているのだから。
それにしても、何故こんなに有名になっていたのか。経緯を知りたいところ。
「狛村隊長は、いつの間に知り合いになっていたんだい?」
藍染が隣りを見上げて尋ね、鉄笠の隙間から覗く目が、すっとそちらを捉える。
「ふむ、儂が五郎と朝に散歩をしておる時に、走っているあいつとたまに会うのだ。五郎が木之本に懐いてしまってな。会えると嬉しいのか、木之本に飛びついて、なかなか離れなくなる。木之本も嬉しそうにしておるため、しばらくそのままにするんだがな。不思議な子だとは思っていたが、まさかここまで特異な者だとは知らなかった」
「どうして、不思議だと思ったのかな」
「儂の顔を見上げては、ニヤつくのだ。五郎を撫でて喜んでいるのかと思っていたが、どうやらそうではないらしい。明らかに儂を見て、あの顔だ…」
それを聞いて、京楽探偵の推理が冴え渡る。
「なつみちゃんはね、動物好きのもふもふ好きだから、キミんとこのわんちゃんを気に入っちゃったんだよ。それに加え、たぶんだけど、キミの素顔を知ってるんじゃないかな?能力を使って、こっそり見ちゃったんだよ。それでニヤニヤしちゃうんだ。彼女はボクに惚れちゃうほどの面食い。もしかしてキミってハンサムだったりするの?🥴」
自分も見透かしてみようとしている風な視線を、狛村に当ててみた。
「フンッ///」
無視されちゃった。でも、なんか照れてる。
「東仙も知っていたのだな」
京楽にはそっぽを向いたが、親友のことには興味がある狛村。
「あぁ。よく、瀞霊廷通信の感想や意見をハガキで書いてくれるんだ。それで名前は知っていたよ。どんな子かずっと気になっていて、先日ようやく本人と会えたんだ。彼女の要望を特集記事に活かしたりしてるから、そのお礼をやっと伝えられたよ」
「そうか。それは良かったな」
東仙がにっこり微笑むと、次のバトンを渡す。
「日番谷隊長は、あの子とどういう関係なのかな?」
「関係なんて言えるもんじゃねぇ。仲良くしてんのは、俺じゃなく、松本の方だ。あいつ、通りすがりの木之本を隊舎に連れ込んでは、仕事サボってくっちゃべりやがる。菓子だの雑貨だのくだらねぇ話ばかりだ。恋愛について話してる時が一番うるさかったぜ」
「えー!ちょっと内容教えてよ〜。なつみちゃん、ボクの話してなかった??😚」
「知るか。興味無ぇ」
ぶーぶー言うおじさんを他所に、話を続ける日番谷。
「松本のヤツ、市丸が木之本のことを妹のように大事にしてるから、木之本は自分にとっても妹みたいな存在なんだって言ってたぜ。かわいくて仕方ねぇんだと」
言いながら、日番谷は乱菊となつみが楽しそうにおしゃべりしているのを思い出して、フッと笑った。
「乱菊がそないなことを…。知らんかったな。なんか、嬉しいわ」
心がほっこりした。
さて、その次は本当の本当に接点が想像もつかないこの方へ。
「朽木隊長となつみちゃんが一緒にいることなんてあるの?きっかけが全然わかんないんだけど(笑)」
待ってましたとばかりに、さっと懐から抜き出したのは手拭い。白哉は、折り畳まれたままの手拭いの端を、みんなによく見えるように掲げた。
「それは⁉︎」
ハチマキを巻いて、手足の生えた緑色のキャラクターが刺繍されていた。
「わかめ大使だ」
「⁉️」
だから何だというのか。
「あ!そのキャラクターを考えたのが」
「私だ」
京楽の推理は外れ、ちょっとコケてみた。
「じゃあ、それがどうしたって言うのさ😅」
「フッ…」
鼻で笑っちゃった白哉さんの言うことにゃ、こんなことがあったそうな。
ある日、なつみは何故か朽木邸にて、朽木白哉の前で正座していた。
「あの、ぼくの落とし物を拾っていただいたそうで、ありがとうございます」
頭を下げる。
「これだ。兄の物か確認すると良い」
差し出されたのは手拭いだった。それをなつみは受け取り、安堵する。
「間違いありません。ぼくの物です。はぁ、良かったぁ。もう見つからないんじゃないかと、諦めかけていたんです😊」
ありがたそうに両手で手拭いを握りしめるなつみ。
「兄にききたいことがある」
「はい。何でしょう」
ぱちぱち瞬きをしながら白哉を見つめる。
「その手拭いは、どこで入手した」
「これですか。これは、どこだっけ。んー」頭をぽりぽり掻く。「すみません、思い出せないですね。…結構前の話なので」
ガッカリしたのか、白哉の眉間に皺が寄る。
「あわわっ、この、この手拭いはですね、元は無地だったんですよ!ちょっとさびしいなと思って、自分でこのキャラクターを刺繍したんです。瀞霊廷通信に掲載されてたイラストをマネして縫いました💦」
「何⁉︎」
「あわっ‼︎怒らないでくださいぃ‼︎💦」
「既製品ではないのか!」
「いや、そ、はい、自分で、はい。えへ…?💦」
あたふたして文章になっていない。
「私に断りもなく、商品化されているのかと思っていたが、そうではなかったのか。すまぬ。勘違いをしていた」
『私に断り』?
「あ!そういえば、このわかめ大使って、朽木隊長が」
「そうだ。私が考案したものだ」
それで、すんなりとは返してもらえなかったわけだ。
「兄は、わかめ大使を気に入ったのだな。良い感性を持っている」
実を言うと、趣味として刺繍をやり始めたばかりの頃に、簡単そうなデザインを探していたところ、わかめ大使を見つけ、『丁度いいじゃん』なノリで選んだだけであり、そこまで意識していなかったのだが…。
「朽木隊長は、こういったキャラクターがお好きなんですね。なんだか、和みますね😊」
白哉の誤解が解けたようなので、なつみはおいとましようと切り出した。
「それでは、朽木隊長、お返ししていただいたので、これで失礼します。拾っていただいたお礼に、今度、お菓子か何か、お持ちしますね。是非、お受け取りください」
丁寧にお辞儀をしたのだが、その返事として、白哉はこう答えた。
「礼と言うならば、他のものを頼みたい」
「え…、何でしょうか」
白哉は自身の懐から手拭いを取り出した。
「私の手拭いにも、わかめ大使の刺繍を施してもらえないか」
「へ⁉︎」
びっくりして、変な声が出てしまった。
「できないのか…?」
感情がなかなか読み取れない白哉の顔に、悲しみが現れたような気がした。
目論みは別であったにしても、親切に自分の落とし物を届けてくれた白哉をガッカリさせたくなくて、なつみはバッと彼の手拭いを受け取った。
「是非!やらせてください!😆」
なつみのやる気満々な笑顔に、思わずつられて、白哉の口角もやや上がった。
このエピソードを聞き、整列していた隊長たちは皆、今や白哉の周りに集まり、なつみの作品を鑑賞していた。
「そう聞くと、この刺繍がすごく良い物に見えてきた。羨ましい‼︎」
「隙間もズレも無く、綺麗に仕上がっていますね」
「器用だな」
「ええなぁ。ボクも何か頼んでみよかな」
全員から高評価を得て、ご満悦の白哉さん。
「これほど丁寧に仕事をした木之本に、私は感謝している。総隊長に言われるまでも無く、初めから私は、奴に手を貸すことをいとわないつもりでいた。木之本は信用に足る者だと認識している」
この人にここまで言わせるとは、なつみの愛され体質が本物であると証明されているようだ。
「ボクの知らんうちに、なつみちゃんの世界はどんどん広がっていってたんやな。そりゃ、ボクひとりで止められへんワケや」
そう言った市丸に、凛々しく微笑むわかめ大使は当然の如く口を開かなかった。
気になるのは、あと2人について。
「更木と砕蜂は、何故なつみを知っておるのじゃ?」
整列し直しつつ、2人は元柳斎の質問に答えた。
「俺たちは、ハナからあいつに手を貸してんだよ。じいさんに言われなくてもな。なつみは勝手に行動を起こしてたんだぜ」
「面倒に巻き込まれたと、最初は面食らったが、今となっては助かっている。奴のおかげで、大前田のサボり癖が多少なりとも改善されたからな」
そこにもう2人、口を挟んできた。
「私も、初心に立ち返る機会を得られたようで、それなりに楽しんでいますよ」
卯ノ花と。
「僕も同感です」
藍染だった。
「ほぉ…、詳しく聞かせてもらおうかの」
更木、砕蜂、卯ノ花、藍染の言うことにゃ、こんなことがあったそうな。
「さて、なつみの面倒を見て欲しいと頼んだんじゃが、その名前を初めて知り、顔もわからん者が多かろう。紹介してやらねばな。この中で、あの子と面識のない者は誰じゃ?何人おる」
元柳斎の知るところでは、市丸、藍染、京楽、マユリ、卯ノ花以外の隊長が該当する。
1人の手が上がった。その後に続き、あと6人の手が続々と、……、上がらなかった。
「なに⁉︎俺だけか⁉︎」
「うっそ!浮竹、なつみちゃんのこと知らないの⁉︎うわー、かわいそー😏」
「う、うるさいぞ、京楽!///💦」
図らずも、注目を集めてしまい、恥ずかしそうに急いで手を下げる浮竹。
「何でみんな知ってるんだよ」
「何で浮竹がなつみちゃんを知らないのかは、予想つくけどね。引きこもりすぎなんだよ、お前」
浮竹はギッと京楽を睨んでやった。だが彼には安心してもらいたい。後に、なつみと仲良くなることが約束されているのだから。
それにしても、何故こんなに有名になっていたのか。経緯を知りたいところ。
「狛村隊長は、いつの間に知り合いになっていたんだい?」
藍染が隣りを見上げて尋ね、鉄笠の隙間から覗く目が、すっとそちらを捉える。
「ふむ、儂が五郎と朝に散歩をしておる時に、走っているあいつとたまに会うのだ。五郎が木之本に懐いてしまってな。会えると嬉しいのか、木之本に飛びついて、なかなか離れなくなる。木之本も嬉しそうにしておるため、しばらくそのままにするんだがな。不思議な子だとは思っていたが、まさかここまで特異な者だとは知らなかった」
「どうして、不思議だと思ったのかな」
「儂の顔を見上げては、ニヤつくのだ。五郎を撫でて喜んでいるのかと思っていたが、どうやらそうではないらしい。明らかに儂を見て、あの顔だ…」
それを聞いて、京楽探偵の推理が冴え渡る。
「なつみちゃんはね、動物好きのもふもふ好きだから、キミんとこのわんちゃんを気に入っちゃったんだよ。それに加え、たぶんだけど、キミの素顔を知ってるんじゃないかな?能力を使って、こっそり見ちゃったんだよ。それでニヤニヤしちゃうんだ。彼女はボクに惚れちゃうほどの面食い。もしかしてキミってハンサムだったりするの?🥴」
自分も見透かしてみようとしている風な視線を、狛村に当ててみた。
「フンッ///」
無視されちゃった。でも、なんか照れてる。
「東仙も知っていたのだな」
京楽にはそっぽを向いたが、親友のことには興味がある狛村。
「あぁ。よく、瀞霊廷通信の感想や意見をハガキで書いてくれるんだ。それで名前は知っていたよ。どんな子かずっと気になっていて、先日ようやく本人と会えたんだ。彼女の要望を特集記事に活かしたりしてるから、そのお礼をやっと伝えられたよ」
「そうか。それは良かったな」
東仙がにっこり微笑むと、次のバトンを渡す。
「日番谷隊長は、あの子とどういう関係なのかな?」
「関係なんて言えるもんじゃねぇ。仲良くしてんのは、俺じゃなく、松本の方だ。あいつ、通りすがりの木之本を隊舎に連れ込んでは、仕事サボってくっちゃべりやがる。菓子だの雑貨だのくだらねぇ話ばかりだ。恋愛について話してる時が一番うるさかったぜ」
「えー!ちょっと内容教えてよ〜。なつみちゃん、ボクの話してなかった??😚」
「知るか。興味無ぇ」
ぶーぶー言うおじさんを他所に、話を続ける日番谷。
「松本のヤツ、市丸が木之本のことを妹のように大事にしてるから、木之本は自分にとっても妹みたいな存在なんだって言ってたぜ。かわいくて仕方ねぇんだと」
言いながら、日番谷は乱菊となつみが楽しそうにおしゃべりしているのを思い出して、フッと笑った。
「乱菊がそないなことを…。知らんかったな。なんか、嬉しいわ」
心がほっこりした。
さて、その次は本当の本当に接点が想像もつかないこの方へ。
「朽木隊長となつみちゃんが一緒にいることなんてあるの?きっかけが全然わかんないんだけど(笑)」
待ってましたとばかりに、さっと懐から抜き出したのは手拭い。白哉は、折り畳まれたままの手拭いの端を、みんなによく見えるように掲げた。
「それは⁉︎」
ハチマキを巻いて、手足の生えた緑色のキャラクターが刺繍されていた。
「わかめ大使だ」
「⁉️」
だから何だというのか。
「あ!そのキャラクターを考えたのが」
「私だ」
京楽の推理は外れ、ちょっとコケてみた。
「じゃあ、それがどうしたって言うのさ😅」
「フッ…」
鼻で笑っちゃった白哉さんの言うことにゃ、こんなことがあったそうな。
ある日、なつみは何故か朽木邸にて、朽木白哉の前で正座していた。
「あの、ぼくの落とし物を拾っていただいたそうで、ありがとうございます」
頭を下げる。
「これだ。兄の物か確認すると良い」
差し出されたのは手拭いだった。それをなつみは受け取り、安堵する。
「間違いありません。ぼくの物です。はぁ、良かったぁ。もう見つからないんじゃないかと、諦めかけていたんです😊」
ありがたそうに両手で手拭いを握りしめるなつみ。
「兄にききたいことがある」
「はい。何でしょう」
ぱちぱち瞬きをしながら白哉を見つめる。
「その手拭いは、どこで入手した」
「これですか。これは、どこだっけ。んー」頭をぽりぽり掻く。「すみません、思い出せないですね。…結構前の話なので」
ガッカリしたのか、白哉の眉間に皺が寄る。
「あわわっ、この、この手拭いはですね、元は無地だったんですよ!ちょっとさびしいなと思って、自分でこのキャラクターを刺繍したんです。瀞霊廷通信に掲載されてたイラストをマネして縫いました💦」
「何⁉︎」
「あわっ‼︎怒らないでくださいぃ‼︎💦」
「既製品ではないのか!」
「いや、そ、はい、自分で、はい。えへ…?💦」
あたふたして文章になっていない。
「私に断りもなく、商品化されているのかと思っていたが、そうではなかったのか。すまぬ。勘違いをしていた」
『私に断り』?
「あ!そういえば、このわかめ大使って、朽木隊長が」
「そうだ。私が考案したものだ」
それで、すんなりとは返してもらえなかったわけだ。
「兄は、わかめ大使を気に入ったのだな。良い感性を持っている」
実を言うと、趣味として刺繍をやり始めたばかりの頃に、簡単そうなデザインを探していたところ、わかめ大使を見つけ、『丁度いいじゃん』なノリで選んだだけであり、そこまで意識していなかったのだが…。
「朽木隊長は、こういったキャラクターがお好きなんですね。なんだか、和みますね😊」
白哉の誤解が解けたようなので、なつみはおいとましようと切り出した。
「それでは、朽木隊長、お返ししていただいたので、これで失礼します。拾っていただいたお礼に、今度、お菓子か何か、お持ちしますね。是非、お受け取りください」
丁寧にお辞儀をしたのだが、その返事として、白哉はこう答えた。
「礼と言うならば、他のものを頼みたい」
「え…、何でしょうか」
白哉は自身の懐から手拭いを取り出した。
「私の手拭いにも、わかめ大使の刺繍を施してもらえないか」
「へ⁉︎」
びっくりして、変な声が出てしまった。
「できないのか…?」
感情がなかなか読み取れない白哉の顔に、悲しみが現れたような気がした。
目論みは別であったにしても、親切に自分の落とし物を届けてくれた白哉をガッカリさせたくなくて、なつみはバッと彼の手拭いを受け取った。
「是非!やらせてください!😆」
なつみのやる気満々な笑顔に、思わずつられて、白哉の口角もやや上がった。
このエピソードを聞き、整列していた隊長たちは皆、今や白哉の周りに集まり、なつみの作品を鑑賞していた。
「そう聞くと、この刺繍がすごく良い物に見えてきた。羨ましい‼︎」
「隙間もズレも無く、綺麗に仕上がっていますね」
「器用だな」
「ええなぁ。ボクも何か頼んでみよかな」
全員から高評価を得て、ご満悦の白哉さん。
「これほど丁寧に仕事をした木之本に、私は感謝している。総隊長に言われるまでも無く、初めから私は、奴に手を貸すことをいとわないつもりでいた。木之本は信用に足る者だと認識している」
この人にここまで言わせるとは、なつみの愛され体質が本物であると証明されているようだ。
「ボクの知らんうちに、なつみちゃんの世界はどんどん広がっていってたんやな。そりゃ、ボクひとりで止められへんワケや」
そう言った市丸に、凛々しく微笑むわかめ大使は当然の如く口を開かなかった。
気になるのは、あと2人について。
「更木と砕蜂は、何故なつみを知っておるのじゃ?」
整列し直しつつ、2人は元柳斎の質問に答えた。
「俺たちは、ハナからあいつに手を貸してんだよ。じいさんに言われなくてもな。なつみは勝手に行動を起こしてたんだぜ」
「面倒に巻き込まれたと、最初は面食らったが、今となっては助かっている。奴のおかげで、大前田のサボり癖が多少なりとも改善されたからな」
そこにもう2人、口を挟んできた。
「私も、初心に立ち返る機会を得られたようで、それなりに楽しんでいますよ」
卯ノ花と。
「僕も同感です」
藍染だった。
「ほぉ…、詳しく聞かせてもらおうかの」
更木、砕蜂、卯ノ花、藍染の言うことにゃ、こんなことがあったそうな。