たとえていえば其れは(バッファローマン夢小説)
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
その週のなかば、そろそろ人々が寝静まるという時間、駅から家路をたどるバッファローマンがいた。黙々と歩いていたが、ある角を曲がった瞬間誰かに呼ばれたようにふいに辺りを見渡した。
スン、と鼻で息を吸いこむのは何かの香りを確めているのだろうか。
闇のなか、姿は認められなくても確かに判る甘く優しい芳香を彼は感じた。
――ああ、彼女の言っていたのはコレか。
得心がいったようにバッファローマンはひとりうなずいた。
end
初出PIXIV 2021.09.19