Dear Saiyans 6話・緊迫の出会い

心優しい地球人に励まされ、前向きな気持ちを取り戻したクリス。
彼はラディッツの心と体を、ゆっくりではあるが回復できるように、農家のおじさんから教えてもらった薬草を摘み、栄養たっぷりの特製ドリンクや、ケガを治す薬を作った。
ラディッツは、全く反応がない訳でも、動かない訳でもない。
クリスが作った栄養ドリンクを、ストローで飲んだりもできる上、クリスが楽しい話をするとクスッと笑う素振りをしている。
すると、クリスのお腹が鳴った。
フリーザの宇宙船を飛び出してから2日ほど経っているが、一度も食事をしていなかった。
焦りと疲れを繰り返した為に、いつの間にか空腹感を忘れていたのだ。
「そういえば、フリーザの宇宙船を出てから何も食べていなかったな…。何か食べ物を探そう」
クリスはラディッツの事が心配だが、何か食べなくては自分も倒れてしまう。
「ラディー、食べ物を探しに行って来るね。必ず戻るからね」
クリスはラディッツに言った。
ラディッツは眠りながら頷いた。
クリスは、ラディッツの安否を把握できるように、腕に宇宙船の監視カメラの映像が撮された腕時計型のモニターを取り付けると、早速出掛けて行った。
「いってきます、ラディー」
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