Dear Saiyans 57話・揺らぐ心

次の日、クリスはまだ熱はあるものの、少し回復した。
「クリス、まだ熱があるんだから寝てなきゃダメよ」
ギネは部屋から出てきたクリスに言った。
「すみません…。でもだいぶ楽になったので、大丈夫です」
クリスは小さく咳込みながら言った。
「ギネの言う通りだ。無理するとまた熱が上がっちまうぞ。それに、周りに風邪が伝染っちまっては大変だぞ」
バーダックはそう言いながらも、クリスにリンゴゼリーをあげた。
「はい…。ごめんなさい、師匠」
「いいってことよ。ほら、リンゴゼリーを食べて栄養をつけて、風邪薬飲んで寝な」
バーダックは優しく笑みを浮かべて言った。

その頃、地下のトレーニングルームでは、ラディッツとターレス、ナッパ達がトレーニングをしていた。
しかし、ラディッツはクリスが心配で気が気じゃなかった。
「おい、ラディッツ!クリスが心配なのは分かるが、今はトレーニングに集中したほうがいいぞ。またさらなる強敵が現れるかもしれねぇからな」
ナッパがラディッツに言った。
「あぁ、そうだな。では始めるか!」
ラディッツの目は、まるで獣のような鋭い目に変わると、トレーニングを始めた。

ーやはり、彼らは過去の罪を償う為に頑張っている。
バーダックさんもラディッツさん達も、父さんから聞いた話とは全く違う。
それだけじゃない。フリーザの魔の手から逃れた他のサイヤ人達も、罪を償い、今度は弱い星を守っている。
サイヤ人には、本来は温かい心を持っているんだ。
強いライバルと戦うのが生きがいというだけで、本当は破壊と殺戮を好む種族ではなかったんだ。
あの時は、フリーザに騙されていただけだった。

その時、突然電話が鳴りだした。
バーダックは電話に出ると、相手は悟飯だった。
しばらくは相づちをうっていたバーダックだったが、ものすごく驚いた声で叫んだ。
「なに!?カカロットがドラゴンボールで、ガキの頃に戻された!?」
信じられない話に、周りは驚きを隠せなかった。





続く
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