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Dear Saiyans 3話・悲しき運命

しばらくすると、ラディッツは自分の着陸地点にたどり着いた。
男の子はラディッツから逃げ、大きな車の陰に隠れ怯えていた。
しかし、ラディッツは片手で車を持ち上げ、エネルギー波で車を吹き飛ばした。あまりの恐怖に泣き出す男の子。
「うるさいぞ!いつまでもめそめそしやがって!」
クリスは心配した。ラディッツが男の子を攻撃するんじゃないかと。
しかし、ラディッツはそんな事はしなかった。
「お前も勇敢なサイヤ人の血をひいているんだぞ」
ラディッツはそう言うと、男の子を自分の乗ってきた宇宙ポッドに閉じ込めた。
やってる事は悪い事だが、それでも子供を攻撃しない優しさはまだ残っていた。
その後、ラディッツはお腹が空いたのか、食料を確保する為に狩りに出掛けようとした。
その時、スカウターが警戒信号を感知した。
戦闘力を測ってみると、710と高い数値を表した。
「カカロットさんより高い数値だ。他に強い人がいるのかな?」
クリスは心配だ。
だが、その反応は意外な場所からだった。
なんとポッドの中にいるあの男の子からだった。
「なに?!あのガキか?!」
ラディッツは思わず構えたが、すぐに反応が消えた。
「チッ、故障か…。驚かせやがって…」
ラディッツは不機嫌そうに呟いた。
「…故障だと良いけど、なんか心配になってきた…」

ラディッツが狩りで捕まえた獲物と、近くで採れた果物を食べていたその時、またスカウターが反応した。数値は変わらず710。そして男の子に反応していた。
「…やはり故障だな」
ラディッツはポツリと呟いた。
すると、スカウターが別の反応を捉えていた。戦闘力322と334の二つだった。
「まいったな…、完全に故障だ」
ところが、それは故障ではなかった。
なんと、黄色い雲に乗った悟空と、ラディッツが最初に会ったあのナメック星人がやって来たのだ。
「戦闘力710って、まさかあの子!?」
「いや、違う!絶対何かの間違いだ!」
ラディッツもクリスも信じられなかった。
いくらサイヤ人の子とはいえ、まだ4歳だ。
この年齢であれほどの戦闘力がこんなに高い話など聞いたことがない。
「もしかしてあの子、超サイヤ人?…いや、まさかね…」
クリスは思わず苦笑いした。
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