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Dear Saiyans 3話・悲しき運命

必死に叫び、走ったクリスはヘトヘトに疲れ果てていた。
「ラディー、待ってて…今、助けに行くから…、どうか、死なないで…」
クリスは息も絶え絶えに言った。
すると、遠くに誰かが倒れているのが見えた。それは、ラディッツが銃弾を跳ね返して倒した、あの農家のおじさんだった。
クリスは農家のおじさんのもとへ駆け寄ると、すぐに胸に耳を当てた。
「…!生きてる!」
なんと農家のおじさんは長い間気を失っていただけで、命は助かっていたのだ。
クリスは緊急箱を取り出すと、手当てをした。
幸い銃弾は肩をかすっただけで、大きなケガではなかった。
しばらくすると、農家のおじさんは目を覚ました。
そしてクリスを見るや否や、ものすごいびっくりした。
「わぁ!!な、何者だ、おめぇ?!あ、あいつの仲間か!?」
「あ、怖がらないでください!あなたを助けたんですよ!」
農家のおじさんはきょとんとした。
そして、少し落ち着いたのを見計らって、クリスは農家のおじさんに言った。
「あの、この辺で尻尾が生えた髪の長い男の人を見ませんでしたか?ぼくはその人を探しているんです!彼は今、大ケガをしてるんです!」
クリスの必死さが伝わったのか、農家のおじさんはあの時薄れゆく意識の中で、ラディッツと悟空達が戦っている光景を眺めていたのを思い出した。
「そういえば、あいつがあそこで二人の男とすげぇ戦いをしてたな。けど、途中で記憶が途切れて…」
見ると、そこには大きくえぐれたクレーターがあった。間違いなく、ラディッツの着陸地点だった。
「あ、ありがとうございます!では失礼します!」
クリスは農家のおじさんにお礼を言うと、急いでその場所へ走り出した。
「ラディー、今行くから待ってて!」
ーだが…。
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